plainriver music: yuichi hirakawa, drummer in new york city

ニューヨークで暮らすドラマー、Yuichi Hirakawaのブログ

今まで所有した中で最高のジャズドラムセット

2023年09月16日 | 音楽
大先輩ジャズミュージシャンから譲って頂いた1970年代のソナー社ドラムセットです。




ジャズ専用としては25年ぶりくらいに新調したグレッチ社のスネアドラムです。



そしてこれまた四半世紀ぶりにジャズ用に新調したイスタンブールアゴップ社のシンバル一式です。



これこらもどんどん叩いていきたいものです。

American-size packages

2023年05月11日 | アメリカあれこれ
気が付いたら今年になって5ヶ月が経とうとしています。

先日こちらのコストコ(発音はコスコ)で買ったクリームチーズは1.34Kg入り。
30年以上この国に住んでいてもこのサイズにはたまげます。



隣のベーグルだって結構大きいんですが、それ以上の存在感。

歩いて行ったリーダーバンドライブ

2022年07月07日 | 音楽
先日の米国独立記念日の前々日にリーダーバンドのライブをしました。

会場のお店は自宅から徒歩7分!以前仲間のバンドと、ドラムセットではなくカホンを演奏したことがあります。ドラムセットはあまり演奏されない所ですが、この日は店主と相談した上で、自前で最も小さなフルドラムセットを持っていきました。



いつもの比較的小さいジャズドラムより更に小さなタイコ達です。インチ数でいうと、口径が18→13、14→12、12→10、14→12、深さは14→9、14→8、8→6。スネアドラムだけ例外で深めの7インチです。
そもそもタイコ一つ増える度に金具も増えるので総重量は結構あるのですが、徒歩圏内で階段無しだったので楽に運べました。



ギタリストのジョーさんも、ベーシストの山本君もご近所さんです。お客さんもほぼご近所さんで、なかでも古くからの友人がお友達と来てくれてライブを盛り上げてくれました。



山本君のお嬢ちゃんがかわいい絵を描いてくれました。

鉛筆の蓋でペンシルに蓋をする

2022年05月19日 | その他
iPadに使うアップルペンシルの先は、指が刺さるほどではありませんがそれなりに尖っているので、柔らかいケースに入れるとそのうち内側から破けそうです。

先端をウレタンかなにかでできた短い筒で覆うかと思っていたら、ふいに9年前に小学一年生でドラムの生徒だった子からのプレゼントを思い出しました。

ホッケーのスティックを形どった鉛筆で、ボールあるいはパックを打つブレード部分が消しゴムのキャップです。ここにアップルペンシル先も収まります。これで移動でバッグに入れても他の携帯品を傷つけないでしょう。
オリくん、改めて役に立つプレゼントをありがとう!


Back at the club I used to play almost every week for 23 years

2022年05月04日 | 音楽
ニューヨークのグリニッチ・ヴィレッジにある Arthur's Tavern が再開しました。

パンデミックの間(今でも続いていますが)閉店していたのですが経営者が代わり、内装もスタッフも一新して先日4月28日からライブ演奏が始まりました。私はその翌日 R&B バンド Off Da Hookと、翌々日に自分のジャズトリオで出演しました。

今日もこれからOff Da Hook のドラマーとして出演します。


Played drums at Central Park after a very, very long time

2022年04月25日 | 音楽
先々週の土曜日の午後、セントラルパークの池端でジャズを演奏しました。

ニューヨークのジャズプレイヤーはbuskingと呼んでいます。英語でググると "the activity of playing music in the street or another public place for voluntary donations" と出ました。
一昔前はただ”street”と仲間内で呼んでいましたが、少なくとも20年は前のことです。その5年ほど前までは、地下鉄を含めた鉄道駅構内やバスターミナルでバスキングしていました。周りの騒音は相当なものでしたが、市当局からの許可証が有れば3時間は誰に憚る事なく演奏できました。

そのようなところでなくセントラルパークやワシントンスクエアなど、屋外で公共の場所には当時から現在まで許可制度は有りません。という事はつまり、場所取りでプレイヤー同士の縄張り争いになるのです。取り合いに負けたら演奏できないし、勝っても最初の数曲は演奏してもなんだかシラケてしまいます。

