この曲も、何がどうとか関係ない、唯一無二の曲であり、まさに「ジョンの魂」そのものの曲だ。絞り出すような歌い方－－というより心の底からの叫びにちがいない。ジョンの実際の境遇そのものでもあるが、ここに取り上げたLIVEで本人が言っているように、自分の境遇を歌っただけではないと思う。それだけだったらここまで多くの他者に響く歌にはならないだろうから。“Mama,don't go. Daddy,come home.”このシンプルな歌詞のなんと表現力に満ちていることか。シンプルなメロディのなんと清潔で美しいことか。
私が今日聴いたのはオリジナル・アルバム「ジョンの魂」（1970）収録のものではなく、同年発売のシングル盤の録音を収録した1997年発売のベストアルバム「Lennon Legend: The Very Best Of John Lennon」のもの。John Lennon - Mother (Subtitles)
※1972年のニューヨーク・マディソン・スクウェア・ガーデンでのライブ映像だが、冒頭でジョンが「この曲は自分のことをうたったわけじゃなくて普遍的な母親ことを歌ったんだ」という主旨のことをわざわざしゃべっている。
そしてこのパフォーマンスはジョンとしても予想外の出来だったろう。なんとか誤魔化してまとめてしまうけど、それがどんな理由によるものかはわからない。
John Lennon in Madison Square Garden / Mother
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