らじかのよかん

ふっ急になんかわかんないんですけど↑

うまい具合に西城はどんなナイフを使ったか? その4

2010年04月18日 | 大藪春彦GUN研究
以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が本当に明かされています。


西城秀夫が活躍するヱアウェイ・八ンター・シリーズ、
ホントに最終話だぜ。

〈第三話(通算第九話)と、第四話(通算第一〇話)の間のみ、連載に5年間の空白がある〉


第四話(通算第一〇話) 一九八一~一九八二年
・プロフィール
四十歳代半ばに近い(カギ括弧内は引用)
「ウエイト八十キロを優に超える体には、ゴリラや虎のような筋肉を保っていた」
日焼けした顔。モミアゲが長かった。(やっぱりでうれしい)
「髪にも口髭や無精髭にも白いものが混じっていたが」年寄りくさい感じはない。

なおモミアゲであるが、任務中に変装の都合で整髪し
「長いモミアゲは普通の長さに直され、口髭は剃り落とされていた」
すると西城は「何だか、さっぱりしすぎたようだ」と不満そうであった。
長いモミアゲにかなりの愛着があったのであろう。

だいたい、西城はボツワナでハンティングをしているのだ。

武装でないからここに記すと
・ライフル
ウインチェスターM七〇 プリ六四年モデル(機関部が鋼鉄のブロックから削り出されている)
 三七五ホーランド・アンド・ホーランド・マグナム オープンサイト付き
コンチネンタル・カスタムの口径三〇〇のウインチェスター・マグナムのボルトアクション
 ブッシュネル3×-9×ヴァリアブルスコープ付き
・刃物
ガ一バ一・フォ一ルディング・ハンター 腰のベルトに付けたスキャバードに入れてある
これで倒したブル・エランドを解体している。(間違いなくハイス鋼のものであろう)
・カメラ
ニコンFM 四三-八六ミリ可変レンズ付き(ズームと云わないのがイイ),ローライ35
・双眼鏡
超小型のツァイス・ミゼット
以上の装備は、御大が'80年にサファリを行った時と同一である。

と警察庁から任務が入る。成功報酬が二十億→三十億にされても断っている。
「思えば自分も老いたな……と、西城は思う。(中略)これが十年前の西城なら、
三十億円のオファーにダボハゼのように喰いついたところであろう」
御大は1935年生まれだから、このとき46歳。
上記サファリの最中に
「ライフル・スコープを通して獲物に狙いを定める僕自身の姿と、
冷ややかに銃を構える西城の姿が何度も重なった」と上巻折り返しに書いている。
実感だな。
断り切れず引き受けた任務の内容が判明していったとき「冗談じゃあねえや」と、呟いてもいる。

ついに成功報酬五十億になり
「もし西城がこの最終的なオファーを拒否したら、
警察庁の総力をあげて、西城を世界の果てまでも狩りたてる」となり
「西城は溜息をついた」で任務を引き受けるのだ。


うまい具合に切れ目になったので、以下次号とせざるを得ない。
コメント (2)
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