また演奏中頼みもしないのにチップ入れを持ち出して観客のところを巡ったり、バンドの側で踊って歌って後からチップの分け前をせがむ人が良く居ました。何人かにとっては純粋な好意でチップを集めてあげたいとか、バンドとコラボして何か表現して当然の報酬を求めるという感覚だったかもしれません。ただ中には平然とチップ入れに近づいてチップを掠め取ろうとした不届者もいました。なので私の性格ではこの状態でやたらに演奏し続けると自分の叩き方が粗くなる気がして、徐々に遠ざかっていったのです。精神的にもっと逞しかったらおそらくもうしばらく続けていたでしょう。

ここまで書いておいて、ですがバスキングとバスキングプレイヤーを否定はしません。身の回りの状況が気にならないならどんどんやれば良いと思います。私個人はあくまで結果として今日までの25年間で積極的には取り組ませんでした。

超久しぶりのバスキングは春らしい穏やかな天候の下良い共演者に恵まれ、公園で聴いてくれた人達が好意的に聴いてくれたおかげで3時間があっという間に過ぎました。




ピタパンとパスタ料理、食パンとハマス

2022年04月12日 | 食生活
遠い昔、留学生として最初の夏休みをニューヨーク州の田舎で過ごしたのですが、3日間だけ学校があるボストンで用事がありました。マサチューセッツ州まではとても日参できませんが、一緒に引っ越していた双子の同級生が空き家にしていた彼らのアパートに泊まらせてくれました。

到着して空腹になりだした頃、そのアパート近辺にあまり飲食店が無いのに気が付きました。留守宅だったのでおそらく固定電話は止めてあったでしょう。まだガラケーすら無い時代です。公衆電話でデリバリーを頼んでも良かったのですが、どうせ外に出るならと歩いて数分の所にあったスーパーマーケットで買出しすることにしました。同級生たちも私と同様ボストンに戻る予定だったため、キッチンに鍋釜や食器はありました。

とはいったものの、スーパーの冷凍およびレトルト食品は味と値段を考慮すると割高感満載でした。かといってこの先また一ヶ月以上留守になる家の冷蔵庫に開封した食材は残せません。ちなみに概してアメリカのスーパーが扱う食料品は日本と比べて一品当たりの分量が多く、例えば乾燥パスタは一箱454グラム、また一斤の食パンは日本の1.5倍くらいあります。一人でおいそれとは食べきれません。

結局サンドイッチの具材をいくつかと、瓶入りのトマトソースと乾燥スパゲッティを購入。パンは一斤の食パンよりは少量のピタパンにしました。買う前からこの食べ合わせはいかがなものかと思いましたが、敢えて赤くなったスパゲッティに添えたところ案の定微妙にミスマッチでした。

時は移って先週の木曜日、自宅での昼食時。缶入りひよこ豆でハマスのようなディップを作り、食パンにつけました。一口食べて間もなく、あの夏のボストンで味わった赤いスパゲッティとピタパンを思い出しました。食パンと中近東っぽいディップもこれまた微妙にミスマッチだったからです。

この30年に渡って遂行した反証的体験で、2つの遠く離れた地で何百年も食されてきた食材の中には多少のミスマッチがあるのを確信すると同時に、カレーライスなど国内外の食材を使った幾つもの食べ合わせを美味しくした国に生まれ育ったことを実感した1日になりました。

テキスト打ち専用機になった2010年型MacBook Air とDAW専用機になりそうな2020年型Mac Mini

2022年04月03日 | その他
今年2022年2月にMac miniを購入しました。銀色で、上から見ると真四角で角が丸く、弁当箱のような形です。昨年まで最新だったM1チップを搭載したデスクトップマックで、メモリと容量が最小なら$600以下で買えます。これに伴い久〜しぶりにキーボードとマウスを購入。どちらも以前使った赤いシェル型iMacのキーボードとマウスを保存しておけば不要でしたが。

アップル社はbacklit付きキーボードを作らないので、Satechi社製にしました。これで暗い所でもキー文字が見え、有線でもBluetoothでも使えます。マウスは差し込みさえすれば問答無用で繋がる有線モデルを$10以下で買いました。元々トラックパッドは持っていてこれからマックミニにも使えますがBluetoothでしか繋がらないので、有線マウスは予備です。
2010年型MacBook Airを購入して直ぐに右肘の腱鞘炎になったので、ラップトップに付いているトラックパッドの単独品をわざわざ入手しました。当時とある整形外科医から「手を酷使するなら肘はなるべく伸ばしたほうが良い。」と教わったからです。



