まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

林口線の石炭列車を見に行く(台湾)

2012-05-12 22:58:50 | 鉄道風景
空港から台北のホテルへいったん荷物を置きに行って、林口線の石炭列車を見に行こう。
目的の石炭列車の時間まで少しあるので、台北から各駅停車の「区間車」に乗って山佳駅で途中下車。
山佳駅は台北から4駅目という近さにして日本時代の小さな木造駅舎が今も残る駅なのだ。

列車は大きく弧を描いてホームへ入ってゆく。あっ、ホームが新しい。
すでに橋上駅に変わってしまったようだ。一番端に古い駅舎が静かに佇んでいるのが見えた。

しかし屋根はシートで覆われているな。改札を出て駅前へ回ってみると、正面と側面もだ。

立面写真をプリントした幕で覆う手法は台湾の他のところでもよく見かけるが、元の姿がイメージできるし
改修待ちなのだとはっきりわかるので、ブルーシートよりもガックリ度が軽減される(笑)。




改修されたあとは待合室としてこれからも変わらずこの街の顔であり続けるのだろう。



さぁまた2駅乗って桃園へ。特急も停車する割と大きな駅だ。ここから分岐して海際の林口火力発電廠まで
伸びた貨物線が林口線だ。終点までだと20km近くあるだろうか、結構長い。
面白いのはこの貨物線を利用して2005年から朝夕2便の旅客列車が無料で運行されているのだ。
この列車にも是非乗りたいのだが、この日は夜に台北在住の友人と食事をするので今回は諦めよう。
ちなみに朝の便は7時前に桃園出発。朝6時に台北を出なくてはならず、こちらはかなりハードル高し。

さて、桃園駅に着くと石炭列車はすでに構内にスタンバイ済みだった。おぉ~、厚狭駅を思い出す。
無蓋の貨車には黒々とした石炭が満載。ん~生々しくていいねぇ!(笑)

もうすぐ発車時刻、これが走り去る姿をどこで見ようか。ほんとはずっと追って行きたいが時間も足もない。

改札を出て少し歩いて行くと視界の開けたガードがあったのでここで待つことに。
果たして、予定時刻に忠実に石炭列車はやってきた。あぁいいねぇ~!

浸る間もなく、長い貨車の列はすぐに建物の後ろに消えていった。


駅へ戻ろうと歩き出すと、いい感じに古びた台鉄の倉庫が。今はバイク置き場として使われているようだ。
写真取ってもいい?とおばちゃんに身振りで了解もらって建物内に入る。


整然と並べられたバイク。高い天井の壊れたドーマーウインドウから光が差し込み、なんだか神々しい
くらいの雰囲気を醸し出す。


日本なら、耐震性が・・・・と言って即座に壊すか立入禁止確実だ。


倉庫の裏手に、旅客用の林口線ホームがあった。
林口線は空港の近くを通っているため旅客化の検討がされたらしいが、現在空港へのアクセス用MRTを
別途建設中で、それが完成すれば旅客運用は終了するという。乗れる機会はもう少ないなぁ。乗れるかなぁ。



さてまた台鉄に乗り、台北の一つ東の松山まで行く。台鉄の鉄道工場である台北機廠を見に行くのだ。
台北機廠は本で見ただけで場所は詳しく分からないが、沿線にあることは間違いないだろうとあたりをつけ、
地下化した鉄道敷地上に作られた公園に沿って歩いていく。10分ほど歩くと大きな屋根が見えてきた。
おお、あれだな。


日本統治時代の昭和10年に建設された工場で、長らくこの鉄道天国台湾を支えてきたが、
再開発計画のため移転が決まっているという。


「我愛台鉄」
泣けてくるなぁ!職員の誇りとこよなき愛情により鉄道が維持されてきたのだ。


しかし・・・高い塀に阻まれて中を伺うことができない。どこか覗けるところがないか・・・
塀を右手にぐるりと回ってみる。


あっ!門柱と鉄扉の2cmぐらいの隙間に目を押しつけて見ると、広大な敷地内にレールが伸び、車両が
数台停まっているのがかろうじて見えた。

実は本でこの工場内に従業員用の大浴場があると知って、見たい!!入りたい!!(笑)と思っていたのだが
まったく窺うことすらできずじまいだった。しかしその浴場など一部の施設は産業遺産として保存される
とのこと、あぁよかった。。。

台湾続く。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 台湾の旅2012 | トップ | 台中港の貨物線と木造駅舎(... »

コメントを投稿

鉄道風景」カテゴリの最新記事