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永遠の0

2013-12-31 | 劇場映画れびゅー
先に観に行った甥っ子(小学六年生)が絶賛していた『永遠の0』を観てきました。
★★★★

戦争を知らない世代の日本人に命の尊さと戦争の愚かさを改めて訴え掛ける、とても大切なメッセージのこもった映画です。

命の礎の上に戦後繁栄した国の総理大臣が、散って行った人々の魂が奉られた靖国を慰霊の為に参拝するのは、感謝の念があれば当然の事であって、戦争を賛美する行為では決して有り得ないと改めて感じました。

ネタバレ
映画のレビューというよりも率直に自分と照らし合わせての感想。

「生き残った者は物語を続けて行かなければならない」と言う、先日お亡くなりになられた夏八木勲さん自身の遺言のようにも感じてしまう台詞が心に響いた。
自分の人生は自分だけのものじゃないんだと、自分の人生に関して負う責任は今生きている家族の中に納まるものでも無いんだと。
この映画の中で描かれている以上に散って逝ってしまった命の礎の上に今を生きられているんだと、その命は、また次に伝えて行く義務も有るんだと言う事にハッとなりました。
子孫も残さず、なんて不幸な事をしているんだろう俺はって。

私の両親の祖父は双方とも公務員で戦地に行っていないんですね。
なので、近い身内に戦争で亡くなった者がおらず、亡くなられた方々の上に生きているという感覚が薄かったのかもしれません。
子供は別に欲しくないっていう感覚がどれ程「自分勝手なわがまま」なのか、そう言う視点で考えたことはこれまで無かった。
口うるさく言われても、子供を作らない選択肢を選ぶのは個人の自由だと考えていた。
この歳になってそれがどういう事なのか気付かされるとは。

そんな事を考えながらラストの特攻シーンを観ていると、息が出来ませんでした。



永遠の0 (講談社文庫)
百田 尚樹
講談社

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