この記事を書いた時にはラムが14歳(翌年2月末)の誕生日を迎えられるとは考えられなかった。
正月さえも無理だろうと思っていたからね。
でもラムは無事に14回目の正月も14歳の誕生日も迎えることができた。
そして1年後の今も我が家のいつもの場所で1年前の写真のような姿でじっとこちらを見つめている。
もうほとんど動けなくなってしまったラム。
自力では立つことはおろか動くことさえままならない。
それでも食欲だけは一人前で、体重がピーク時に近い状態まで増えてしまった。
ダイエットした方が良くないか?といつもおふくろに言うんだけど、今更?と言われる。
それもそうだ。今更ダイエットして健康だの長生きということもあるまいしなあ。
好きなだけ食べて心置きなく最後を迎えた方が良いかも知れん。
と思ってもう一年が過ぎてしまったよ。ラム。
動けなくなったラムを見るのは気分が沈む。
ラムは毎日散歩を欠かした事がなかった。13年間かなあ。今年の一月に散歩に行ったのが最後だったか。
もう一年近く散歩に行ってない。雨の日も雪の日も風の日も寒い日も暑い日も何があっても必ず散歩は欠かせなかった。
その大好きな散歩に行けなくなってもう随分経つ。
ラムが散歩に行けなくなってからトイ君とギャギャの散歩も中止になっている。
トイ君を散歩に連れて行こうとするとラムも行きたがるからだ。
もう動けないくせにトイ君が出かけようとすると自分も散歩に行きたくて仕方ないのだな。
それがかわいそうでトイ君の散歩までやめてしまった。
もっとも、ラム以外はそんなに散歩が好きでもないみたいだが。
トイ君とギャギャは毎日庭を泥だらけになって走り回ってるからさほど散歩には興味が無いのかも知れない。
ただ自分の運動不足が気になるけれど。毎日行っていた散歩をやめてしまったから。
実のところ、ラムがこんなに長生きできるとは思っていなかった。
だから散歩を控えるのは少しの間だと思っていたのだ。しかし、もうじき一年が経とうとしている。
ラム、オマエはなかなかにしぶといヤツだな。まだしばらくは大丈夫なのかな?
でも、衰えは確実に進行する。もう吠えることもなくなった。
大きな声で吠えていたのはもう懐かしい思い出になりつつある。
元気に動き回っていた姿をだんだん思い出せなくなってきたよ。
元気な頃の姿を映した映像を見るとびっくりしたりしてね。こんなに動いていたのか、って。
自力で動けなくなってもうどれくらいかなあ。
きっとラムは、どうして動けないんだろう、と思ってるんだろうなあ。
どうしちゃったんだろう、って思ってるんだろうなあ。
でももう走ることはおろか、立つことさえままならないのだ。
それが、老いる、ということなのだな、とラムの姿を見てると将来の自分の姿を見てるような気分にさせられる。
いや、自分にもこういう時が必ずやってくる。
誰も老いから逃れることはできないのだから。
無理だと思っていた14回目の正月、14回目の誕生日を迎えることができて嬉しかった。
でも15回目の正月、15回目の誕生日はどうだろう。これから寒い冬がやってくるしね。
散歩ですれ違ったご近所のワンコ達もみんな去って行ってしまったよ。もうオマエが一番の長寿犬じゃないかな。
1年後にこの記事がメールで送られてくる頃には、ラムはきっと「千の風」になってるのだろう。
別れの日がやってくるのはもうそんなに遠い日のことではないだろう。
残された毎日をラムにとってもそうだが、オレやおふくろにとっても後悔のない日々にしていきたいと思う今日この頃。
でも、悔いを残すな、といってバクバク食わせてたらなんかずいぶん太っちゃって。
食べさせて良いのやらよくないのやら、微妙なんだよなあ。
もう少し若ければダイエットさせた方が良いのだけれど、今更お前にダイエットさせて意味があるとも思えんのだよねえ。
もちろんオマエは好きなだけ食べる方を選ぶだろうけどね。