『キリストを知っていることのすばらしさ』(ピリピ書講解説教第30回)ピリピ3:1~11より 2022年5月15日小山コミュニティチャペル礼拝
2022年5月15日礼拝メッセージ 要旨
■『キリストを知っていることのすばらしさ』(ピリピ書講解説教第30回)
■聖書箇所:ピリピ3:1~11
■中心聖句:ピリピ3:8 それどころか、私の主であるキリスト・イエスを知っていることのすばらしさのゆえに、私はすべてを損と思っています。私はキリストのゆえにすべてを失いましたが、それらはちりあくただと考えています。
・あるとき、お百姓さんがいつものように畑を耕していました。
・くわを使って汗水流しながら。
・硬いものに。
・「岩があるのか?まいったなあ」
・さらに掘っていくと箱のようです。「え!」
・箱を掘り出し、開けてみると・・・
・お百姓さんは、急いで宝を隠しました。
・家に帰ると持ち物をみな売り払って、お金を用意し、畑の所有者に畑を譲ってもらったのです。
・イエス様の「畑に隠された宝」のたとえ話!!(マタイ13:44)
・※当時はこういうことが珍しくなかったらしい。
・宝を見つけた人は、喜んでいろいろなものを手放し、宝を手に入れるでしょう。
・今日の聖書箇所はまさにそんなことが起きた、という話です。
◇聖書箇所をお読みください。
〈箇所の解説〉 3:1~9
・復習。:1~6
・3:1 重要な勧め。「主にあって喜びなさい。」
・3:2 「犬どもに気をつけなさい。悪い働き人たちに気をつけなさい。肉体だけの割礼の者に気をつけなさい。」
・唐突な内容の変化。 ・厳しい警告の言葉。・※犬好きな方へ。誤解のないように。当時の文化の影響が大きいので。
・主にあって喜びなさい。そのためには「気をつけなさい」とつながるようですね。
・“律法を行うことによる救いの教え”をもたらす者に気をつけよ。ということ。
・キリストへの信仰だけでは不十分であり、割礼を受ける必要がある、という教えに。(使徒15:1)
・間違った教えは、主にある喜びを奪ってしまう!
・3:3 「神の御霊によって礼拝し、キリスト・イエスを誇り、肉に頼らない私たちこそ、割礼の者なのです。」
・パウロは主張する。「割礼が神の民のしるしだというのなら・・・、私たちこそ、割礼の者なのです。」
・私たちこそまことの神の民! ・なぜなら、まことの神の民のしるしは、つぎの3つのことであるから。
(あ)「神の御霊によって礼拝し、」 ※御霊はキリストの栄光を現す!
(い)「キリスト・イエスを誇り、」※「誇る」=「喜ぶ」〈ギ〉「カウコーメノイ」。ローマ5:2、3、11
(ローマ5:11 それだけではなく、私たちの主イエス・キリストによって、私たちは神を喜んでいます。)
・イエスを喜ぶこと!イエスを誇りとすること!
(う)(消極面から言えば)「肉に頼らない」。
・3:4
・〔続く箇所でパウロはこう言っているようだ。肉に頼る話が出たので言っておきます。〕
・「ほかのだれかが肉に頼れると思うなら、私はそれ以上です。」(:4)
※以下は、パウロ・リース師による分類。パウロの救い以前の誇り。
(あ)家系の誇り :5 「私は生まれて八日目に割礼を受け、イスラエル民族、ベニヤミン部族の出身、ヘブル人の中のヘブル人、」
(い)正統派であることの誇り ・:5b 「律法についてはパリサイ人、」
(う)働きの誇り :6 「その熱心については教会を迫害したほどであり、」
(え)道徳的な誇り ・:6b 「律法による義については非難されるところがない者でした。」
・これらを救いの土台としない!信仰の土台としない!
・肉に頼らない、こういう生き方をする者こそが、本当の意味での「割礼の者」!「神の民」!
今日はここから!!
