性能とデザイン いい家大研究

こちら 住まいの雑誌・Replan編集長三木奎吾です 
いい家ってなんだろう、を考え続けます

土間と薪ストーブのある家

2013年12月12日 08時50分32秒 | Weblog


先日、新刊として「土間と薪ストーブ」特集を発刊しましたが、
さっそく大きな反響をいただいているようです。
いま、北海道・東北らしい寒冷地の家には、似合うインテリアとして
定番に近づいてきたのかも知れません。

その配置やレイアウトが、その家らしく特徴付けられてもいる。
わが家らしさが積極的に主張されているようで、ほほえましい。
ただ、そのわが家らしさが、ただ単なるインテリアではなく
毎日のように使われ、自分自身でメンテナンスするものだということと
セットになっていることで、根付く生活文化になりそうなのですね。
道北下川町の家、「森とイエ」プロジェクトの家々では
基本的にこの薪ストーブと土間がセットされています。
写真は、東京からこっちに入植してトマト栽培農家として活動されている方の家。
訪問させていただいたら、
「あ、Replan、ずっとファンでしたよ(笑)」と言っていただけました。
こういう言葉、本当にうれしいです。
なにか、参考にしていただけたのかな、という喜びを感じられます。
地域の暮らしに密着して取材し続けていると、
家を通して、ある生活文化のような考え方も同時に取材することになります。
それも作り手側からの押しつけ的なものではなく、
建て主さん自身の生活信条や、暮らし方の根源的な部分が
ストレートに伝わってくるものがある。
北海道という厳しい気候風土の中で、
その風土性と格闘しながら、よりよい住まいをみんな求めている。
その結果記録が、毎号わたしたちの住宅取材活動を通じて
多くの家づくりを考えている人々に伝播していく。
そういった手応えがあります。
ビジネスとして継続していくことはいま、どのような仕事でも
たいへん厳しいのだけれど、
こういった手応えを感じることができるのは本当にありがたく、うれしい。

写真には、ほんの少しだけの情報を入れることになるのですが、
たとえば、この写真では
土間と薪ストーブ、また薪の収納ストックの配置関係を
このような設計配置で実現しているという情報を伝えられる。
そして屋外の薪のストック場所には、さりげなく吸気口があり、
それとなく薪ストーブに不可欠な装置の必要性も伝えられる。
土間には、床面からの段差があり、その程度も具体的に見えている。
こういった情報すべてが、一目で情報伝達できるのですね。
やはり高断熱高気密住宅の内容は、言葉ではわかりにくい。
そうであるからこそ、ビジュアル的に伝達する必要性があるのです。
そんな思いを、再確認させられた取材でした。


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