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「個」と「組織」

2009年06月23日 | 考察集
■ 『「個」と「組織」、どちらが重要か?』

◆ 「組織」とは「個」の集合体
そんな論議がサッカーの話題(特に代表など)で出てくることってありますが、私は、「どちらが重要か?!」と二者択一を迫られたら、(現時点では)「個」が重要だと思うのです。

「組織」とは「個」の集合体

サッカーに限らず、家族でも学校でも会社でも、もっと大きく見れば国も「個」の集合体だと思うのです。
オシム前日本代表監督が「日本化」という言葉の元、「組織的に人もボールも動くサッカー」を掲げましたが、それでも「組織力」を作り出すのは「個の力」だと思っていました。一人がディフェンスをサボるとその弊害が「組織」に影響を及ぼす。

サッカーという競技が団体スポーツである限り、「個」と「組織」の重要性は切っても切れない問題だと思うのです。

しかし、「個」の足りない部分を「組織」で補うのは、もしかしたら非常に効果(実益)が乏しいことなのでは?と思うのです。

例えば、日本が攻撃時-サイドの高い位置でボールを受け相手DF(SB)と1対1の状況になった場合。

 1.1対1を仕掛け抜き去りクロスを上げる
 2.味方のSBの上がりを待ち2対1の数的優位を作る

この二つの選択肢があった場合、個人的には「1.1対1を仕掛け抜きさりクロスを上げる」プレーの方が効果(実益)が高いと思うのです。

「2.味方のSBの上がりを待ち2対1の数的優位を作る」も悪いプレーだとは思いませんし、基本的にプレーの取捨選択はケースバイケースだと思いますのでね。

ただ、単純に「サイドで数的優位」を作るよりは「ゴール前で数的優位」を作った方が、サッカーという競技の本質(ゴール数を競い、勝敗を決める)という部分に目を向けると効果(実益)が高いのは「1.1対1を仕掛け抜きさりクロスを上げる」だと思うのです。

■ テクニカルなスキルの習得は14~18歳では遅い

 チェルシーの前監督で、ロシア代表を率いるフース・ヒディンク監督は22日、埼玉スタジアム2002で開催された「ナイキ・コーチング・フォーラム」に登壇し、ユース世代の育成論について熱弁を振るった。

 ユース世代を教える指導者を対象とした同イベントで、ヒディンク監督は「重要なのは練習の中で9割はボールとかかわっていること。テクニカルなスキルの習得は14~18歳では遅い。その年齢では完ぺきに近くないといけない。6~13歳までに毎日のようにボールコントロールを教えることが大事」と話した。

 また、クリエーティブな選手の育成については、「プレーを押し付けるのではなく、練習でさまざまなシチュエーションを提供し、その中で選手が試行錯誤して身につけていくもの。監督は介入しすぎてはいけない」と持論を展開。

これまで自身が指導した選手の中で、最も発想豊かで直感的な選手としては、PSV時代のロマーリオ、レアル・マドリー時代のミヤトビッチ、そしてオランダ代表を率いていたころのベルカンプの名前を挙げた。

 さらに、ヒディンク監督は2002年のワールドカップ日韓大会で韓国代表を指揮した当時のチーム作りやパク・チソンの成長についてのエピソードを披露。

韓国代表に関しては「就任当初、イニシアチブ(主体性)が欠けていると感じた。これは文化的なことかもしれないが、選手はミスを怖れていた。わたしはその否定的な考えを改革し、パフォーマンスを向上させようと思った。時には選手のミスさえ称賛した」と語り、パク・チソンについては「彼はシャイだった。韓国代表でもPSVでも最初は実力を発揮できなかった。しかし、その後話し合うことでポテンシャルを引き出すことができた。彼がチャンピオンズリーグでプレーするような選手に成長したことを誇りに思う」と述べた。

 同イベントでは講演会に続き、ヒディンク監督が実際にユース選手を指導する実技講習が行われた。ヒディンク監督はボールを使ったウォーミングアップからミニゲームまで1時間以上にわたって指導。ファーストタッチ、積極性、1対1の重要性を選手に説いた。

