我田引水ならぬ我田引道
北部水源池問題連絡会 北神 雄―郎
ビートたけしの番組で、道路族の有力者と言われている松岡衆議院議員(熊本)が出演していた。途中から見たので、タイトルは不明だが松岡議員の発言から道路族の本音を聞く事が出来た。
松岡議員 「首相が道路計画の見直しを言っているが、国の計画を軽々に変更すべきでない。」
タレント 「じゃ。問題になっている第二東名高速道路は計画どおり造るのですか?」
松岡議員 「道路は必要なんだ。」
タレント 「第二東名高速道路は造るのですか?」
松岡議員 「イタリアではね、北の農村部に高速道路を造っているんだよ。」
ビートたけしが笑っていった。
ビートたけし 「イタリアに第二東名高速道路を造るんだってさ!」
松岡議員 「田舎には高速道路が必要なんだ。イタリアの北部では、どんどん道路を造っているんだ。」
タレント 「あなたが一番造りたい道路はどこなんです?」
松岡議員 「阿蘇の周辺が渋滞して困るんだよ。」
タレント 「ゆっくり観光すればいいんですよ。」
松岡議員 「そうはいかんよ。地元としては……」
タレント 「じゃ。熊本に高速道路を造りたいんですね。」
松岡議員 「………………」
松岡議員 「アメリカでもどんどん道路を造っているんだよ。」
タレント 「外国の事はいいんですよ。日本ではどうするかが大事なんです。」
タレント 「第二東名高速道路は造るのですか。まだ5キロ程しかできていないのに。あんなの中止したら。」
松岡議員 「都会と地方は違うんだ。第二東名は都会間を結ぶ道路だよ。どうしてもと言うなら民間で造ればいいんだ。計画決定された道路は国土の骨格部分にあたる道路なんだ。」
タレント 「熊本に道路を造りたいんだね。あなたは」
松岡議員 「………………」
タレント 「流通コストで突出しているのが高速道路の通行料金なんですよ。大型トラックで東京~青森間が1万5千円も必要なんですよ。」
タレント 「知っていましたか?」
松岡議員 「…………」
松岡議員はまともに答えられず、突っ込まれると外国の例をあげて、しどろもどろの状態で、一見もっともらしい事を言っているが、地元に高速道路を建設する事が目的である事がはっきりと見えてきた。
公共工事を選挙区に誘致することで、議員の力を誇示する手段に使っているだけ。これまでの公共工事のバラマキ行政が、既得権益化して巨大な利権構造をつくり出してきた。道路特定財源制度を生み出し、その頂点で力を誇示してきたのが田中軍国で、竹下~橋本と継承されてきた。
来年度の予算編成の過程で、道路特定財源の一般財源化を主張する首相と対立することが予想される。うま味のある財源を、道路族がやすやすと手放すとは考えられず、道路関係の公団民営化は決定されたが、国民など眼中にない壮絶な利権争いが展開されるだろう。
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