『みちしるべ』 by 阪神間道路問題ネットワーク

1999年9月創刊。≪阪神道路問題ネット≫交流誌のブログ版。『目次』のカテゴリーからの検索が便利。お知らせなども掲載。

『みちしるべ』横断車道(37)**<2005.11. Vol.38>

2006年01月14日 | 横断車道

郵政民営化が騒しいが、その意図したところ、国民には判らない。TVで自信顔の評論家たちも、判っているとは信じがたい。推進者の小泉・竹中も、実は何も判っていないというのが実態▼これまで国鉄と電電公社が民営化した。その結果、国民は散々な目にあった。一方、莫大な利益をあげた正体不明の輩がいる▼国鉄がJRになる過程で、赤字ローカル線は総て廃止、運賃は何倍も上がった。値上げ前の運賃でも、全赤字線を維持し、黒字経営だった。巨額の赤字は、新幹線建設費の借入利息だった。JRは整備新幹線として、建設費が税金だから気楽なもの。民営化で36兆円の税金投入は忘れられた▼電電公社がNTTになって、電話代が安くなったと錯覚している向きが多い。電電公社当時の平均世帯の通話代と、今日、電話会社各社に支払う通話代と比較したら、数倍に跳ね上がっている。電電公社のままであったら、携帯電話もインターネットも普及しないと考えるのは、国際情勢に無知。急速な普及による弊害の方が目立つ。▼国鉄と電電公社の民営化議論には、反論も多いだろう。さておき、JRとNTTが株式を発行し、全株を国が所有したことは、民営化の常套手段。本来、国の財産を民間会社に譲るのだから、その対価を国民が得るのは当然。郵政公社も株式を発行し、その全株は国のものとなる▼NTT株は先頃、国が保有すべき3分の1を残し、完売した。総額14兆5000億円程度だ。国が保有の株の価値を足して、22兆円程度。電電公社を22兆円で売却したのは、高いか安いか。それはおいて、JR各社の株式は株価の下落が心配で、まだ完売できない状況。郵政公社の株式は、市場で売却が可能なのか▼さて、我等がかかわる道路公団は、この10月から民営化となる。国の機関である、道路保有機構が道路不動産を保有することで、全額株式化されることはない。道路は国の所有。しかしながら、道路民営会社の株式は、いつ頃までに現金化されるかは未知数。残る他の公団公社の民営化も、政権が続く限り早晩課題となる。政府保有株式の総額が数百兆円になるのは間違いない▼果たして市場で売却が可能か。売却できなければ紙屑同然。正体不明の輩は、日本の株式相場の大暴落を待っている。マネーゲームは、株価大暴落も、一つの儲けのチャンス▼暴落直前に売り抜ける。というより、売り抜いて暴落させると言うのがシナリオと考える。日本の株式の暴落は、日本支配に好都合。メガバンクも、自動車・電気産業も買収可能になる。事実、アジア通貨危機の際、韓国の銀行は、大半がアメリカ資本に変わってしまった▼現代植民地は、こうして作る。村上ファンドより、そのバックを知れ (コラムX)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『みちしるべ』斑猫独語(25)... | トップ | 『みちしるべ』年頭のご挨拶... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