磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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人生があなたを待っている〈夜と霧〉を越えて

2006年07月20日 | 読書日記など
『人生があなたを待っている〈夜と霧〉を越えて 1』
   ハドン・クリングバーグ・ジュニア(著)/
      赤坂桃子(訳)/みすず書房2006年

この本は1と2があります。



帯に書かれてあります。下「」引用。

「『死と愛』『夜と霧』…人生に絶望した者に光をなげかる著作を生んだひと、フランクル。意味の思想を育て、鍛え、闘った〈苦悩する人間〉の時代をたどる。」


フランクルは嘘探知に関する発見したという。下「」引用。

「フロイトと心理療法は若いフランクルをもっともわくわくさせるテーマだったが、応用心理学と実験心理学も魅力的だった。−略−フランクルは、興奮すると、特に人の手や額の皮膚表面を伝わる電流の速度に変化が生じることを発見した。この皮膚伝導性は、今日「嘘探知」技術に応用されている。」


フロイトの弟子のエドゥアルト・ヒッチュマンやパウル・シルダーから、直接、精神分析を学んだという。

しかし、フランクルはフロイトに出会って喜んだものの、すでにアードラーに傾倒していた。アードラーはフランクルに人間の本性と心理療法に関する斬新な方法を示してくれたという。

フランクルが打ち込んだ自殺防止運動をしていたという。


『人生があなたを待っている〈夜と霧〉を越えて 2』
   ハドン・クリングバーグ・ジュニア(著)/
      赤坂桃子(訳)/みすず書房2006年

帯に書かれています。下「」引用。

「収容所からの解放後に、思いがけなく与えられたエリーとの出会い。育ち、年齢、信仰の違いを越えて〈愛する人間〉として手を携えて生きた夫妻の戦後を描く。」

ジョン&ヨーコと似ているなあーと少し思いました。下「」引用。

「「誰かが父にアイスクリームを買ってあげるように言ったの。父は手持ちのお金を確かめたけれど、三グロッシェンしかなかったの−−とても足りないわ。橋を渡って家の近くまで来たとき、冷蔵庫−−当時はアイスボックスといっていた−−に入れる氷の塊を配達しているトラックが停まっていたの。配達の人が背中にのせて運べる大きさに氷を切っているときに、小さな氷のかけらが落ちたのね。父はそのかけらを拾って私にくれた−−それがのどに気持ちよかったことといったら! それからというもの−−信じてもらえないかもしれないけど−−道で氷を積んだトラックを見ると無上の幸せを感じるようになったの。氷のかけらを拾うために、いつだってその後ろを走って追いかけたわ。いまでも父の手のひらにのっていた三グロッシュン−−三ペン−−がはっきりと見えるようだわ」
 私は言った。「エリー、すばらしいお話をありがとう。その一件以来、氷のかけらで大喜びする条件反射が形成されたのかもしれませんね」


ソ連兵のレイプと、米兵の悪辣さが書かれてありました。下「」引用。

「エリーはソヴィエトの軍隊にカイザーミューレンが占拠されていた当時のことを鮮明に覚えている。
 一九四五年に近所に住む私の友だちがソ連兵にレイプされたそうになったの。彼女は窓から飛び降りて死んだわ−略−最初に米兵を見たときは、きっと尊敬に値する人だろうと思ったの。でもその兵士はとても横柄でこちに目もくれなかったわ。友好的とはいえない態度だった。米兵からなんでももらうことはできたけれど、それにはまず寝なければならなかったわ。」


フランクルは、ユダヤ人の反感をもたれているという。
しかし、ユダヤ教の説教でラビは『夜と霧』を引用したり、タルムード学院で使用されているという。

パウロ六世とフランクル夫妻が会談したことも書かれてありました。













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