磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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「朝日ジャーナル」現代を撃つ

2011年04月22日 | 読書日記など
『「朝日ジャーナル」現代を撃つ 朝日新書 208』
   村上義雄・著/朝日新聞出版2009年

いろいろな人がいろんなことを書いています。
その中に高木仁三郎さんの名前があった。
今も生きておられたら、一番信用できる学者であったろうと思います……。



「33年間の記事を読みなおす」原発事故「高木仁三郎の断言」」

チェルノブイリの汚染地域。下「」引用。

「汚染地域は、日本の本州の六○パーセントにあたる十四万五千平方キロにのぼった。」

ソ連は機密扱い。下「」引用。

「当初、事故は関する情報は機密扱いとされ、汚染の詳しい実態が明らかにされなかったが、原発周辺では、甲状腺異常を発症する子どもなど、放射線傷害が広がり、原子力発電が稼働してい以来、最悪の事故となった。」

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TMI事故。下「」引用。

「チェルノブイリ事故の七年前、七九年三月二十八日未明、アメリカ・ペンシルベニア州のスリーマイル島原発で炉心の一部が溶解する大事故が発生している。高濃度の放射能汚染が起こり、四万人以上が避難した。事故以前、アメリカ原子力委員会は、スリーマイル島原発の炉心溶解で圧力容器とこれを包む格納容器が壊れた場合、二万七千人の死者が出る恐れがあると発表していた。このときは、その直前の段階まで事態が深刻化していたという。」

東海原発とTMI事故。下「」引用。

「この対策の問題点を具体的に明らかにするために、私たちはひとつの事故想定を行った。それは大ざっぱにいえば、東海原発が原子炉の冷却に失敗し、メルトダウンと水素爆発、蒸気爆発が併発し、死の灰が大量に環境中に放出され、折からの北東風に乗った放射能雲はやがて十数時間後には東京都心を直撃する、というものだった。
 どうやら、今度の事故は奇妙にこのシナリオと重なるようだ。」

秘密主義、4月30日。下「」引用。

「ソ連政府のまったく秘密主義のために、確かな情報が乏しいが、次々に入ってくる情報は、いよいよいメルトダウンが起こったことを確信させる。-略-」

親友に電話、5月4日。下「」引用。

「早朝、というより真夜中に、アムステルダムとハノーバーに電話をかけた。アムステルダムは、人々の不安な様子は分かったが、目当ての人間が不在であった。ハノーバーでは、タイミングよく親友の物理学者ヘルムート・ヒルシュをつかまえることきができ、いろいろ聞けた。
「大気や牛乳のヨウ素汚染がひどい。牛乳の一部は飲用禁止すべき汚染になっているのに、政府は措置をとらない」「国境の東から来る車の汚染がすごい」「フランクフルトのビルの屋上に居た人がひどく汚染した」
 などなど。彼のあげた牛乳や空気中のヨウ素濃度には驚いた。
「スウェーデンではネプツニウムがでたらしいが」と私。「えっ、プルトニウムか!」と先方。「『ニューヨーク・タイムズ』に出ているぞ」というと、しばし電話の向こうが静かになった。「今度はこっちへくるかもしれくん」と言って受話器を置いたが、実はその時にはもう日本でも降下が始まっていたのだった。」

当時の科学技術庁も隠蔽? 下「」引用。

「そのことを知ったのは、もちろん一晩寝た朝のことだ。またしても現実が予想を上まわった。千葉では雨水一リットルに四千ピコキュリー(後に一万三千ピコキュリー)のヨウ素131が含まれていたという。放送局からの電話でその数字を知らされたとき、桁違いではないかと信じられなかった。その種の測定を手がけているFさんに電話をしてみたら、「えっ、二桁違うんじゃないの」と絶句した。
 四千ピコキュリーというのがどれだけ高い数字か。先述した原子力安全委の防災対策で事故時に汚染飲料水の摂取を制限する目安が、ヨウ素三千ピコキュリー(一リットル当たり)なのだ。その濃度より高いのだからすごい。しかし、またしても科学技術庁は「弱い放射能で心配はない」と強調する。
 かくして私たち日本に住む人間も、八千キロ遠方に源をするグローバルな悪夢の一端を現実に共有することになった。」

原子力安全・保安院……。下「」引用。

「二○○一年に発足した経済産業省の原子力安全・保安院は、改革の必要性が高まりながら、自民党政権下で手がつけられてこなかった。「政権交代」により前進を見せるのだろうか。」









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