福知山の櫻湯へ

もう１か月ほど前のこと、兵庫県立考古博物館へ行ってきたのだが、
せっかくなので１８きっぷででかけ、帰りに福知山へ寄って（笑）きた。

加古川線の厄神は三木鉄道との乗換駅だったが、すでに廃線となっているので、
もうあのきれいな車両が待っていることはない。
三木鉄道の三木駅も最近解体されたと聞いた。

北条鉄道と神戸電鉄が合流する粟生駅も以前来たことがあった。
おや？あれは三木鉄道じゃないの！？北条鉄道が車両を譲渡してもらったか
買い取ったのだろうか。


西脇市駅で乗り換え。時間があるのでぐるっと回ってみよう。
この駅から旧ＪＲ加治屋線というのが延びていたそうだが、よくわからなかった。
この広いヤードが名残であることは間違いないだろう。




のどかな風景の中を走る。
船町口駅は三木鉄道の国包駅に似たカプセル型の待合室。


谷川駅では、大雨のせいでダイヤが乱れ三田方面への乗り継ぎができなかった
大回り乗車のお客さんがホームで途方に暮れているのを尻目に、改札を出て
付近をうろつく。福知山行きは少しだけ遅れて到着。


さて福知山は「関西のレトロ銭湯」に載っていた櫻湯にぜひとも行きたかったのだ。
そこはタイルがすごいのだ！！
・・・しかし、大阪への帰り時間のことを考えると、駅から歩いて櫻湯を探して
お風呂に浸かって駅に戻ってくるまでちょうど一時間しかない。でも行くしかない！！

もう薄暗く、いよいよ雨もぱらついてきた。早足で歩いていると、こんなときに限って
近代建築が目の前に。。。銀行だ。


歩けば歩くほど、面白そうな町。こんなついでで来るようなところではなかった。
う～ん、また来るか。

人に尋ねて２０分歩いたころやっとたどり着いた。
うひょ～、素敵だぁ～～！！
粋な洋館風のお風呂屋。不思議と暖簾が似合う。


扉を入るとすぐ番台があり靴脱ぎと脱衣所が一体化している。天井が高い。
老舗の古本屋にでもいるような雰囲気だ。そして脱衣所と浴室の間には洗面所の
スペースがあり、何と色ガラスがはまっている。すごい！
あっ・・・あまりひたっている時間はなかったんだ。急いで入らねば。




うわぁ～～！（絶句）


瀬戸の本業タイルみたいな、白地に藍色と茶色の銅板転写（？）タイルが４段貼り。
おそらくカランまわりの新しいタイルをはがせばもう数段出てくるのでは。
目地が緑色とは斬新な色づかいだ。


立ち位置の鏡の下に作りつけられた棚は、マジョリカタイルのボーダータイルを
利用してある。これはちょっと無理やりっぽいが。。。


体を洗ってから浴槽に浸かったこと、実に２～３分。あぁ慌ただしい。
もったいない、もったいない。
常連のおばちゃんたちが番台のおばちゃんと話し込んでいるのを幸いと
浴室の写真をぱぱっと撮った。
見知らぬ若い女が（いや若くないけど）来たと思ったらあっという間に出て行った
のを一体どう思っただろうか。ほんとはゆっくり、番台のおばちゃんにお話でも
聞きたかったな。スミマセン、また来ます。

駅へたどりつくころ、大雨が降ってきた。
福知山から大阪へは快速で１本かぁ。ほんと、また来よう。