確かに、今は、頭を下げずに通り抜けられます。でも、本当は、真ん中の高さに、もう一本、柵があったんです。パイの足元に落ちています。誰が、落としたのでしょう。
まきばには、こんな役にたたない柵が、何ヶ所かあります。ポニーたちは、ちゃんと知っていますが、必要以上に出ません。出ないふりしている方が、そこを直されることもなく、いざ、出たい時に、出られるからでしょうか?季節ごとの、植生を把握して、それを食べるときだけ出るのかもしれません。
ポニーたちの頭の中には、鮮明なまきばの地図があるのかもしれません。これから、食べるものが少なくなると、あちこちに、出没します。
太郎
「お母さん、おいしいものの場所、
全部、教えてね。」
本当に、日が短くなりました。ポニーたちと別れたら、もう辺りは、暗くなり始めていました。周りより低い木の上に、かろうじて太陽が見えました。今年は、柿とゆずの当たり年だそうです。ゆず湯もいいですね。
日差しが、微妙に変わってきた感じです。移り行く季節と供に、写真の撮れ方もなんとなく変わって来た感じです。
太郎 「お母さん、僕が一緒なら、寂しくないでしょう?」
リラ 「・・・・・・。」