1999年から23年間でiMac, iBook, MacBook Airを使いました。マックブックエアーは、2005年からのiBookと比べて倍の10年間で全作業に使えました。それ以前にiMacを通算で14年使いましたが、インターネット関連で不自由なく使えたのは6年くらいで、あとは譜面と文書作成専用機でした。手元にあるマックブックエアーも今後は譜面と文書作成、そして印刷物のスキャン専用機になりそうで、またしばらくは我が家に薄型の銀色トレイが飾られます。



17年間はひたすらラップトップマックを使いました。最初の7年ほどは文字通りどこへ行くにも持参しました。白の半透明アイブックを鞄に入れて上り坂をしばらく歩くと結構良い運動になるほど重かったです。その次のエアーはだいぶ軽くなり、そのうちもっと軽いiPhoneやiPad miniも使いだします。でもそれだけではまだ全てのパソコン作業はできないので帰省時や、泊りがけの仕事や休暇にはアップル製品を何台か持ち歩いたものです。当時はまだiPodも現役でしたから3〜4台持っていたかもしれません。



当たり前ですがどのマックブックにも一長一短があります。以前はシンプルにプロかエアーかを選ぶ感じでした。ここ数年で機能的にも価格的にも両モデルで重なる製品が出ています。これでどれが自分に合うのかがよくわからなくなりました。

散々考えて今年から普段のメールやネット検索、外出先で譜面を他人と共有するのにアイパッドを、自宅でDAWや画像加工をするのにはマックミニを使っています。アイパッドはProでもAirでも無い9世代型を、そしてマックミニは前記通り、M1チップの力を信じてメモリと容量を最小にしました。

スティーブ・ジョブズ氏はかつてマックミニを初めて世に出した時、BYODKMなデバイスだと語ったそうです。私の場合はBYOKTになりました。Tのトラックパッドは古いながらもアップル製品ですが、キーボードは他社製、モニターはポータブルのものが欲しかったのにアップル製は無いので、台湾のAOC社製にしました。それでも今まで私が所持したアップル製品は周辺機器を入れて合計11個です。これだけあれば古株マックユーザーだと自分では思っていますが、ごく身近にタワーマックと呼ばれたモデルからのマックユーザーがいるので迂闊に口にするのは憚れます。

アイパッドは初代のミニだけを使いました。とにかく軽くて小さく、コートのポケットに入るので持ち運びにはもってこいなのですが、楽器のレッスンや演奏のリハーサルで楽譜を読むには画面が若干小さ過ぎます。その点10.2インチのアイパッドは楽譜は快適に読めます。サイズもミニでは無いものの、普段持ち歩く鞄に問題無く入り、持って坂道をいくら登っても重くはありません。それから些細なことですが、付属の電源チャージャーを使うとアイフォンが倍速で充電できます。これは便利。ちなみにアイパッドミニとアイフォン4は現在メトロノーム専用機です。

パンデミックが始まってから頻繁に自作音源を作成するため、自宅でドラム、電子ピアノ、エレキギター、エレキベースを交互に演奏しています。



入力チャンネルが2つあるインターフェイスに常時繋がれたエレキギターとベースギターは机の前で弾きます。ピアノとドラムを演奏する際は角にある高い棚にモニターを置き、ピアノは立ちながら右を向き、ドラムは座りながら左前方を見ながら弾いたり叩いたりします。譜面代わりにモニターに映し出される音の波形と演奏時間をチラ見して演奏し終え、音源を処理する際にモニターを机に戻します。キーボードやトラックパッドは常に手元にあります。16インチの薄型モニターは手軽に一日に何度もあちこちに移せます。何なら作業スペースのすぐそばにあるコーヒーテーブルにモニターを置き、カウチに座りながらBluetoothで繋がったキーボードを打てます。

このおかげで色々な姿勢で長時間作業ができます。長年使って当たり前だったラップトップからデスクトップに戻り、初心者向けタブレットを併用する事で得た、初老の身体には有り難い選択肢です。

50回目くらいの誕生日

2022年03月26日 | その他

数週間前のある日たまたまいつもより早く起床してコーヒーを飲んでいたら、東京の母から誕生日を祝う電話を貰いました。米国では3月中旬から夏時間に切り替わり、日本との時差は13時間になります。電話をもらったこの日はまだ冬時間で、時差は14時間でした。いずれにせよこの時間帯は私にとってはまだ早朝です。

電話を切ってから思い出したのは2年前の誕生日です。一週間後に帰省するのを諦め、特例で航空券をキャンセルしました。それから2週間後、ニューヨークでコロナ禍のロックダウンが始まりました。結果この3年間帰省していません。米国生活30年で最長です。あまり嬉しくはない記録になりました。

