黒沢永紀オフィシャルブログ(旧・廃墟徒然草)

産業遺産と建築、廃墟、時空旅行、都市のほころびや不思議な景観、ノスタルジックな街角など、歴史的“感考”地を読み解く

長崎さるく #51 街で気になった光景

2009-10-24 05:39:34 | 長崎さるく
シリーズでお送りしている長崎さるく。
今回は市内で気に止まったものです。



最近出来た出島バイパス。
これが出来る以前は空港から市内へ入る際に、
必ず市の北端から入らなくてはならず、常に渋滞にはまっていましたが、
バイパスの完成によって、35分で行き来できるようになりました。
その入口付近の高架下に、蒟蒻煉瓦の壁が再現されています。
Mapion
蒟蒻煉瓦については既に、聖福寺グラバー園
そして小菅修船場の記事で触れて来ましたが、
それら蒟蒻煉瓦の文化にちなんで、
出島バイパスが完成した時に、再現して作られたそうです。



同じ煉瓦でも、こちらは蒟蒻煉瓦ではなく普通の煉瓦ですが、
こんな積み方は見た事がありません。
煉瓦の積み方には、
長手と小口の並べを段でかえていくイギリス積みや、
各段に長手と小口を交互に並べるフランス積みをはじめ、
いろいろな積み方があるものの、そのどれもに共通するのは、
煉瓦の切れ目をずらして積む、ということです。
しかしこの煉瓦塀の煉瓦は、切れ目がそろっている段が、
何段にもまたがってあります。
基本的にはイギリス積みだと思うんですが、
ぱっと見、変な印象をうけます。
→このへんかなMapion



以前にアップした孔子廟のすぐ裏手にあった銭湯の日栄湯。
Mapion
丸金温泉と同様の入口は、
丸金温泉ほど中国的装飾はないものの、エキゾチックです。
ちなみに左右の壁面はタイル貼りだと思いますが、
煉瓦だとしたら、これが小口積みですね。



上記の銭湯の向かいの塀沿いにあった三角溝。
Mapion
三角溝に関しても既に高島の記事で触れたので、説明は飛ばしますが、
丸山遊郭の記事で触れたエゴ同様、
長崎ならではの下水施設だと思います。



唐人屋敷の記事で触れた、屋敷と外界を隔てていた堀は、
唐人屋敷の敷地の外にも、水流として残っています。
なんとなく惹かれた光景だったのでアップしました。

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