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★つくる会を軍国主義と批判する月刊「自由」(自由社発行)

扶桑社の中学歴史・公民教科書は有識者グループ「改正教育基本法に基づく教科書改善を進める有識者の会」(教科書改善の会、屋山太郎代表世話人)の支援を受けて、扶桑社の子会社「育鵬社」から引き続き発行されます。一方で、扶桑社から絶縁されて異端となった「新しい歴史教科書をつくる会」は扶桑社に代わる発行元として「自由社」(東京都文京区、石原萠記社長)という会社を決めました。
その自由社はどんな会社かという調査報告を掲載したところ、大きな反響があり、つくる会の地方幹部やマスコミ関係者、公的機関などから問い合わせを受けました。一方で「あら探し」「悪宣伝」「政治謀略的な誹謗中傷」などと批判しながら具体的根拠を示せない人もいます。
調査報告の中で、自由社が発行する月刊誌「自由」10月号に昭和天皇や皇太子ご夫妻を誹謗する文章があることを紹介しましたが、「10月号には、つくる会にふさわしくない記事がまだあるぞ」という指摘を、つくる会内部の方からいただきました。
それは、「自由」の常連執筆者である田駿という人の「21世紀への初仕事-荒廃に対する責任を誰も取らない日本」という文章で、なぜか10年前の平成9年執筆のものを今載せています。大変な悪文で論旨がよく分かりませんが、要するに、つくる会の運動は「軍国主義」「浅薄な言動」だというわけです。
以下に引用します。つくる会の会員の方で、これを読んでまだ事態を把握できない方がいるとすれば、よほど頭が悪いのだと思います。
 
自由社発行「自由」平成19年10月号
「21世紀への初仕事-荒廃に対する責任を誰も取らない日本」
  
(前略)まずはいまの日本が如何に軍国主義体制にはまり込んでいるかの自覚からはじめなくてはならないが、驚くことに日本国民にはこの自覚がない。むしろ自分たちは軍国主義はとうの昔にすぎたことであり、いまは新しい民主体制であると大いなる錯覚、幻想を抱いているということである。はっきりいって今の日本は軍国主義その本来の状況にあるということである。このことを真剣に考えないことには「明日の日本」はあり得ない。
戦後日本の人々は「日本は唯一の被爆国」というスローガンで世界に呼びかけた。しかし現実にはその効果は思ったほどではなかった。なぜか。日本の国が被爆したということを強くいい過ぎたからである。国と国が戦争をし、爆弾を投下されたのである。それが原爆であれ、爆薬であれ、同じことであって、他国の人々がこの犠牲に関心を持つことはない。
(中略)いわば一国主義の考え方で、世界に訴えたのであるから、ここには人間の尊厳、神々の畏怖感などが殺がれてしまい、そのアピールはただの軍国主義者の恨みとしか聞こえなかったのである。
(中略)昨年(引用者注・新しい歴史教科書をつくる会発足の動きが起こった平成8年)から日本の教科書問題を持ち出して、一部の人たちが言勢や行動で日本社会に問題を呼びかけ、「自歴史観」(ママ)に対する攻撃の形でキャンペーンを張った。
(中略)この自歴史観攻撃派の言い分は、ある本では東郷元帥だとか、広瀬中佐とか、明治天皇とかを持ち出している。これではまさに「複合調」(ママ)である。日本も歴史の流れは復古調の中に光るものがあるとしても、それらを押し流し、全く次元の違う方向へとすすんでいるのである。これでは国民の意識として支持するわけにはいくまい。
日本の教育改革というか、復古に何か新しいものを捜し出そうとすることは無駄なような気がする。それは明治維新からはじまった日本の軍国主義が作り、培ったものであり、如何に他人を、他の国を他の民族を攻撃し、征服し、略奪するかを目途として考えられたものであり、いま新しく求められているのは、地球を如何に保全し、人類が如何に共同して、生きるかということである。
(中略)このことをしっかり認識すること、国民がこのことを体でもってわかることが軍国主義を止揚する鍵になるのであるが、残念なことにいまの日本国民にこのことが完全には理解されていないといえる。その証拠には国会議員選出の選挙を幾度重ねても、いままでの復古調の人たちが、ぞろぞろと顔をそろえて当選するという事実からしてわかるのである。
(中略)いま一度、真面目に、真剣に、日本人たる原点を問い、恥を知り、慈愛を知る昔日の日本の大丈夫の姿を思うのである。民族の犯した罪をかくしたり、それを正しかったといい張ったりする、浅薄な言動は見苦しい。これで子や孫たちにウソを伝え、胸を張って見ても、その虚勢は必ず反動となってやってくるのである。風格のある民族のするべき姿勢ではないのである。
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