  ■ スポナビより - ヒディンク監督来日、ユース世代の育成を実践指導


ヒディンク監督の素晴らしさ、そして監督の考え(持論)が分かる内容の記事ですね。こういうクリニックをもっと定期的に数多く全国レベルで、そして、協会が大きなプロジェクトでやる必要があると思うのですが・・・って以前、そんな内容を書いた記憶があるぞ(苦笑)

海外の指導者がテクニカルなスキルの習得を日本で言う中学生くらいまでに完璧にマスターする重要性っていつも聞く気がします。
ちなみに、(メンタルの反対として)
このテクニカルなスキルってのは、(多分)基本的な技術のことだと思うのです。要は、「パス、シュート、トラップ、ドリブル、ヘディング」などです。そして、これを試合中に発揮出来るようなスキルでないと駄目。カラーコーンをジグザグにドリブルする練習もボールタッチの感覚を覚えたりするのにはいいでしょうけど、それと平行して、試合の中でドリブルしてボール運んだり、交わしたり、緩急つけたりという実践的なスキルも重要だと思うのです。


最近の代表を見てても選手の個性があまり見えないんですよね。
やはり、もう一度、「個」のスキルの重要性を考えるべきだと思いますね。
(ちょっとオチを見つけられませんのでこんな感じすいません)


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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (よはん)
2009-06-24 22:07:52
ヒディングでジュニアとか教えれるんだね笑

それがびっくりした。
6歳から13歳ですか?
う~ん。いい指導者にあえるかどうかですね。

中学入ったら部活になって走らされるか、ボールすら触らさせてもらえない体育界系の世界ですし、そこで成長がストップすわ。

コメントのお返事 (コージ)
2009-06-25 00:12:48
よはんさん

こんばんは。
日本の体育会系、部活系って、そういうマイナス面多いですよね。
原石を失っているような・・・
スキルよりメンタル (CSKA352)
2009-06-25 14:25:04
私は個の重視と組織の重視によってやり方は変わると見ています。
個を重視するなら、お互いが邪魔をしないようにする。
組織(チームワーク)重視なら、個人はチーム内での役割をきっちりこなす。


どちらにしても、イニシアチブを取ろうとか、ゴールへ向かおうというメンタルが一番不可欠だと思いますし世界と戦う上での日本サッカーの問題点だと思います。

岡崎やケンゴやトゥーリオは目の前の相手をランニング、ドリブル、パスで相手を交わしながらもゴールを向いてプレーしているけど、
対外の日本人選手はボールを奪っても目の前の相手を逆を取ったりして綺麗に外すテクニックで満足してゴールからは逃げているようにさえ思えます。

相手が中央を固めれば、外から崩すのは当然だが大外からしっかりゴールを向いてクロスをあげることのほうが、相手を抜き去って放り込むより効果(実益)はあるでしょう。
1対1でそれができるならそれでいいですし、二人で動かした方がいいクロスをあげられるならその方がいいとおもいます。
組織で崩そうが個で立ち向かおうが、ドリブルやパワーで行こうがパスと走りで行こうがゴールへ向かう気持ちで負けているうちは点取れないとおもいます。

DFはその点ゴールから逃げることなく体格で勝る相手にも立ち向かっているので比較的優秀だとおもいます。
コメントのお返事 (コージ)
2009-06-25 19:48:34
CSKA352さん

こんばんは。
前半部分・・・
>個を重視するなら、お互いが邪魔をしないようにする。
>組織(チームワーク)重視なら、個人はチーム内での役割をきっちりこなす。

う~んとこの辺に絡めつつ書いて行こうと最初は書こうと思ったんですよ~。でも、長くなる、オチが見つけれないってことで、シンプルに、逃げで落としました(苦笑)

2年くらい前にWorld Soccer Plusのコラム内でライターさんが意見交わしてたのがありましたんで、実は、その頃から考えています。


後半部分・・・
CSKA352さんのおっしゃる通りだと思います。
ただ、私は感覚的に2対1の状況が、効果(実益)【この表現もちょっと迷って適切な表現出なかったんですけど】を考えた上でのプレーの選択肢なのかな?って思うこと多いんですよね。

