平成~令和九州山旅紀行(5)
19/04/30 19:42
〈雨の日南海岸〉
平成最後の日、この日を雨に閉ざされた山中で迎えるのも、自分らしいスタイルかもしれない。
高千穂神社から、高千穂峰までは、同じ「高千穂」でも結構距離がある。神社は九州のほぼ中央、峰は九州のほぼ南端、ルートにもよるけど、日南海岸経由だと約300km。
大型バイクだとひとっ飛びだが、軽バンだとそうも行かない。Avは低いし、要所でGW渋滞が発生する。この雨だと移動日と割り切るべきかな。
高千穂峡からR218で延岡へ。
山深い高千穂から一気に視界が開け、日向灘の海に出た。雨は激しく海も鈍色。宮崎シーガイアの展望台から海を見ようと立ち寄るけど、展望台は廃止されていた。
高くて他の店には入れない。ロビー内には大空間の吹き抜けでヤシの木の林。何度か倒産したはずの施設なのに、恐ろしくバブリーな施設。何もせず、すごすごと出て行く。
フェニックス道路、日南海岸と、ヤシの木と紺碧の海が本来なら南国ムードを盛り上げてくれるはずだが、激しい雨と風で、まるで嵐のサイゴンだ。
単車や自転車のツーリストはコンビニでぐったりとしていた。もう3日、雨が続いている。明日も雨は決定的。二輪でキャンプツーリングの旅人は疲労困憊といったところだろう。
いつもはあちら側なので、何だかんだ申し訳ない気持ち。Tシャツ短パンで音楽を聴きながら、雨の海岸道路を南へ走る。
高千穂神社からの流れで鵜戸神宮を参拝。
洞窟の中に本殿があり、神社としては珍しく、鳥居から石段を洞窟内まで下って参拝する「下り宮」の形式を採っている。激しい雨と荒れる海、そこから潜り込む洞窟の本宮は静かで、現世と切り離されてるように感じる。観光客が少ない時期に来たら、さぞかし厳かだろう。
海岸線を外れ、再び霧で煙る山岳路へ。霧島連峰に入り、高千穂峰に通じる登山道路をビーグル号で駆け上がる。というか、急坂の峠道なので1速2速で息継ぎをしながら、ノロノロと標高を上げてく感じ。険しい山道で時間を消費してゆく。
登山口の高千穂ビジターセンターの駐車場に着いた頃には、陽が沈み闇が降り始めた。
広い駐車場には誰も居ない。
さすがにこの天候で、高千穂峰(1,574m)を夜間登山して、山頂で令和を迎えようという物好きはいないのか、それともこれから続々と山ヤが上がって来るのか、それは分からない。
予報では、午前零時頃はかなり厳しい降りになりそう。テントは無いがツェルトは持って来てる。夜間アタックするか、明朝の登山にするかは、今晩の雨の降り具合で決めよう。
ビーグル号の屋根を大粒の雨が叩く。もうちょっと小降りになって欲しいなぁ…
ロビー内には大空間の吹き抜けでヤシの木の林
ヤシの木と紺碧の海が本来なら南国ムードを盛り上げてくれるはずだが、激しい雨と風で、まるで嵐のサイゴンだ
楽しんでいますね。
お天気よくなりますように祈ります。
令和元号まで、あと40分・・・