帰省すれば物心ついてから22歳で渡米するまで暮らした土地に戻れます。そしてありがたいことに年に一度、太平洋を渡って来るおっさんを迎えてくれる旧知の知り合いと思い出を含め沢山の事が話せます。今年になってこの機会を2度も失ったわけです。

近頃なんだか急に数年まとめて歳をとった気がします。たとえ2週間程度の帰省でも人生の節目を作る糧になっていたのでしょうか。過去にボストンやニューヨークで丸々1年を過ごし、帰省して初めて異国で暮らした1年間を振り返った覚えが何度もあります。

既に人生の半分を米国で暮らしたので、こちらなりの四季折々や大切な人たちとの出会いで形作られた節目もたくさん持っています。今の私には2カ国での「場」が必要なのです。節目は過去を過度に振り返らず暮らすために持ちます。ただ感傷に浸るためにではありません。

今年の夏までに帰省できれば私の連続日本不在記録は3年で止まりますが果たしてどうなるでしょうか。3月26日の時点でニューヨークの感染者数はかなり減ってマスク着用が義務では無くなりましたが、東京での感染者数がまだ高止まりといった様子です。
ちょうど1ヶ月前にはロシアとウクライナ間で戦争が始まってしまいました。

アート作品を入れ替え中の駅多数

2022年02月12日 | ニューヨークあれこれ
ニューヨークの地下鉄構内にはさまざまなアート作品があります。

壁に直接描かれている様々な平面画や彫刻やオブジェ。一昨年辺りからは薄型の動画画面が設置されており、今は主に広告ですがこれからはアート作品も映し出されるのではないでしようか。





このように設置準備中のものや見出し画像にある空の額縁を見ると、公共の交通機関で受ける芸術作品が穏やかな過渡期を迎えている気がします。

感謝祭後のマンハッタンへ、ドラムを運んでから演奏する仕事

2022年01月06日 | 音楽
年を越してしまいましたが毎年の年末行事について書きました。こうすると鬼にはどうされるのでしょうか?

感謝祭の頃になるとマンハッタンという小さな島に無数の自動車が上陸し、至る所でハンパない交通渋滞が発生します。それからクリスマスまでの数週間、ニューヨーク市が"gridlock alert"と云う注意喚起をしない日はありません。(gridlockとは gridlock traffic の略で多くの交差点が車で埋まり、にっちもさっちも行かなくなること)

「感謝祭」と書くと日本のデパートのセールみたいですが、合衆国の祝日Thanksgivings Day、またはTurkey Dayのことで、毎年11月の最終木曜日から金曜日も大勢の人が会社などを休む四連休になります。その後翌12月早々から8日に渡るユダヤ教のハヌカー(昨年は12月を待たずに始まりました)、その1-2週間後にクリスマス、更に1週間経つともう大晦日です。

この連休から年末にかけて、私のような地元密着型ミュージシャンは企業や法律事務所などが数多ひしめくマンハッタン島へせっせと出かけては各種パーティーでの演奏で熱心に稼ぎます。さもないと、何を買うにも何処で住むにも高価なこの街で心穏やかに年を越すことはできません。

ドラムセットをあちこちへ楽に運ぶには車がベストですが、毎年やって来るこのクレイジーな時期は地下鉄で移動したほうが高確率で定刻通りに現着します。実際そうして無事職務を全うした経験が多々あります。

運ぶのはドラムとシンバルだけでなく、それらをセットする金属製スタンドが幾つもあります。その中には演奏中両脚をバタ付けせても揺れないしっかりした椅子もあります。なので地下鉄で移動する際は、省いても業務上差し支え無い楽器をいくつか外します。さもないとせっかちなニューヨーカーで混み合い、狭くて勾配がキツい地下鉄駅構内の階段を幾度も昇り降りするのはこの中年ドラマーにはキツいのです。さらにこの街の殆どの建物には自動ドアが無いので、ドラム一式を運びながら何度も手動の重たい扉を開けてやっとこさ現着します。それから間髪入れずにこやかに演奏開始となります。もう息をつく間もありません。



こんなせわしない仕事に特化したのがこの小型バスドラです。画像にある3つの茶色いドラムの中では一番大きいタイコですが、標準バスドラよりはひと周り小さいです。そもそもフロアタムと云い、ドラマーの横に3本の脚で縦に置き、両手にバチ、ドラムスティックで叩きます。



