ドラマ「マンハッタンラブストーリー」船越英一郎の待遇。

ドラマの劇中にまたドラマがあり
船越英一郎（船越英一郎・本人役）は主演している。

本編の最初のうちでは船越の地位は大切にされていたが、
回を重ねるごと、それは崩壊してゆく。

「やりかたが汚いわよ、船越ー！」赤羽さん（小泉今日子）が叫ぶ。
一緒にドラマを見る脚本家の千倉真紀（森下愛子）も
「そんな台詞に騙されないでー！」と激昂する。

性格が激しい人物たちにつべこべ言われる船越さん。
二時間ドラマの帝王カタなし。最終話に近くなるほど「呼び捨て率」が高くなる。
土井垣（松尾スズキ）にも「ふなこしぃ～」と呼び捨てられちゃう。

イニシャルFで堂々登場した船越英一郎ではある。
本編でも重要人物なことは間違いないのに。待遇の軽さについて書いてみた。

ドラマ「マンハッタンラブストーリー」エモやんの横顔。

CBSテレビのアナウンサー、エモやんこと江本しおり（酒井若菜）。
栃木訛りを隠しもせず逆にウリにしてしまう。
一日に何度「可愛い」と言われたか数えるそれも若さゆえ。

いじめられていた過去があり他者の優しさに敏感に反応する。
土井垣（松尾スズキ）に傾くのもそうした背景からだろう。

土井垣との間に彼女は身ごもってしまうが一人で産み育てる覚悟があった。
土井垣には本気で「失敗してもいい。人間だもの」と伝える。
その言葉が恋を成就させた。

エモやんは美人じゃないけれど可愛い。愛嬌タイプ。
ぶすカワは言いすぎかな。不思議な可愛さがある。

ドラマ「マンハッタンラブストーリー」見れば見るほど楽し

このドラマに関しては見れば見るほど魅力が増してくる。
噛めば味わい深くなるスルメみたいな作品。

基本はイニシャルAからHまでの恋模様。A→B→C→D…。
時に矢印が逆方向へリバースするなど仕掛けが変わったりする。
台詞も「ここで対（つい）になるんだ！」と気づくのがまたニクい。

赤羽さんの恋が成就する最終話。
他のカップルは別の相手とシャッフルになったけど
店長と赤羽さんは続く模様だ。そうこなくっちゃ。

赤羽さんと店長は末永く幸せになりました、まる。
面白おかしい精神衛生上いいドラマ。
宮藤官九郎さん、日頃の健康をありがとう、感謝しています。

作中ドラマ「軽井沢まで迎えにいらっしゃい」

マンハッタンラブストーリーの作中ドラマ。
脚本は千倉真紀（森下愛子）。

木曜9時に放送され毎週の数字（視聴率）は
お世辞にも好調ではなかったようだ。

金に物を言わせて小暮（船越英一郎）は
軽井沢夫人（遠山景織子）をひきとり
温泉宿のストリッパーの立場から上流社会へと誘うが
精神的な束縛で彼女を追い詰める。

苦しい立場の軽井沢夫人であったが
時折一矢報いる展開となるのが愉快だったりする。

「なんでアンタがお屋敷を追われるんだ！？」
小暮に店長（松岡昌宏）がツッコむ場面がある。何故に立場逆転？

節目ふしめに昭和歌謡で歌い踊る軽井沢夫人。漂う泥臭さが癖になる。

ドラマ「マンハッタンラブストーリー」最終話

2004年の元旦。
店長（松岡昌宏）のプロポーズは快晴の空の下。

「私の恋人はコーヒーだけでした。ですから、
恋人のいる男で良かったらボクのカミさんになってください」

曇りなく「はい！」と答えた赤羽さん（小泉今日子）。

「人の気持ちは当てにならない」と一刀両断の店長でも
真面目で誠実なのが結婚生活を安定させるんだね。

最終話で店長の名前が「ハロルド山田」と明かされる。
ぷはっ（噴き出した）。 混血のヒト？？？ いったい何人なんだろ？？？