■ FWは、自分の得意の形でボールを受ける |
◆ テクニック(足技)は、何のためにあるのか?
最近、選手のテクニック(足技)にクローズアップした雑誌がありますが、ちょこっとだけ立ち読みした程度ですが、例えば、C・ロナウドのテクニックの解説があり、また、モノによっては局面ごとの解説(DFの重心がこっちに掛かっているから・・・みたいな)があったりしますが、読み方を間違えると、リフティングと変わらない、足技という名のマスターベーションになる危険性もあると思うんですよね。
例えば、C・ロナウドばりにサイドでボールを受けて相手DFと1対1の状況になった時。
試合状況(勝っているのか負けているのか? 自分達の流れなのか否か?など・・・)が頭にないと駄目です。引き分けていてロスタイムでパワープレーしようって時に、サイドでちょこまかとテクニックを使っていたら、チームメイトはたまったもんじゃないです。
次に、テクニックを使うタイミング(勝負するのか?単純に味方とワンツーで抜けたほうがよいのか?)が非常に大事だと思うのです。
それこそC・ロナウドもマンチェスターU移籍した当初は、持ち過ぎだとか言われていました。それを彼は理解し“球離れが良くなった”。これにより、相手DFは、ドリブルで抜かれる危険性と共にパスが出る事を考えてマッチアップせざるを得なくなりました。
◆ フェルナンド・トーレスの足技
この試合に限った事ではないのですが、以前からフェルナンド・トーレスの「ボールを受ける前、受けてからシュート」までの動きにある一つのスタイルがあると思っていました。
利き足は、右足だと思うのですが、「右足でボールをコントロールして交わしてフィニッシュ」この時、ボールを受けて相手DFとマッチアップする時の形(スタイル)が確立されています。さらに、この一連のプレーの動作がスムーズかつシンプルで早いんですよね。これって、前述のテクニック(足技)と同じく、FWにしたら大事な要素の一つだと思うのです。つまり、自分のテクニックとして身体に染み込んでいる、自分の形(スタイル)に持ち込めるということです。
先日のニューカッスル戦で見せたトーレスのプレーをピックアップしてみます。(せっかくリバプール追っかけているんでね)
非常にシンプルなプレーですけど、個人的にはこういうプレーが好きだったりします。
シーン1 このトラップがきちんと足元に収まる。よって、次のプレーに繋がる。 一番大事なことかもしれない。 | シーン2 トラップがきちんと決まった形。 これにより相手DFは奪いに飛び込めない。 | シーン3 上記画像同様に、トーレスの形。 右足にボールを持っている状態。 |
シーン4 DFと1対1。 トーレスが勝負に出る。日本のFWにもっとも必要なプレー。 | シーン5 央へ切れ込むトーレス。 トーレスの右足のシュートを警戒するDF。 | シーン6 DFが奪いに来た瞬間に切り返すトーレス。DFは、完全に央へのコースをケアしている(DFの重心が左足)。 |
シーン7 DFが抜かれた瞬間に飛び出すGKギブン。さらにカバーに来るニューカッスルの選手。 | シーン8 トーレスは狙い通り、左足でシュート体勢。 DF、GKが詰める。 | シーン9 おしくもゴールならず・・・残念、トーレス。GKギブンがきちんとコースを切っているプレーは、Good!! |
1.トラップ・・・正確なトラップで自分の形にして、DFと対峙
2.駆け引き・・・ドリブルで央へ切れ込み相手DFの出かたを見る
3.切り替えし・・・これくらいのプレーだったら小学生でも出来ますよね!?
4.フィニッシュ・・・初めから左足でのシュートを考えての一連のプレーだと思います。
つまり、これがトーレスの形(スタイル)として確立されているのです。柔らかいトラップから一瞬のクイックネスでの交わし、シュート。
◆ Simple is the best!!
