『文藝春秋にみる坂本龍馬と幕末維新』
文芸春秋・編/文芸春秋2010年
帯にの書かれてあります。下「」引用。
「「明治維新は彼にとっては片手間の仕事だった」司馬遼太郎
龍馬、新選組、西郷、大久保、勝--
文藝春秋に掲載された手記、エッセイで読むこの国の運命を決めた男たちの真実」
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恋文を龍馬が加尾に書いたのは、はっきりしているという。
龍馬の規範。下「」引用。
「このために、自分なりの規範を、自分でつくっていたところがありました。
--ひとに会うとき、もし臆するならば、その相手が夫人とふざけるさまは如何ならんと思え。たいていの相手は論ずるに足らぬように見えるものなり。
--義理などは夢にも思うことなかれ。身をしばられるものなり。
--恥ということを打ち捨てて世のことは成るべし。
といった彼らしい語録を残していますが、手製だから品がいいとはいえません。」
もくじ
吉田松陰のことも書かれてありました。
伊藤博文は「松陰の弟子などではない」。下「」引用。
「伊藤については熊本の宮部鼎蔵(ていぞう)のもとへ彼を遣いにやった折りの手紙でも「才おとり、学おさなきも、周旋の才あり」と妙な推薦をしています。周旋というのは当時政治という意味でした。これに伊藤は不快だったでしょう。だから後年元勲となってのち新渡戸稲造に質問されたときも「自分は松陰の弟子などではない」と突き放したもの言いをしています。」
「隆盛じいさんとばあさん」西郷吉之助(大西郷の孫)・著。
上野の像。下「」引用。
「そんなことで、上野の山に銅像を建てようということになった時、じいさんの兎狩りの姿を彫ろうということになって、高村光雲先生にお願いしたものだが、あの像がどういう姿だか知っている人はあまり居ないのではないだうか。
あの犬は、十匹の中でもじいさとばあさんがとくに可愛がっていたツンという雄犬で、じいさんの兎狩りの姿なのです。
除幕式にも列(つら)なったばあさんは、せっかくの亡き夫の銅像が、よくあるような威厳のある姿でないのが不満だったらしく、よく気にしていた。
ばあさんの心の中では、きっとおばあさんだけの西郷像が建てられていたのだろう。」
もくじ
身長五尺七、八寸と背が高かった龍馬の暗殺犯といわれる今井信郎。
もくじ
「「青い目の嫁」が見た勝海舟」クララ・ホイットニー(一又正雄編訳)。
クララは勝海舟の息子梅太郎の妻。
目次
鉄舟に斬りかかる明治天皇。下「」引用。
「山本鉄舟は名だたる剣客だった。明治天皇は、山本が本当に強いかどうか、ひとつためしてやろうとお考えになった。常の御殿の暗まぎれ、木刀でいきなりお斬りつけになった。体をかわした鉄舟はすぐにとっておさえた。維新前ならいざ知らず、明治宮殿の廊下の闇から斬ってかかるのは、明治天皇以外にない、ということを鉄舟は知っていたにちがいない。-略-真偽のほどは保障の限りではない。」
鉄舟は明治天皇を相撲で投げ飛ばしたという話もあるとか……。
大久保の演出で、大久保が西郷を追い出したという。
INDEX
資料的には……。下「」引用。
「事実とすれば、桂と龍馬は、このときたがいに出場として顔くらいは合わせていたことになるが、これをはじめて紹介(『海援隊始末記』)した平尾道雄氏は、のちに、資料的には疑わしいと訂正している。」
上品な高杉晋作。下「」引用。
「けれど高杉は、三十貫になんなんとする巨漢の西郷や、土佐の暴れン坊坂本龍馬といっしょに較べられるには、少々やさ男すぎる。
そのうえ神経質で病弱で、体格もまたまことに貧弱なものであった。
しかしその行動は放胆このうえなく、天馬空を征くがごとき活躍ぶりを示している。
そのため、高杉に対する評価は、往々にして剛勇無双の士ということになりかねないのである。
だが、現実の高杉晋作は、およそそんなイメージに合わない、上品でほっそりとした少年じみた顔立ちのずいぶんと神経質な青年であるにすぎなかった。」
もくじ
もくじ
もくじ
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文芸春秋・編/文芸春秋2010年
帯にの書かれてあります。下「」引用。
「「明治維新は彼にとっては片手間の仕事だった」司馬遼太郎
龍馬、新選組、西郷、大久保、勝--
文藝春秋に掲載された手記、エッセイで読むこの国の運命を決めた男たちの真実」
