磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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週刊朝日 2011-12-2

2012年01月19日 | 読書日記など
『週刊朝日 2011-12-2』
   河畠大四・編/朝日新聞出版2011年

特集名 蓮舫大臣虚偽答弁の動かぬ証拠



【カラー口絵】福島大学「「千分の1」の確率のとらえ方」後藤忍(共生システム理工学類准教授)。下「」引用。

「「安全派」側の教員が根拠の一つとしたのは、国際放射線防護委員会(ICRP)による「100ミリシーベルトの被曝によるがん死亡リスクの被曝によるがん死亡リスクの増加は0.5%」とする報告です。線量とリスクが比例すると考える線形モデルの場合、20ミリシーベルトで千人に1人、がんによる死亡者が増える程度で、影響は小さいと考えるのです。
 ですが、千分の1は低い確率でしょうか。宝くじの1等本数割合は、ずっと低い1千万分の1程度ですが、「当たる」と多くの人が思って買います。また、今回の大地震と津波は千年に1の確率を想定の外において事故を招いた人々に、千分の1を軽視するようアドバイスされるいわれはありません。
 原発の環境リスクに加えて、将来世代まで負担をかけるなどの「不公正性」については、偏重した原子力の教育・広報により、国民の理性的な判断を妨げられてきました。そのさまは、「減思(げんし)力」の教育・広報とも揶揄(やゆ)されています。こうした問題を解決するための研究及び教育実践に取り組んでいます。」

「日本にもできる「脱原発の道」 緑の党副代表・へーン氏が語る」 下「」引用。

「福島第一原発事故を受けていち早く原発全廃を決めたドイツは、日本とはどのような違いがあるのだろう。このほど来日したドイツの緑の党のベーベル・ヘーン副代表(59)は、講演会でドイツの現状を熱く語った。明るく前向きな運動を呼びかける姿勢に、脱原発に向けたヒントがつまっている。-略-」

持続性の原則に反する。旧約聖書を超えている。下「」引用。

「原子力の時代は長く見ても50~60年、せいぜい2世代しか続かない。ドイツでは実際、そうなった。ところが原発の核廃棄物は100万年も管理しなければならない。これは、持続性の原則に反しています。
 100万年というのは、人が想像できる感覚を超えています。旧約聖書に出てくるバベルの塔は、わずか3千年前の話とされますが、それがどこにあったのか、だれもわからない。核廃棄物の最終処理というのは100万年後も安全で、だれもが知っている場所でなければならない。まったくバカげた話です。」

今後の活動の中で……。下「」引用。

「イデオロギーにこだわらず、テーマ、実質主義で物事を進めてみてください。そして、真剣なときにも笑うこと、冗談を言うことを忘れないように。やっぱり楽しくなければ、力は出ませんから。」

「六ヶ所村再処理工場 即時閉鎖を急げ」広瀬隆。下「」引用。

「日本人が生き残るために、何を第一になすべきか。
 われわれが、すぐに手をつけて解決しなければならないことは、何よりも、次の放射能事故による日本の絶望的な破滅を食い止めるための、「六ヶ所再処理工場の即時閉鎖」である。そして、高速増殖炉もんじゅの後始末を含めた「全土の原発の廃炉断行」である。
 これまで、再処理工場に対する批判の中心は、再処理によってプルトニウムを抽出する「核燃料サイクル」が意味もない、という資源論や経済論などにあったが、そのように悠長な話ではない。この再処理工場で大事故が起これば、日本が終るという話なのだ。」

「死の灰」をためこむ施設。下「」引用。

「この再処理工場には、日本全土の原子力発電所から、最も危険な使用済み核燃料と呼ばれる放射能のかたまり、「高レベル放射性廃棄物(死の灰)」が集められてきた。この放射性廃棄物こそ現在、日本全土に飛び散って、食品に侵入し、汚泥や瓦礫となって、われわれの生活を脅かしている放射性物質のかたまりである。
 その再処理工場が、つい3年ほど前、2008年末に再処理が不能になるという異常事態になり、工場内の巨大な3000トンプールが、死の灰でほぼ満杯、2827トンに達している。-略-」

福島第1原発4号機。下「」引用。

「ところが東京電力は、11月10日になって、この4号機の爆発を招いた原因は、排気筒を共有する3号機から流れこんだ水素によるものだと断定し、「4号機のプールから発生した水素による爆発説」を否定する見解を打ち出した。だがその根拠は、床の変形と排気筒配管の残骸だけであり、相変わらず東電らしい。まったくいい加減な珍説だ。
 むしろその結論は、理論的にまったく信じがたい。というのは、4号機爆発の翌日、3月16日に撮影された3号機の写真によれば、4号機との共通排気筒につながる巨大な配管は宙ぶらりんとなって、3月14日に3号機が爆発したあとに爆風で吹き飛んで完全に外れているのだ。3号機が「先に」爆発したのだから、共通排気筒につながる配管は、外気に対して抜けている。したがってそのあとに4号機にどんどん高濃度の水素が滞留する可能性はきわめて低い。-略-」

「本震と余震で危機一髪の事態」 下「」引用。

「3月11日の東日本大震災では、東北地方全域が津波と地震の脅威にさらされたが、六ヶ所処理工場でも、当日、外部電源が失われていたのである。この時は、非常用電源を立ち上げて、かろうじて大事故を免れた。さらに当日21時12分、再処理工場の予備ディーゼル発電機への重油供給配管から、重油が約10リットル漏洩してた。これに引火していれば救いようのない大惨事となっていたであろう。外部電源の供給が再開されたのは、地震発生から2日以上もあと、ようやく3月13日22時22分であった。
 さらに本震からほぼ1ヶ月後の4月7日には、現在までで東日本大震災最大の余震が起こり、岩手、青森、山形、秋田の4県が全域停電になった。実はこの時、六ヶ所村再処理工場でも、再び外部電源画遮断されて停電となり、非常用電源でかろうじて核燃料貯蔵プールや高レベル放射性廃液の冷却を続けることができた。まさに危機一髪の恐怖の事態が、立て続けに起こってきたのである。-略-」

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