別に“マルセイユ・ルーレット”をあえて決める必要もなく・・・サッカーの真髄は、「ボールをゴールへ押し込むこと」という、いたってシンプルな話です。その中で、「状況を考えてプレーすること」が、これまで以上に大事だったりすると思うのです。このシンプルなプレー関しては、カカ(ACミラン)が一番だと思っています。“マルセイユ・ルーレット”も立派なプレーですし、状況により相手DFには心理的に影響を与えられると思います。
◆ 例えば、水野のプレーとか・・・
例えば、最初に書いた“試合状況”などをきちんと把握していれば、先日の五輪代表のサウジアラビア戦での水野のプレー(自陣からドリブルで運びカットされ逆襲)ってのも起こりえなかったと思うのです。まぁ、この辺は、個々の選手の能力と対峙する相手チームの選手との問題もあったりしますけど。
しかし、私は、水野が敵陣内の高い位置、得意の右サイドで1対1の状況になったら「行け!!」っていつも思います。それは、彼の特徴・スタイル(1対1の状況で仕掛けるドリブル)であったりなんですよね? だったら、プロならば仕掛けなきゃだめでしょ。
(遅いかもしれないが)このくらいの年代で1対1の状況で仕掛け、勝負する経験が大事だと思うのです。それによって得られる(成功も失敗も)経験がその選手を成長させるものだと思います。それに失敗したって自陣から遠い位置でしょうし、逆に、1対1で勝てたらゴール前はチャンスになるわけです。
■ 日本サッカー界最大の課題、得点力・決定力不足に関して |
◆ 「(仕掛ける)勝負する意識・プレー」
日本代表の枕詞と化している得点力不足、決定力不足という言葉ですが、個人的に気になっている事の一つは、「(仕掛ける)勝負する意識・プレー」が少ないってことではないかと思っています。
日本人の能力は、決して欧州などの選手に大きく劣るとは思わないのです。
日本人ならではの、持久力、クイックネス、アジリティであったりと、むしろ北欧系の身体の大きな選手よりも勝っている部分もあるかもしれません。
しかし、それを試合の中で上手く生かせていない。テクニカルな事だと、FWがパスを受ける際に、相手DFを背負うプレーが多い気がするんですよね。勿論、そういうプレーも大事ですけど、結局、個人戦術の一つだと思うのですが、ファーストチョイスは、DFと対峙してフィニッシュ(シュート)するという選択肢がFWにないと、得点力・決定力不足の第一段階をクリア出来ないように思うのです。
今回、取り上げたトーレスのプレーのようなシーンは、Jリーグなどの試合でも普通にありえます。しかし、後方から味方フォローを待つケースも普通にありますよね。しかし、そんなプレーは、相手DFにすれば、そのFW全然怖くないです。FWの仕事はチームの為にゴールする。というのであれば・・・「行け!!」ってサポーターは思っても間違いではないですよね。勝負しないFWにはブーイングしてはどうでしょう?
最後に、最高のテクニック(足技)というのは、右足でも左足でも変わらず高いレベルでプレーができることかもしれません。
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でも、唯一の例外がいました。
■ Liverpool - UEFA Champions League 07/08 Group A |
第1節 | 9月18(火) | ポルト 1-1 リバプール | [A] |
第2節 | 10月 3(火) | リバプール 0-1 マルセイユ | [H] |
第3節 | 10月24(水) | ベシクタシュ 2-1 リバプール | [A] |
第4節 | 11月 6(火) | リバプール 8-0 ベシクタシュ | [H] |
第5節 | 11月28(水) | リバプール - ポルト | [H] |
第6節 | 12月11(火) | マルセイユ - リバプール | [A] |
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大久保君「スペインのDFは汚いだけで足が遅い。森本君なんかこっちきたら?玉田さんなんかもできると思う。」
広山選手はパラグアイではカレがボールを持つと誰も追いつけない盗賊みたいなニックネームだったそうです。
家長選手なんか見ているとありゃスゴイですわ。緩急で抜いてるのかな。
その形が浸透して、相手が警戒すれば、切り返し等も活きてきますし、次の形を作る。
まずは、年々スペースも時間も無くなるゴール前で、どうやって自分は得点を奪うのかという点を常に意識できるようにならないと得点は永遠に取れなくなるんじゃないでしょうか?(事故みたいなのを除けば)
彼の場合は、誰も両足を使えって言えないでしょう・・・(^^;ゞ
こんばんは。
広山の盗賊?は笑いました。なんだよそれ・・・って感じですけど。
家長は、期待しています。五輪世代は、水野、家長というこれまでの日本に少なかったウィンガータイプを持っているのを反町監督が上手く使って欲しいものです。
本大会では、結果より内容・ロマンを求めいっそ[3-4-3]とかすればいいのに・・・と。
こんばんは。
これが例の記事です^^
自分の形を持っているFWもいると思うんですけど、その形へ持っていくプロセスがあまり上手くないような気がしますね。あとは、FW自身の引出しの多さみたいなのもあるかもしれませんけど。