三木鉄道再訪

去年、三木鉄道に乗ったことがあったが、その後廃止が決まり、
もう一度乗りたいと思っていた。

姫路からＪＲで加古川乗換え、単線の加古川線で厄神へ。
この加古川線もかなりローカルだ。
運転席は普通の電車のように隔離されておらずセミオープンなのだが、
駅に着くたび運転士さんが立ち上がり切符を回収する。
厄神駅では隣のホームに三木鉄道が待っている。三木鉄道は元々国鉄の
赤字ローカル線だったのを第三セクターが引き継いだという。
右側の線路は加古川線と直接つながっていた時代のもの。


１両だけのディーゼルカー、もちろんワンマン。
それでも車内はボックスシートにカーテン、真っ白なカバー。特急のような
小奇麗なインテリアである。しかしお客はやはり少ない・・・


薄い煙を吐きながら、田んぼの中の線路を走る。全線6.6kmの間に駅が９つ。
建物のある駅は、国包、石野、別所と三木駅。これ以外の駅はベンチの
上にひさしがあるだけのもの。帰ってからネットで調べると、
建物のある駅は開通当初からのもので、それ以外の駅はずいぶん後年になって
第三セクター化されたときに設置された駅だそうだ。


前回の記事にトラックバックいただいた方のサイトに、コンクリートの
コンテナみたいな国包駅の建物が載っていて、よく見たいと思っていたのだが、
途中下車する時間がなく、車窓から眺めるだけしかできなかった。


石野駅。農作業小屋かと思ってしまうような古い木造の駅舎だ。
別所駅も良く似た感じ。（この写真は一番後ろの窓から撮ったもの）


三木駅に到着。ずっと単線だったレールが３本くらいに分岐して
ホームへ入っていくのは気分が高まる。急いで一番前へ行って写真を
撮ろうと思ったが、同じく三木鉄道に乗りにきたらしき夫婦がいたので、
その視界をさえぎることがはばかられた。
突き当たりの車庫のシャッターが開いていて、中に車両が入っているのが
見えた。


堂々たる風格の建物。この駅が廃止されるなんて・・・
廃止を公約に掲げた候補者が当選して市長になっているので、市民の
要望ということなら、外部の者がとやかく言うことではないのかもしれない。
しかし、美しい風景がなくなるのはとても残念だ。




三木鉄道は来年３月末で廃止となる。