ROSE POSYのハンドクラフト・ブログ

”手仕事”の楽しさをお伝えできればと思います。ROSE POSYオリジナル作品もどうぞお楽しみ下さい。

ガラス彫刻展 2019 ~風薫る~ @世田谷美術館 その2

2019年06月09日 | ガラス工芸・サンドブラスト

ガラス彫刻展 2019 ~風薫る~ @世田谷美術館

お恥ずかしながら、私の展示作品です。

作品展のために作成した新作とともに、過去の作品からこの節にふさわしい作品を選んでみました。


そして、お次は、私の過去作品の中で唯一の風景を題材にしたものです。

この富士山の作品は、なぜか、男性陣に好まれるようで、男性のお客様が私のコーナーを通りかかると、このタンブラーの前で立ち止まり、じっくりと前も後ろもぐるりと鑑賞していかれます。山はどこか男性を惹きつけるものがあるのでしょうか。

そして、「風薫る」のテーマにアラインして、もう1セット、はっぱモチーフの作品です。

透きガラスを使用したシンプルな作品なのですが、生徒さん仲間の間での評価は、今回の私の作品の中で一番人気で、「あのシダのお皿、良いわねー」というお言葉をたくさんいただきました。女性目線で見て、この器は日常の食卓で普段使いできる身近な感じがいいのかもしれません。

しだの皿とおそろいのコップがないので、ハワイアン柄のタンブラーで初夏を演出しました。
誰かに、「ニトリで売ってそうだね~」と言われちゃいました。たしかに!こういう柄のクッションありましたね。(笑)

実は、このランチョンマットとコースターは、美術館近くのニトリで買ったんです。こうした小道具があると無いとじゃ大違いです。演出は重要です。

そして、今回の作品展のために制作した作品をご紹介します。

「月下美人」 です。夜に真っ白な花を咲かせた月下美人のあでやかな姿を表現してみました。


今回、チャレンジとして、レリーフ彫りと段彫りの技法をミックスさせてみました。邪道かもしれないですが、せっかくの自由作品なので、他の人がやってないことを試してみようと思いました。

段彫り(たとえば、上の作品だと水芭蕉や富士山)だけだと、色の濃淡でのみしか立体感を出せませんが、レリーフ彫りを取り入れることで、花びらのふくらみや凹みなどが表現できるので、よりリアルで表情が豊かな花のモチーフに仕上げることができました。


写真だとわかりにくいですが、花びら1枚1枚に膨らみがついています。

レリーフを深く彫り込む、すると当然、色は落ちてしまいます。花びらに立体感をつけつつ、色が落ちる寸前で止める、という動作の繰り返しで気の遠くなるような作業でした。

題材選定、デザイン画を起こすところから、完成するまで4ヶ月くらいかかりました。

芸術の道に近道なし、ですね。



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