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恋文を龍馬が加尾に書いたのは、はっきりしているという。
龍馬の規範。下「」引用。
「このために、自分なりの規範を、自分でつくっていたところがありました。
--ひとに会うとき、もし臆するならば、その相手が夫人とふざけるさまは如何ならんと思え。たいていの相手は論ずるに足らぬように見えるものなり。
--義理などは夢にも思うことなかれ。身をしばられるものなり。
--恥ということを打ち捨てて世のことは成るべし。
といった彼らしい語録を残していますが、手製だから品がいいとはいえません。」
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吉田松陰のことも書かれてありました。
伊藤博文は「松陰の弟子などではない」。下「」引用。
「伊藤については熊本の宮部鼎蔵(ていぞう)のもとへ彼を遣いにやった折りの手紙でも「才おとり、学おさなきも、周旋の才あり」と妙な推薦をしています。周旋というのは当時政治という意味でした。これに伊藤は不快だったでしょう。だから後年元勲となってのち新渡戸稲造に質問されたときも「自分は松陰の弟子などではない」と突き放したもの言いをしています。」
「隆盛じいさんとばあさん」西郷吉之助(大西郷の孫)・著。
上野の像。下「」引用。
「そんなことで、上野の山に銅像を建てようということになった時、じいさんの兎狩りの姿を彫ろうということになって、高村光雲先生にお願いしたものだが、あの像がどういう姿だか知っている人はあまり居ないのではないだうか。
あの犬は、十匹の中でもじいさとばあさんがとくに可愛がっていたツンという雄犬で、じいさんの兎狩りの姿なのです。
除幕式にも列(つら)なったばあさんは、せっかくの亡き夫の銅像が、よくあるような威厳のある姿でないのが不満だったらしく、よく気にしていた。
ばあさんの心の中では、きっとおばあさんだけの西郷像が建てられていたのだろう。」
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身長五尺七、八寸と背が高かった龍馬の暗殺犯といわれる今井信郎。
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「「青い目の嫁」が見た勝海舟」クララ・ホイットニー(一又正雄編訳)。
クララは勝海舟の息子梅太郎の妻。
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鉄舟に斬りかかる明治天皇。下「」引用。
「山本鉄舟は名だたる剣客だった。明治天皇は、山本が本当に強いかどうか、ひとつためしてやろうとお考えになった。常の御殿の暗まぎれ、木刀でいきなりお斬りつけになった。体をかわした鉄舟はすぐにとっておさえた。維新前ならいざ知らず、明治宮殿の廊下の闇から斬ってかかるのは、明治天皇以外にない、ということを鉄舟は知っていたにちがいない。-略-真偽のほどは保障の限りではない。」
鉄舟は明治天皇を相撲で投げ飛ばしたという話もあるとか……。
大久保の演出で、大久保が西郷を追い出したという。
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資料的には……。下「」引用。
「事実とすれば、桂と龍馬は、このときたがいに出場として顔くらいは合わせていたことになるが、これをはじめて紹介(『海援隊始末記』)した平尾道雄氏は、のちに、資料的には疑わしいと訂正している。」
上品な高杉晋作。下「」引用。
「けれど高杉は、三十貫になんなんとする巨漢の西郷や、土佐の暴れン坊坂本龍馬といっしょに較べられるには、少々やさ男すぎる。
そのうえ神経質で病弱で、体格もまたまことに貧弱なものであった。
しかしその行動は放胆このうえなく、天馬空を征くがごとき活躍ぶりを示している。
そのため、高杉に対する評価は、往々にして剛勇無双の士ということになりかねないのである。
だが、現実の高杉晋作は、およそそんなイメージに合わない、上品でほっそりとした少年じみた顔立ちのずいぶんと神経質な青年であるにすぎなかった。」
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