サマーウォーズ

『時をかける少女』で06年夏の話題をさらった細田守監督の新作と聞けば、あの映画を観た人は期待せずには居られないっしょ？
『サマーウォーズ』を観てきました。
★★★★★

イイ。　
『時かけ』よりもさらにイイ！

冒頭、『時かけ』を彷彿とするカウント音で期待を沸騰させ、そこから一気にバーチャルなネットの世界へ誘われる快感。
かと思えばアナログな現実世界へ。
最初の5分で、この先どんな展開が待っているのかワクワクを膨らませずにはいられない。

そこから舞台はさらに都会を離れて長野県上田市の旧家、陣内家へ。
90歳になるお婆ちゃんの誕生日を祝う為に集った一族の中に、片思いの先輩の策略で紛れ込んだ主人公が、初めて大家族の優しい絆に触れて困惑している様子をベースにストーリーが進行します。

何者かに乗っ取られてしまった世界規模のネット仮想世界“OZ"を取り戻そうと、由緒正しい旧家の人間の“つながり”で戦いを挑む事になるんだけど、アナログな人と人とのネットワークで、ハイテクなコンピュータネットワークに挑んでいくうちに、観ている側もこの家族の一員になったような気持ちで応援している。
どちらのネットも便利なもの、弊害を提起するものの否定しない姿勢が良いね。

熱くなって観ていると、危機に対峙してスキルを最大限に活用して成長していく彼ら同様、なんだか自分も大きくなれたような錯覚に囚われたりで、観終わった後に思った事は、「この人達、みんな大好きだー！」みたいな一体感。
描いてる世界はドライな仮想空間ななずなのに、家族のアバター達みんなに温かさを感じる演出に、この映画に対してメロメロです。
ベタっちゃベタなんだけど、『時かけ』同様、何回も観てしまいそうなくらいに気に入りました。

すこーしだけ未来を描いてるんだと思うけど、ちょうど消防署に努めてる3人の兄ちゃん達と俺って同じくらいの年代なんよね。
だから余計に感情移入出来たのかも。
各世代に感情移入出来そうな登場人物が居るのって、この映画の狙いなんじゃないかな。

大阪生まれ大阪育ちで、こういう田舎には住んだ事は無いけど、『となりのトトロ』と同じくノスタルジックな感覚で癒されました。

この夏、万人にオススメの1本はこの映画に決まりかな？

音楽もビジュアルも声も良かったぁ。

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