詠里庵ぶろぐ

詠里庵

ロストロポーヴィチ

2007-04-28 18:18:16 | 日々のこと(音楽)
が27日亡くなったそうですね。遂に彼の生演奏を聴かずじまいでした。実は一回ニアミスしています。ミュンヘンに二日ほどいたときたまたま小澤・サイトウキネンと来ていてドボコンをやるというので、チケット残っているはずもないのに一応会場に行きました。もちろん当日券は売り切れですごすごと帰ろうとしたとき、背後で誰かが叫んで、人山ができつつありました。ダフ屋だ!と思った瞬間私もサッと列に並びました。どんなに高くてもかまわない。高鳴る胸を押さえつつ待っていると、ああ、数人先で売り切れ・・・それでも未練がましく、買った人を捕まえて「いくらだったんですか?」と訊いてしまいました。訊かなければよかった。なんと、たった2割増しでした。クラシックコンサートのダフ屋って良心的なのかな、と思うより、千載一遇のチャンスを逃した未練が尾を引きました。

高校生のとき初めて買ったレコードが彼のドボコン。オケ・指揮はもちろんベルリン・フィルとカラヤン。その後全く同じ録音のCDまで買ったのに、いまだに持っています。大オーケストラと渡り合える、スケールの大きい演奏。ソルジェニーツィンをかくまった有名な話をはじめとして、人間的にも巨大な人でした。
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今週の一曲

2007-04-22 10:49:03 | 詠里庵・新着案内
をお届けします。元ページはここ。直接聞きたい場合はこれをクリック。ピアノ曲に戻ります。

先週の一曲はバッハ「イタリア協奏曲」より第二楽章でした。1973年の録音。協奏曲と名の付いたハープシコード独奏曲ですが、フォルテとピアノの2段の鍵盤から成るハープシコードを使って、管弦楽のtuttiと独奏楽器のsoloを対比させた曲です。この第2楽章は終始静かな伴奏に乗る旋律soloといった風情ですが、第1楽章と第3楽章ははっきりtuttiの部分とsoloの部分がわかるように書かれていて、ユニークな作品だなぁと思います。どんなピアノ協奏曲も管弦楽部も含めてピアノひとつでやってしまえばそういう感じになりますが、この書法を継承するものの一つにショパンの演奏会用アレグロイ長調作品46が挙げられると思います。歌曲などをピアノ独奏に編曲しても、前奏間奏後奏部と歌の部分がわかれて、似たようなことになるでしょう。

ところでこの曲をピアノの先生から初めて与えられたとき、この第二楽章の第10小節目、左手のB♭とDの和音に対して右手がBC♯DC♯BAという旋律がぶつかるのに違和感を感じたものです。長い呼吸でサラッと弾けばそんなに気にならないのですが。それはともかく名旋律を書くバッハの中でも名旋律なので、もっとうまく弾けるよう復習したい気がします。
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妻が足の肉離れ

2007-04-16 00:52:45 | 日々のこと(一般)
を起こしました。松井もいま起こしていますね(関係ないけど)。身近な人がなったのは初めて。よくある足の事故はアキレス腱切ったのが過去に友人2件、膝の皿を割ったのが知人3件。だからこれらが入院を含む大変不自由な怪我であることは知っていましたが、肉離れも侮ることなかれ。他の二つほど大変ではないにしても、なまじ動けるばかりに安静にしているのが難しく回復が遅れがちです。動かなくても痛むというのがかわいそう。痛み止めを飲めば効くらしいのですが、痛みがなくなると行動してしまうので朝は飲まず寝る前に飲むことにしたとは本人談。痛みがなくなっても油断するとまたぶり返す由。若者に混じって運動に頑張りすぎたのが原因ということですが、みなさんの中でももう若くない人はくれぐれもご用心。
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今週の一曲

2007-04-15 00:29:01 | 詠里庵・新着案内
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先週の一曲は自作の「Bossa Nova No.1」でした。これは自演の重ね録音ではなく、昔の職場の合奏団のために書いたものです。ピアノは私ですが。作曲・演奏は1989年。

今やNTT管弦楽団という立派なものができてしまったようですが、その昔、私がいた頃の黎明期の職場の合奏団はフルートが4人、ヴァイオリン、ピアノ、パーカッション、オーボエという変則的集合体。当時オーボエは出向で不在。「動物の謝肉祭」のノリで、その編成で演奏できる曲を作ったのがこのボサノヴァ第1番。デモ音源もない楽譜だけのワケのわからない曲を初演してくれた仲間に感謝。
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Word, Excel

2007-04-12 23:27:36 | サイエンス
の開発者のCharles Simonyiという人が観光客として乗ったロシアの宇宙船ソユーズが一昨日国際宇宙ステーションにドッキングしたそうです。ここに写真がいくつかあります(探すの苦労するかも)が、案外地球に近いところでドッキングするんですね。動画を見たいところですが、この数枚の写真だけでもドッキングの臨場感が・・・ それにしてもこんなこともう日常茶飯事の時代なんですね。あまりニュースにもならないような。

宇宙には行ってみたいですねー。Simonyi氏より私の方が若いのだからまだ可能性は・・・いやさすがにWord, Excelの開発者くらいでなければ無理でしょうね。
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今週の一曲

2007-04-08 00:20:37 | 詠里庵・新着案内
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先週の一曲はドビュッシー「前奏曲集第一巻」より「パックの踊り」でした。1973年Schwesterピアノで録音。このアップライトピアノは素晴らしいピアノですが、今は長年の使用でところどころアクションのバネが緩んだりしています。オーバーホールするか決心がつきませんが、手放すには愛着もあります。
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さて新年度

2007-04-01 23:49:28 | 日々のこと(一般)
が始まるすがすがしい日ですが、昨日までで院と学部のダブルパンチ主任というかなり濃い世話役を終えました。まだ尾を引いてはいるものの、いつなんどき何があるかわからない束縛状態をかなり脱するはずです。その手始めとして休日出勤の代休を利用し、1年3ヶ月ぶりに家族レジャーを敢行しました。伊豆一泊と横浜ぶらり歩きです。実に命の洗濯になりました。

その中で一つお薦めのイヴェントがありました。横浜美術館で開催されている「小島烏水版画コレクション展」です。小島烏水とは、明治時代に銀行勤めで頭取まで行きながら美術蒐集と近代登山の草分けとして山岳文筆活動もした人です。アメリカ支店長時代も含め和洋にわたる相当な蒐集で、一瞬銀行員ってそんなに給料がいいのか、と思ってしまうほどです。まあ明治時代だからかもしれません。

偉い人だな、と思うところを二点挙げておきますと、一点目は自分に与えられた外部条件を全て自己変化のチャンスにしているところです。趣味をどんどん広げるとともに、それを頭の中でガラクタ倉庫にしてしまうのでなく、整理された統一感を形成して行っていることです。それが説得性に結びついているんですね。二点目は「浮世絵が日本人より欧米人に認められて流出し続けていることを知るにつけ、日本人の手になる研究と蒐集の必要性を感じた」というところです。まあこの二点目は、そういう立場になったとすれば自然に起きるであろう発想とも思えますが・・・そういう立場になったところが偉いんですね。

文化というのはこういう必ずしも有名でない人達が支えて今日あるのだなと感じた一日でした。この企画は4月4日(水)までなので、もし時間がある方には是非お薦めします。
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