いったい、この国はどうなってしまったのか！

『いったい、この国はどうなってしまったのか！』
　　　魚住昭、斎藤貴男・著/日本放送出版協会2003年

大手メディアとは異なる視点で書かれてあるといっていいかと思います。



米国が追いつめているという魚住。下「」引用。
「つまり米国が北朝鮮をそこまで追いつめるわけです。それにもかかわらず、北朝鮮が危険だから米国を支持しなければいけないなんておかしいよね。」

「弱者差別と社会ダーウィニズムを伴う新自由主義思想」

竹中平蔵の“おこぼれちょうだい”の思想（新自由主義の基本、トリックリング・ダウン・エフェクト）。下「」引用。
「竹中平蔵経済財政・金融相が言う、アメリカでは一握りの成功者に引っ張ってもらうことで、貧しい人も“それなりに”満足していますという思想なんですよ。
魚住　下層の人にとっては、“おこぼれちょだい”の思想ですね。」

ナベツネも新自由主義……。下「」引用。
「魚住　ナベツネ（渡邊恒雄・読売新聞社社長）－略－上の人が頑張ることによって、経済全体が底上げされてゆくという議論を展開するわけです。」

京大の佐伯啓思教授。下「」引用。
「佐伯教授はそして古代ギリシャにまでさかのぼり、アテネ、スパルタの都市国家の市民までわかっていないとだめだと主張しています。－略－ブルジョア以外の人間は、税金を払っているだけでは充分に義務を果たしたことにならないという理屈。これは、さっき言った新自由主義の重要な考え方の、フリーライダー論に通じる部分ですね。
　グローバリズムは軍事大国化をもたらしますが、同時に、新自由主義は徴兵制を招きかねない。僕は本気で心配しています。」

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「新たな差別を生み出す雇用の多様化　従順な下層をつくるための教育改革」


オウム真理教の安田好弘弁護士逮捕。のちに無罪。検察杜撰。

「推定無罪」ではないテレビ出演の弁護士。下「」引用。
「それをいくら「被害者側」の弁護士だからって、公然とね、それをひとりだけじゃなく、複数の弁護士が推定有罪でしゃべっていることに、驚きを隠せなかったですね。おい、いつの間にこの国の弁護士はこんなことを言うようになったんだって。」

「“外圧”や“お上”に乗っかかる報道でいいのか？　「つくる会」の歴史教科書検定問題」下「」引用。
「平和や自由を希求する価値観が、酔っぱらいのたわごとに駆逐されかねない現実社会の本質を、著者は喝破してのけている。ジャーナリストは、たとえばこうした書物で勉強し直す必要がある。
　その上で、自らの主張を、それに近い外国や“お上”に乗っかかる形で展開する“客観報道”を捨てる。かつての侵略先の視点はもちろん重要だが、何よりも自分自身の言葉で伝えていこう。
　そうやって対抗していかないと、いつか本当に戦争が始まってしまう。私たちの息子や娘が、兵隊や「慰安婦」にさせられてしまう。」

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日本テレビと民主党。下「」引用。
「全マスコミがロハで自民党の宣伝に躍起になる一方で、野党第一党の民主党は、日本テレビにCMの放送を拒否されている。公共事業の無駄や銀行の口座維持手数料導入の方向に批判的な内容が、他党や政府の誹謗中傷に当たるという。」

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スウェーデンでは、難民にも……。下「」引用。
「驚いたのは、年間五万人も入ってくる難民までが「底上げ」の対象になっていることだ。ボスニア難民の男性は国費でパソコン技術を身につけ、その妻は看護婦の資格を取った。今では二人で月収五○数万円。－略－」

「他人を見下す選民意識の行き着く末を、映画『突入せよ！「あさま山荘」事件』に見る」

安倍核保有論－福田は非核三原則の見直し。下「」引用。
「安倍発言について問われて非核三原則の見直しを示唆したのが福田康夫・内閣官房長官だ（五月三一日）」

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