それに、単純に「(表現アレですけど)逃げ」の選択肢じゃないの?って思うこともあるからなんです。
自己責任か連帯責任か (CSKA352)
2009-06-25 23:19:13
まあ、守備はマンマークで攻撃はそのまんまカウンターか引いてポゼッションからポジションチェンジみたいのが「個」の重視ですかね。
オシム初期とかアジアチャンピョン浦和とかマンUとか以前のCSKAやバイエルンなんかがコレに近いですね。
結構、責任とか力関係がはっきりしててプロフェッショナルで、つまらなく堅実でオトナ・男な感じで好きですね。

コンパクトでゾーンでラインで連動プレスで、オーバーラップしてサイド攻撃とか二列目のシュートみたいなのが「組織」サッカーのイメージ。
戦術オタクとしてはこっちの方が面白いし、チームとして調和しているときの美しさ、チームワークの楽しさが伝わりますね。ゼニトやアーセナルその他大勢ですね。


二対一はそれを使って抜いてもいい(CK獲れればいいし、東欧ではえぐってマイナスに転がして待ってましたとFWが流し込むゴールは多い気がする)けど、
要は「ダミー」ですよね。
加地が上がることで俊輔のマークが外れてフリーでクロス入れられるみたいな。

でもおっしゃるように、パワープレー的状況では「一人で」中央にいるDFを惹き付けて頑張ってクロス入れて、中で数的優位を作ったほうがゴール効果(確率)は高いかもしれませんね。
コメントのお返事 (コージ)
2009-06-26 00:56:06
CSKA352さん

返信ありがとうございます。

前半部分・・・
全くの同感です。例えも分かり易いです。
そういう感じで展開して書きたかったというのもあったんですよね~(苦笑)
私もチーム戦術がしっかり見えるチームが好きです。
なぜならば、それがチームのカラーって思うからです。
勿論、リケルメ中心のアルゼンチンもアレがチーム・カラーだと思いますし、クラシックな香もしつつトレンドも混在して好きでしたけどね。

後半部分・・・おっしゃる意図・意味は分かります。
ただ、Jリーグも代表もあまりにも数的優位という「2対1」が多い気がするんですよ。(感覚的にね)

まぁ、元来ウィングタイプのサイド・プレーヤーが好きって理由もあるんですけど、サイドで「1対1」になったら、「行け!」って思うんですよね。

ある種、サッカー内における、個人的な趣向問題かもしれませんけど(笑)
Unknown (yohan)
2009-06-26 22:04:09
attacking phaseのm-blueさんは、「個」というものに重点を置いて書いてはりますね。
彼のサッカー観ですかね。

まぁ、僕はあの強かったジュビロのようなサッカーでどこまでやれるか見たいすね。
コメントのコメント (CSKA352)
2009-06-29 11:51:28
m-blueさんとこではお世話になりましたが、日本人らしいサッカー観を持っておられますね。
オシムの相手に合わせた「個の守備」を嫌って、どの相手にも自分たちの形を崩さない「組織での守備」と「個」の特徴を生かす(殺さぬ)ことを第一に考えた「組織での攻撃」の形を提案しておられるとおもいます。
現場を知っている方だと思うので、結果重視で語られる風潮が強い中技術や楽しさをも伝えているので貴重なブログだと思います。


私はどちらかというと妥協のないはっきりした戦術を好むので、コージさんの一対一で責任もって守り責めて欲しいという方がよく分かります。
そのなかで苦しいときは数的優位を作って助け合うようなチームワークがいいですね。

日本人には、yohanさんのおっしゃるような黄金期のジュビロスタイルでいって欲しいですね。
数的優位という「2対1」も
守るときは4バックで自陣中盤でボールを保持するための使えるし、3バックにして相手ゴール前で相手DFに対し数的優位を作れればいい訳ですから。
トルシェやジーコやオシムのいいとこ取りにもなると思います。

個人的趣向の問題語らせていただきました。

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