大井川の風

春夏秋冬、四季それぞれの風をお届けします。
富士山静岡空港をはじめ大井川流域のさまざまな
情報を掲載しています。

商人の心 「分度袋」その1 受け継がれる報徳思想

2009-11-20 23:30:00 | あきんど入門
毎月20日は「あきんど入門」をお届けしています。

さて、掛川市の大日本報徳社にある仰徳記念館。その廊下には「報徳分度袋」の掲示があります。大きな袋と費目ごとの封筒、まずはこの袋の説明文を読んでみます。※分度については前回の「あきんど入門」をお読みください。

(原文のまま現代かな遣い)
「まず1ヵ月の生活費を別紙の予算表に従って分割してお金を各袋の費目に従って封入しておきます。必要ごとに費目袋から費目を間違えぬように支出します。」


「例えば米を買う場合は必ず飲食費の米の袋より出し、被服費等より出さぬこと。かかることをすると必ず間違いを生ずる原因となります。」

確かにそのとおり間違いを生じますね。

ちなみに飲食費の袋は一・二・三とあり、一は米麦などの主食、二は野菜・魚などの副食、三は醤油・味噌・塩などの調味料に区分けされています。


こちらの教養費は袋の中で3つに分かれています。新聞・図書の修養費、子どもの学費や小遣いなどの教養費、そして旅行費です。ちょっと意外なものは旅行費が教養費であること。普段の環境から離れる旅行は多くのものを学べる機会ということでしょうか。また通信は交際費です。電話も普及していない頃ですので、通信はもっぱら手紙のやり取りのことでしょう。そんな区分けに時代を感じてしまいます。今では携帯ひとつでいろんなことができますので、通信も交際費の範囲を大きく超えています。<来月に続く>

※明日は「富士山静岡空港の今!」に戻ります。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