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かいじゅうたちのいるところ

2010-01-17 | 劇場映画れびゅー
原作絵本はかいじゅうの絵のタッチくらいしか知らなかったけど、ずいぶん前に予告編を一緒に観た友達がかいじゅうの再現具合に大興奮してたので、折角なので一緒に『かいじゅうたちのいるところ』を観てきました。
★★★★

子供向けの絵本を映画化したにしてはキツイ表現が多いので、観終わってその辺を友達に聞いたところ「この絵本を読んで育った元子供たちに向けた映画だろう」とのこと。
絵本はドロドロしてないんだそうで、納得w

ムチャクチャ面白い良質のファンタジー映画ですが、ほんま子供に観せる映画ではないので注意が必要。

主人公の無邪気な少年が凄すぎる。
どんな大人も始まって3分でこの子の表情に魅せられてこの映画を気に入ってしまうはず。
大人の都合なんて理解出来ないんだもの仕方がない、なんて忘れてた童心がこの子の目線でよみがえり、すっかり感情移入させられてしまった。

かいじゅうたちが凄すぎる。
再現具合だけじゃなかった。
いかにもジムヘンソンな着ぐるみの造形が、原作絵本のキャラクターにハマってて(つーても俺は絵しか知らんけど)、でも着ぐるみにしてはデカイんよな。
顔はフルCGのはめ込みに違いないけど、あの巨体はどっからどこまでがCGでマペットなのか、愛らしくも不気味なかいじゅうたちは見てるだけで飽きない。

かいじゅうたちのキャラクター設定が凄すぎる。
主人公の少年目線で、彼の周りの人々を具現化したかのよう。
その中には、子供にとって理解し難い大人の都合も含まれます。
少年と同じく一見無邪気のようでいて、実はそれを装っているかいじゅうたち、一人ひとりのかいじゅうの行動にはそれぞれ深い意味があるので、その辺にも注目して観ればこの映画の面白さが増しますよ。

少年がかいじゅうたちと触れ合う内、精神的に成長して行くストーリー展開が面白すぎる!
それだけを聞いたらどこにでもある話だけど、この映画はあくまで大人になった元子供が観るファンタジー。
観てる人は冒頭で絵本世代に一気に引き戻された後、最初は徐々に、時間が経つにつれ散々子供には理解できない人間関係を見せられて、思いやりやら責任感を身につけ気づいたら主人公の少年がちょっと精神的に大人になってる、映画館を出ると童心で観てた自分は大人に戻ってる、みたいな感覚。

良い映画やぁ。



かいじゅうたちのいるところ
モーリス・センダック
冨山房

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2 コメント

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良作でした~ (KLY)
2010-01-17 19:49:31
実は最初はマックスにイラッとしたりしたんです。私はこの手の子供が苦手なんで…。でも一生懸命作ったカマクラを誰かに見せたかっただけなのに、それは壊されてしまう。その様子を見たときにマックスの気持ちが
凄く良くわかり、物語にすっと入って行けました。
もちろん客観的に引いてみたら突っ込みどころは満載でしょうけど、例えば子供が人形で遊ぶとき、口でぶつぶつ言いながら心は完全に人形と同化あるいは、その世界に入り込んでる…。それがこの作品なんだと思うのです。
ホント久しぶりに子供心を思い出しました^^
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>KLYさん (そーれ)
2010-01-23 19:48:33
どうもです!
上手いですよね、少年の目線に引き込んで行くのが。
>例えば子供が人形で遊ぶとき、口でぶつぶつ言いながら心は完全に人形と同化あるいは、その世界に入り込んでる…。
まさにその通りですよ、わかりやすいw

童心に返れる映画ってよくありますけど、この映画程本当の意味で思い出せる映画ってなかなかないですよねぇ。
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