チベット巡礼の旅をテーマにした
ロードムービー。
チベットの小さな村の11人が、
聖地ラサとカイラス山へ巡礼旅に出る。
2400㎞を1年かけて五体投地で。
道は険しい。
川のような道、落石、雪、
事故で荷物をけん引するトラクターを失い、
妊婦の出産、最年長者の他界、
それでも淡々と怯むことなく続けられる。
深い信仰心に驚くばかり。
かといって狂信的なわけではない。
おおらかで実に美しい。
他者のために祈る姿に
気がつけば手を合わせている。
原題はチベット語の「岡仁波斉」。
「神が宿る山」を意味し、
チベット仏教、ヒンズー教、ボン教、 ジャイナ教において
この地は「世界の中心」とされている。