磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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空疎な小皇帝-「石原慎太郎」という問題-

2009年03月09日 | 読書日記など
『空疎な小皇帝-「石原慎太郎」という問題-』
   斎藤貴男・著/岩波書店2003年

知らないことがたくさん書かれてありました……。
あの鹿島建設と関係のある都知事がオリンピックを推進しているとは……。



浜渦副知事の暴力事件。
2000年10月、写真週刊誌『フォーカス』の記者とカメラマンに暴行。
1974年10月25日、中目黒事件から26年前のこと、石原と同じ東京二区から立候補する新人候補をエレベーターで殴る蹴るの暴行……。

政治評論家の山本峯章氏が語る。下「」引用。

「なにしろ警察が全然動かないんです。福田派の圧力があったかどうかは知らないが、忙しいとか上の命令でとか、とにかく事件にはできないと言ってきた。だからって、こんな卑劣な暴力を許すわけにはいかんでしょう。マスコミで徹底的に暴露してやるぞってことになった。それでも大手の新聞は何も書いてくれない。逆におかしな反応がありました。
 住吉連合系の右翼団体、日本青年社の小林楠男会長 (故人)から電話がかかってきたんです。『石原のことで騒ぐな』と。当然、断りましたが、すると『等々力が出てきても駄目か』と言う。等々力とは故・児玉誉士夫の住所ですが、私は等々力も驚きもない、秘書と秘書、私と石原の問題だと答えたら、『誰の言うこもと聞かないということなら、わかった』と言われて電話が切れた。石原に頼まれたのかと最後に尋ねたら、『いやいや……』という返事でしたが」-略-」

石原は『男』の世界といってすませたようだ……。

「秋葉原再開発計画の公開入札疑惑」というのも書かれてあった……。

「黒いシール事件と「三国人」発言」
日本国籍になった新井氏(故人1998年自殺)を国政を担うものではないと、黒いシールがポスターにはられたという。

それに鹿島建設の栗原俊記、当時石原慎太郎の秘書だったという。
この秘書が『週刊新潮』83年4月28日号、特集記事「立候補を狙う渡辺元蔵相秘書官の『出生』の壁」に、栗原氏のコメントが、帰化人は国政にでるべきではないというコメントが残っているという。

石原と鹿島のつながり……。下「」引用。

「石原は鹿島建設で副社長や副会長を歴任した原明太郎さん(故人)に可愛がられていた。原さんも一ツ橋の同窓なんだ。そんな関係で、石原が誰か人をくれと言って、それなら栗原だ、ということになった。」

石原も栗原も取材拒否……。

中山氏が石原批判。下「」引用。

「『日本よ』などと愛国者ぶってくれるが、国を滅ぼすのは常に自称愛国者だ。国家のために働いているように見せながら、総理大臣の椅子を狙っているのが慎太郎君だ。そもそも日本の若者に堕落の端緒を提供したのは、彼の『太陽の季節』ではなかったか」……」

「南京大虐殺は中国の作り話」と石原都知事。下「」引用。

「一九九九年四月、石原慎太郎氏が都知事に就任した。衆議院議員時代の九○年に米誌『PLAYBOY』(十一月号)のインタビューで「南京大虐殺は中国の作り話」と発言したのをはじめる、かねてから中国嫌いを公言している人物の登場に、太田記念館の関係者や学生たちは漠とした不安を抱いたという。」

もくじ

司馬遼太郎の『街道がゆく/台湾紀行』(朝日新聞社)批判。下「」引用。

「司馬氏の『台湾紀行』にしても、作家のエッセイとしてはそれでよいのかもしれないが、政治的な意味を持つ事象が情緒的に描かれすぎた点は否めない。」

目次

弱者切り捨て。下「」引用。

「都の福祉改革が弱者切捨て以外の何者でもなかった。シルバーパスの全面有料化。老人医療費助成の廃止。心身障害者医療費助成への本人負担の導入。効率保育所の市場化・民営化。○二年七月には都立の入所型福祉施設三十六カ所(高齢者施設七、児童養護施設十、障害者施設十九)のうち二十二施設を廃止または規模縮小、民間委譲する方針が決められ、年末には都立病院半減計画の第一弾として、都立母子保健院(世田谷区)が閉鎖された。産科・小児科と乳児院が併設され、小児夜間救急に対応できた動員の存続を求める署名が短期間のうちに九万人分ほども集められたが、まるで顧みられなかった。小児救急医療の不備が全国的に叫ばれている中で、東京都は今後も、清瀬、八王子の両小児病院の廃止などを進める予定でいる。」

環境庁長官時代の水俣病について。下「」引用。

「〈福田赳夫内閣当時、環境庁長官として入閣した、石原氏の孤軍奮闘ぶりを描く(1977年11月27日放送作品)。四十五歳だった石原氏は、陳情そっちのけでテニスに興じたり、記者クラブと大喧嘩したり、世間の注目を浴びていた〉--
 水俣病の患者たちが、逆に利権あさりの公害企業のように読め、彼の引き立て役にされた。歴史はこんなふうな形でも、少しずつ改竄されていくのだろうか。」

湘南中学で、石原氏の同級生・江藤淳。







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