ククククク笑うてください俳句です
澤山輝彦
「ご都合がつけば3句持参の上、OCATへお出まし下さい。6:00~8:30 句会***8:30~10:00すぎ 飲み屋さん、こちらが大事」 昨年二月こんな案内が来た。
OCATと言えば亡き砂場さんと読書会に通った所だ。あの場に何かの因縁があるにちがいない、なんて思って俳句の何たるかも知らないのに無鉄砲にも顔を出した、夜の顔俳句会(リニューアル)それがもう一年たった。だらだらと俳句らしき物を作っては、5.7.5の定型のこと、季語のこと、など先輩諸氏に教えられながら、回を重ねている。最近は定型を破る試みとして24音の詩形なども取り入れて、従来の俳句形式と共に自身の言語感覚を磨こうということになり、新参者の私などようやく定型に慣れたかなあ、と言う矢先の新形式でとまどいもあったが、そこは新参の強み、24詩には案外素直に入れそうだ。
最近の「みちしるべ」には詩歌の投稿がないとの編集長の言葉に、またまた無鉄砲、はずかし気もなく拙句を申し出たのである。ご感想ありましたらお寄せ下さい。
太陽風磁気嵐私は押されて梅を見に
24詩、水の惑星の異変の羅列、作者のほほん
サクラまだ咲きません私は同じ時間に乗って
24音詩では今回上出来の作品である
フジツボも交尾をします春の潮
短くて言い得ている、意外といい
白い波打ち寄すアオサ青い海かなた補陀落
24音詩、言葉のつらなりがうつくしい
アンダンテ客船横になる春の海
お粗末な客船の事故、春の海がきいている
初釜やチンチンの湯で焼酎割ろ
茶の湯の席に焼酎を持ち出したことを俳味ありとする人、いただけないとする人、評価分れるところ
月食や寒い物干写実論
取り合わせが面白い、「月食の」にする方が良い、三段切れになってしまう
素粒子の質量よりも鍋のフグ
素粒子の質量と鍋のフグとの言葉の取り合わせはいささか浮きます
この俺も99%の一人か赤のまんま
字余りがいかんともしがたい、字余りの場合も内包するリズムを見いだす努力を
名月を機関銃で撃つアルカポネ
名月、機関銃、アルカポネとモンタージュ仕立てで面白い、詩性は果たしてあるかどうか
斑猫よ俺は左だグッドバイ
道おしへ、斑猫を詠みました
カダフィどうなるオオイヌノフグリ踏みつけて
初参加に持参した一句です。時事的な内容を取り扱ってなお、季語との詩的関連が感じられる秀逸である、こんな評をいただいて調子に乗ってしまうのです。
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