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神の左手 悪魔の右手

2006-07-23 | 劇場映画れびゅー
楳図かずお漫画家生活50周年という事で今までの名作が次々に実写化されている流れの中、私が一番好きな「神の左手 悪魔の右手」も実写映画化されたので早速観て来ました。


楳図かずお原作の映画はどうしても原作の方が圧勝してしまうので、この映画もろくな物じゃない事は覚悟していましたが、大ヒット中の「デスノート」の金子修介を監督に招いてもこんな映画になってしまったか…という感想。個人的には「デスノート」も認めていませんが。

良いところも有るんですよ。
田口トモロヲのキャスティングが大成功だったり、田口トモロヲのキャスティングが大成功だったり。あと、田口トモロヲのキャスティングが大成功だったり(笑)
あ、“想”役の子も意外と良かった。表情が。

でも、原作に対して追加されたところが全て裏目に出ていて「原作が短いから色々足してみました」みたいな感じ。短かいからってどうでもいい間を足してダラダラさせたり、台無しにするような設定変更をするのはどうかと思います。

短編でも良いから原作の設定そのままに、原作のスピード感もそのままに映画化してくれていたら、同じ低予算クォリティーでも絶対面白かったはず。だって、楳図かずおの漫画って内容は天才的だけど常にB級の空気持ってるもの。B級映画で有る事は彼の漫画を映画化するのにとってはプラスですよ。

舞台挨拶で楳図かずお先生が「女子高生の場面はリアリティーが有って良い」とおっしゃってられましたが、皮肉にしか聞こえなかったのは私だけでしょうか。

この映画の原作は、日常世界に潜む恐怖を小学校低学年生の主人公“想”の視点から描かれている。
幼い主人公の視点で描く事によって、必死に訴えても相手にしてくれない家族や、力では全く敵わない大人、純真で無邪気なクラスメイトの恐ろしい行為が彼にとっての日常となっている。それをベースに、有り得ないような邪悪な世界観も子供の視線で描く事で“空想”と“現実”の境を曖昧にする効果を生み、読者が恐怖を味わうのに良いスパイスになっている。

ところが、映画は何故か弟思いの年の離れた姉が主人公。原作では想の言う事に何かと反発する年の近い姉が大人を代表して面白かったのに。
それだけでも印象が良くないというのに、渋谷飛鳥の演技が酷かった。「怪奇大家族」での好演で終わってて欲しかったと思うくらい。恐怖の表情だけは一流なんですが、それ以外はホント酷い。もうドタドタ走らせるのは辞めてください。

ネタバレ
原作にも有った楳図かずお一押しのケーキのシークエンスは、原作が書かれたのと丁度同じ頃の「エルム街の悪夢」シリーズに有った場面とモロ被りなので、本人曰く「新しいでしょ!」なんですが実は新しくない。どちらが先なのかまでは覚えていませんが(おそらく「神の左手 悪魔の右手」が先)、原作に有った迫力はこの映画には無く、20年前の「エルム街の悪夢」シリーズの一場面よりも見劣りしたのが残念でならない。

原作のエピソード「錆びたハサミ」から引っ張ってきたようにイズミの中からソウが出てくるシークエンス。
原作ファンなら本来嬉しいはずですが、ソウは“飛び出して”来ないんですよねぇ。ズルズルと這い出してくる感じ。この映画全般にも言える事ですが、スピード感が全く無い。
楳図かずおの漫画が面白い理由のひとつがスピード感とスローモーション。ページをめくるともう刺されて悲鳴を上げていたり、次のコマではもう死んでいたり。逆に、気持ち悪さを際立たせる時は実際には1~2秒出来事を数ページを割いてでもコマ送りで書いてグロさを際立たせている。
原作の“想”が姉の体から出てくる時は、まさに飛び出して来る。飛び出してくるから面白いのであって、ズルズル這い出してきても面白くない。

その後ソウは遂にウーメラヌーメラに変身しておかしな映画の流れを修正するのかと思ったら…。



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2 コメント

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はじめまして (aq99)
2006-08-10 22:41:09
舞台挨拶にいかれたのですね。「女子高生の場面はリアリティーが有って良い」とは、苦肉の誉め言葉ですね。

ホント、楳図かずお先生は、人がよろしいですな~。
どうもです (そーれ)
2006-08-11 23:13:04
>ag99さん

楳図先生はきっと漫画の時点でやりたい事表現したい事はやり遂げて満足してるんでしょうね。

その先にあるメディア展開についてはさすが大御所、どういじられてもそれはそれって思えるんでしょう。

漫画からアニメになる時に口を出せず泣いてる漫画家さん多いから、逆に少し注文をつけるだけで託せる楳図先生は凄い。

もしくはこの業界長いから「そういうものだ」って諦めておられるのか(笑)

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