黒沢永紀オフィシャルブログ(旧・廃墟徒然草)

産業遺産と建築、廃墟、時空旅行、都市のほころびや不思議な景観、ノスタルジックな街角など、歴史的“感考”地を読み解く

東京暗渠:神田川支流 #09

2006-06-01 00:45:10 | ・東京暗渠
…∽ 榎 橋 ∽… 大正13年 (1924) 竣工

新宿区の西、淀橋地区を流れていた神田川支流の暗渠を、
現存する橋を中心にアップしています。

一つ前の柳橋に比べると、手摺の部分が少し張り出してるだけの、
なんの飾りもない素朴な橋、榎橋があります。→Mapion



橋自体は面白みがありませんが、
親柱の位置に残る竣工年月をみると、
大正13年3月竣工と彫ってあります。
最初の頃にアップした昭和13年築の長者第一號橋より、
さらに古い橋です。

いまのところ見てきた橋の親柱には、
漢字名だけが彫られたものばかりでしたが、
この榎橋の片方には平仮名が彫ってあり、
それもかなり流暢な自体です。

橋のたもとは最近開発されたのか、
新しめのデザインのコンクリ打ちっぱなしのアパートが建っています。



打ちっぱなしのコンクリと木材を融合させた造りは、
印象的には全然違いますが、
軍艦島の島内にある、
鉄筋コンクリートと長屋の路地を合体させたような造りの、
大正時代のアパートを思い出させてくれます。

進行方向に残る橋の左側には
漢字の榎橋の文字が彫られていますが、
電柱と民家の敷地からはみ出した植物で殆どみえません。



◆東京暗渠:神田川支流◆
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