招きねこの手も借りたい

主婦のち仕事、ところによって母、時々芝居。

観客はひとり

2011年02月27日 | 日常
先日、娘とお台場に行ったときのこと。

娘も私も「ゆりかもめ」には乗ったことがない。
もう、うッきうき気分でゆりかもめに乗り込んだ。

目指すは、おのぼりさんの定番フジテレビだ。

ゆりかもめの4人掛けの座席に座る
やけにハイテンションで若作りの私と、娘。
当日は晴天に恵まれ、車窓から見る景色は絶景だ。
私達の向かいの席には、
60前後で、とっても品が良くてセンスのいいご婦人が座った。
「やっぱ、都会にはこういうステキな熟年層がいるんだなぁ」
などと心で思いつつも、
娘とのバカ話しで盛り上がる私。

そのうち、ゆりかもめは大きくカーブを曲がり
なんと私たちが目指しているフジテレビのビルから
一見遠ざかったように見えた。

「え~~っ、どうしよう、どうしよう、
 あたし達あっち行きたいだよね。あれ~?あれ~?」

と、娘と手を握り合う。

なんていうか、かなり私達はテンションがおかしかった。
箸が転んでもおかしいみたいなことになっていたのだ。

で、ご存じのようにゆりかもめは、
ちゃんと走路をもどし景色がまた近づいてきた。

「あ、よかった!なんでこう、一瞬遠ざかるかなぁ。
 田舎もんをからかわんといてほしいよねぇ」

などと、娘と話していると、
あきらかにお向かいのオシャレなご婦人が
私達のやりとりを耳ダンボにして聞いて
微笑んでいらっしゃる。


それに同時に気がついた私と娘のスイッチが入った。

もうそこからは、阿吽の呼吸で
「田舎から出てきた未亡人の私を、
 最近都会に出てきた娘が招待して東京案内をしている」
という状況をかなり大げさに演じた。

演じたというとウソになる。
実際、田舎から娘を訪ねてきたのは事実だし、
未亡人なのも事実だし、
娘が東京案内しているのも事実。
ただ、ちょっと誇張したくなったのだ。

ほんとは、東京には亡夫の元気な頃はちょくちょく来ている。
東京タワーとか、さほど珍しいとも思わない。

「お母さん、お母さん、ほら、あれ東京タワー!」
「あら~、すごいね~」

「お母さん、あれ、あれ、スカイツリー」
「あら~、あれがそうなん」

などと、やりとりをする。
そのたんびに、向かいのご婦人は静かに微笑む。
時折、娘と私のかけあいに、ぷっと吹き出したりもする。

「お父さんも乗りたかったやろうね、ゆりかもめ」
「そうやね、乗り物好きだったもんね」
「乗せてあげれんままになったね。」
「その分、お母さん楽しんで行くわ」
「そうやね」

陽気な母娘は、大切な人を亡くしていたのだ
というオチまでつけて
娘と私は、そのご婦人おひとりのために
ゆりかもめの座席でほんの数分で
プチ人生劇場を演じきったのであった。

多分、あのご婦人は家族か友人に
「ゆりかもめでさぁ、こんな母娘がいたのよ」
なんて話すんだろうな。
なんて、娘とほくそ笑んだ。

何やってんだかね~。

お台場での出来事話しは、
また後日。




元気です!

2011年02月25日 | 日常
なんだか、ばたばたしていて
しかもツイッターを始めたら、そっちのほうが手軽だったりして
ブログを長期放置してしまった。

生きてます。
元気です。
もう、誰も読んでいないかもしれないけど、
もしかしたら心配してくださっている方もいるかもしれないので
ご報告です。

前回のブログ更新後、
1本の舞台に出演し、
1本の舞台の演出をし、
イベントのMCをし、
来月初旬からは4月の公演の稽古がはじまります。

先日は、東京に芝居を観に行き、
お台場でお上りさん丸出しで楽しんできました。

激やせ後、ちょっとリバウンドしましたが、
とりあえず7号サイズを保っています。
いきつけの居酒屋さんで、中国人留学生の子達と仲良くなったり、
同世代のパン屋さんの女社長さんと意気投合して、
飲み友達になったり、
息子ほど歳の離れた青年に口説かれたり(もちろん丁重にお断りした)、
なかなかこれで、
面白い日々を送っています。

あと、思い切ってデジタルパーマをかけました。
巻き髪。
もう少し伸ばして、エースをねらえのお蝶夫人みたいにしようかと。

またぼちぼちと更新できたらなと思っています。