バスドラは必須アイテムです。ジャズには電気楽器と競うほどの音量は不要なので、小さいこのフロアタムをバスドラとして使えます。それに引き換えブルースやファンクには電気楽器、特にエレキベースの重低音に対抗できるバスドラが無いとドラマーとしての役目を果たせません。

ドラムセットの中で最も低い音を出すバスドラは足で踏むペダルで始終叩くので、無いと洒落になりません。一方フロアタムは始終叩くタイコではないので、無くてもできる仕事はあります。そこでこのフロアタムを横にしても転がらないようにする脚と、ペダルを付ける追加部品を使ってバスドラとして長年叩いてきました。ですが昨年の秋から打面側の皮を張る金属製枠(画像の上の枠)を木製枠にしました。このwooden bass drum hoopだとペダルを今までよりしっかり装着できるので、激しく踏んでもバスドラから外れません。また追加部品が無いので軽くなります。このバスドラなら今まで泣く泣くお断りした、ブルースやファンクご希望で低予算かつ楽器持参のご依頼もお引き受けできます。





まず横転防止用の脚を強化してから「エレクトロニックアコースティックドラムモジュール」という電子機器を使います。 サンプリングで録音されたアコースティックドラムとエレドラの音を出すモジュール=本体と、小型マイク三つとバスドラ用トリガーを内蔵したセンサーでできています。片手で楽に掴める箱型のセンサーをバスドラの木枠に取り付けてバスドラ、スネア(スネアドラム=小太鼓)、タム・タム、各シンバルの音をバランス良く録音したりアンプやPAスピーカーに接続して増幅します。

10年以上前からドラムトリガーは普通に出回っていました。多くは各ドラムに付けてアコースティック音とエレクトリック音を使い分けるものです。ネットで見る限りアコースティックドラムは生ドラムとか生ドラと呼ばれています。エレクトリックドラムがエレドラというのは説明不要でしょうが、生ドラって一般的に通じますか?生ギターとか生ピアノのほうがまだ知られていますか?

今から5年前のファンクの仕事で私のバスドラにドラムトリガーが装着されました。付けたのはR&Bやファンクの一流ベーシストで、この日は演奏だけでなく音響機材も受け持っていました。一流ベーシストが私のバスドラにトリガー経由でパンチの効いた良い低音を出してくれたから、瞬速でトリガーに興味が湧きました。



そのギグ(=演奏の仕事)に持参した標準バスドラの共鳴側の皮には10センチほどの穴があって、普段はそこにマイクを挿入します。でも密閉はされないのでマイクは外側の音も拾います。その点トリガーは振動に反応して音を出すので、感度をうまく調節すればバスドラ音だけを増幅できます。またマイクは専用スタンドにつけてバスドラの内側に入れますが、掌に収まるトリガーはバスドラの木枠に取り付けるだけなのでドラムセットの見た目がスッキリします。

さらにその2年後、これまた一流のR&Bドラマーがバスドラだけにトリガーを付けて演奏したのを聴いて、また気になりました。当時私はそのバスドラをほぼ毎週叩いていました。サイズの割に音の抜けがイマイチでしたが、その一流ドラマーは余裕でペダルを踏んで太くて良く通る音を出していました。トリガーが無くとも充分ファンキーだったこのドラマーが使うのに軽く驚きました。

私のフロアタムに長い間木枠を使わず金属枠のままにしたのは、元来の用途で演奏する際に八本のネジを外して枠を取り、ネジと付属品を替えてまた八本締める作業をせずに済むからです。なんだか横着している感じですが、フロアタムも必要な少し大掛かりな仕事は急に入ることが多々あるのです。ちなみに木枠だと見た目のバスドラ感は増すけれど音のバスドラ感は増しません。別に超高価でも危険な部品でも無いのですが特に必要なかったのです。

一般的にジャズとソウル・ミュージック、(私的にはジャズもソウルミュージックですが)それぞれが求めるバスドラの音色と音量は違います。大まかに云うとジャズには音量は小から中で音色は高くて長め、ソウルには音量が大きく音色は低く短くという感じです。
また、それぞれのスタイルで各ドラムと各シンバルの音量バランスが違います。各音量を10段階で表すと、ジャズではシンバル6、スネアドラム5,バスドラ4、ソウルではシンバル6,スネアとバスドラは10、という感じでしょうか。 

過去25年間、予算はあまり無いけれど演奏してくれと何軒もの店からご依頼を受けました。そのうち車が使えないのでタクシーだと報酬がかなり減るので申し訳なくお断りしたことがありました。

