磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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わが子とともに3 親になったが運のつき

2009年05月16日 | 読書日記など
『わが子とともに3 親になったが運のつき』
   早乙女勝元・著/草土文化1980年

初版:朝日新聞社 1976年刊。



「主婦ならぬ“主夫”は大忙し」
--ジョン・レノンより先をいっていたようです。

目 次

廃材で家をたてたという。下「」引用。

「労組の仲介で、某私鉄から特別に六百本の枕木を払い下げてもらうことに成功した。おそるおそるネダンをきいたときの感動は、一年すぎても容易に消えるものではない。
「一丁あたり百二十円です」
 思わず、わが耳を疑う。
 一丁とは一本のことだったが、長さ二・二メートル、はば二十センチ角の、あの頑丈な栗やぶなの木が、一本百二十円だなんて、今どき信じがたい話ではないか。
「ただし、その六百丁は、すぐ運んでいただきたいのです」」

今では廃材で家をつくるのは、経済的でもあるし、エコともいわれてますね。

一般人には売ってもらないんでしょうね……。
--あっ! 最近は枕木もコンクリートでしたね。
いっ! たてる土地もない……。

保育所のことも書かれてある……。下「」引用。

「二十五日の給料日がきても、山村さんと給食のSさんには、給料が支払わなかった。かわりに、園長から始末書を書くように強いられた。なにも悪いことなどしなかったのに、どうして始末書を書かねばならないのだろう。山村さんは拒否した。四日後、交通費を抜き、二千円値下げした給料が出た。゛「あなたには、明日から休んでもらいます」納得できないというと、「クビだ!」と園長はどなった。
 ぼくは、他の資料を読みくらべながら、大ざっぱに、問題点をメモしてみた。」

今は、この時よりも、ひどいようにボクには思えます。

ダーちゃんのことも話題になっている。下「」引用。

「「ベトナムのダーちゃんは、おうちがないのか?」と民。
「お家ばかしじゃないわ。おかあさんは、目の前でアメリカ兵に殺され、逃げる途中で、ちっちゃな妹ともはぐちゃったのよ。それに、もっと大事なことは、そんなひどい目にあわせたアメリカ兵の戦車や飛行機や、鉄砲のタマなんかが、そうとう日本から運ばれたのよ。だから、知らん顔できないでしょうよ。せっせと働いて、お金を送らなくちゃあね。そのお金で、どうぞ、なにか役に立つものを--と」
「おかあさん。日本は、なんだって、そんな悪いことをしたんだい? なぜ、みんなが反対しなかったんだ?」と、輝がイキごんできく。」

民主主義なら当然、こんなことには反対するものでしょうね……。

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映画『猫は生きている』。下「」引用。

「京都は映画「猫は生きている」の完成試写会だ。子どもたちのために書いた東京大空襲の絵本が、人形劇の映画になったのである。そこで挨拶。一泊して広島は、第三回平和教育シンポジウム。-略-」

猫は生きている

--著者は家族で広島の記念館へ。かつてのことを思い出す。下「」引用。

「かくいうぼくは、四年前の八月六日に、NHKの特別番組を持ってヒロシマ入りし、かけ足で原爆資料館を見た。ものすごかった。貧血気味になって、出口までたどりついてほっと一息、人心地ついたのをおぼえている。」

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