フリーランスドラマーとして長く生き延びる方法は十人十色でしょうが、私は納得できる雇用条件で引受け、約束の時間にあまり疲れないで現着してしっかり演奏することにしてきました。今年はパンデミックで未だに売り上げが落ち込み、経営が厳しい店が沢山あるはずです。そんな状況でもドラム入りのバンドを雇ってくれるお店があるので、お声が掛かったらしっかり演奏で貢献したいのです。

謹賀新年 Happy and healthy new year 2022

2022年01月02日 | 音楽


明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

近いうちに現状よりは安心して世界中を移動できるようになって欲しいです。



重厚な土台に支えられたドラムの音色

2021年11月22日 | 音楽

ドラムセットの中で最も口径が大きい太鼓がbass drum (バスドラ)です。このバスドラの胴体に基盤を取りつけてパイプを差し込み、1個か2個のtom tom (タムタム)を載せます。最初の見出し画像は基盤を取り外して裏を接写しました。



基盤と胴体には直径3cmのパイプを通せる穴が空いています。



基盤の裏に面した胴体を補強盤で挟み4つのネジでバスドラに取り付けます。今までここを取り外したことは無かったのですが、パンデミックが始まりいつでも自宅でドラムセットを叩きたくなったので初めて外しました。



自宅の部屋の一角に設置した「ステイホーム用ドラムセット」。各ドラムに音量を大幅に抑えるメッシュ製の皮を張り、各シンバルには幾何学的に美しく並んだ小さな穴で音量を80%抑えるものを使っています。タムタムはシンバルスタンドに取り付けました。画像では基盤があった箇所にパイプを挿す穴と基盤を固定するネジの穴が2つ見えます。

我が家は築80年のアパート内ですので「自宅でドラムを叩こう!」なんて滅相もございません。大層なたわけです、そのままのドラムセットでは。特に階下の住人へは打撃による振動が直撃します。メッシュ製皮でも振動は伝わるので、緩和する製品をバスドラ用のペダルとバスドラ本体の脚の下に置きました。この類の製品関連のネット情報によると、載せるものが軽いほど振動が弱くなるようなので重量を少しでも減らすべく基盤部分を外しました。おかげさまで今のところ苦情は来ていません。



縦15cm、横8cm、厚さ5cm、重さ1kgあまり。片手に少し余り、持ち上げるとずっしりとして「質実剛健」という四文字熟語が頭に浮かびます。
その内側に見える “MADE IN GERMANY” の刻印と全面に施された溝の形がなかなか興味をそそります。ドイツ製品ってこういうのが多いのでしょうか?

Sonorは1875年創業の老舗ドラム製造元。各ドラムもスタンドもことごとく他メーカー品より重いので、自宅から演奏会場まで運んで組み立てるのは一苦労です。それでもジャズを演奏すると、良く鳴りながらも他の楽器の邪魔にはならない私好みの音色が出るので手放せません。

重厚な金属部品を付けるには頑丈な木材が必要です。そんな丈夫な木だからこそ、皮をキツく張っても持ち耐えるのでしょうね。

ドイツには一度も行ったことが無く、いつか行ってみたいと思っていました。そこへきてこのドラムセットを数年間叩き、去年パンデミックが無ければ見なかったであろうバスドラ部品の内側を見たので、安心して海外旅行ができるようになればすぐにでも訪れて他の楽器や様々な工業製品を見物したくなりました。

郊外と郊内?

2021年11月11日 | ニューヨークあれこれ

先週のある晴れた日、日帰りで紅葉狩りに出かけました。



久しぶりに見るマンハッタンの西側。コロナ禍で引きこもりがちだったオジサンには見慣れない建物が並んでいます。







都市と都市、そしてその間の多数の町を繋ぐ高速道路。





出発から2時間ほどでこんなにのどかな所へ。





今から百年前、このキャタピラの付いた作業車で道路を舗装していたそうです。



Parker Dam. 豪快な放流はありませんが、こじんまりとしてのどかな良いダムでした。







日がとっぷり暮れてからニューヨーク市内に戻ったので、、、





晩ごはんに自宅近所に常駐しているフードトラックで素早くモモを頂き、ようやく日常生活圏内に戻りました。



不思議な形をした建物だらけの細長い島は、川越しからだとまた違って見えて飽きません。




少しずつですが、、、

2021年11月04日 | 音楽
今年の夏以降演奏の機会が増えてきました。
知り合いのミュージシャン諸兄、お店のスタッフの方々、そして来店されたお客さまに感謝しています。