・3:7 〔しかし、私は、キリストのゆえ、大転換を経験した!〕
・得であったことを損と思うようになった。キリストのゆえに。回心の時の出来事。
・完了形。現在に影響を及ぼす過去の行動。
・「それらを損だ、と評価した(過去)。そして今も(現在)!」
・価値観の大転換! ※パウロの回心の出来事。使徒9:1~19
・3:8 ・「それどころか」! ・自分にとって得であったことを損と思うようになったばかりではなく、「すべてを」損と思っている!とパウロは言う。 ・「私の主であるキリスト・イエスを知っていることのすばらしさのゆえに」
・キリストを誇りとしている!主にあって喜んでいる!
・3:8b 「私はキリストのゆえにすべてを失いましたが、それらはちりあくただと考えています。」
・回心の時起きたことを別の面から記す。・「すべてを」失った!・キリストのゆえに!
・しかし、失ったものは「ちりあくた」にすぎない、考えている!!
・:8c~9 それは、私がキリストを得て、キリストにある者と認められるようになるためです。
・すべてのものを失ったが、それは、「キリストを得るため」だった。言い替えると「キリストにある者と認められるため」だった! ※新改訳「~ためです」まだ起きていないことのように読める。英語でto 不定詞。=ため~。直前の内容の理由。すべてを失った。キリストを得、キリストにある者と認められるため。
・イエスを信じる、回心する、とは、イエスを得ること。イエスのうちにある者と認められること。
・3:9b 私は律法による自分の義ではなく、キリストを信じることによる義、すなわち、信仰に基づいて神から与えられる義を持つのです。
・直訳 律法による自分の義を持って、ではなく、キリストへの信仰による義、信仰にもとづく神の義を持って。
・直前の内容の手段を現している。神から与えられる義を持って、→キリストを得、キリストにある者と認められるため、→キリストのゆえにすべてを失ったが…
(その最終目的として、死者の中からの復活、栄光化・栄化の恵みの話へ。これは、次回に)
・今日の第一のポイントは?
・:7~8 しかし私は、自分にとって得であったこのようなすべてのものを、キリストのゆえに損と思うようになりました。それどころか、私の主であるキリスト・イエスを知っていることのすばらしさのゆえに、私はすべてを損と思っています。私はキリストのゆえにすべてを失いましたが、それらはちりあくただと考えています。
1.主にあって喜び、イエス様を誇りとしましょう!イエス様を信じて神の子どもとされたその時から主のすばらしさに目が開かれたのですから。
・「イエス様を信じてクリスチャンになる」ということは、イエス様のすばらしさがわかること、そして、それにふさわしい対応をすること、と言うことができます。
※マタイ13:44~46 畑に隠された宝を見つけた人のたとえ、良い真珠を見つけた商人のたとえ、と比較。
・マタイ13:44 天の御国は畑に隠された宝のようなものです。その宝を見つけた人は、それをそのまま隠しておきます。そして喜びのあまり、行って、持っている物すべてを売り払い、その畑を買います。
・これは、聖霊様のお働き!
・それがあなたに起きた!
・祈っているあの人のためにも起きる!(それまでは忍耐が必要だが!)
2.主にあって喜び、イエス様を誇りとしましょう!ふさわしい優先順位をもって歩んでいきましょう!そこには主にある調和があります!
・すべてを損と思う。強い言葉。
・神様を第一とすること!マタイ6:33
・では、信仰のこと以外、何も見向きもしなくなるのか?そうすべきなのか?
・主にある良きことはみな大切!ピリピ4:8
・ふさわしい優先順位のもとに位置づけられるべき!
3.主にあって喜び、イエス様を誇りとしましょう!「イエス様への信仰に基づく神様からの義」によってイエス様を得、イエス様のうちにある者とされていることを深く知ることによって!
■宣言:神様、私たちは、イエス様への信仰に基づいてあなたから与えられる義により、イエス様を得、イエス様のうちにある者とされました(救いをいただきました)。他のことはさておいて、第一に主にあって喜びます。
※※付録
■主要観念:クリスチャンのあるべき姿、それは主にあって喜ぶこと。 【留意点】そのため肉に頼らせようとする間違った教えに気をつけるべき。 【確認】回心の時(信仰にもとづく神よりの義によりキリストを得たとき)以来、主を喜ぶゆえに、「得」も「損」と思うように。 【約束】主を喜ぶ者の最終目標である、死者の中からの復活(存在の栄光化)を目指しつつ。
■説教の目的:聴衆は、主にあって喜ぶことが特権であることを知り、実践すべきである。肉に頼らせる誤った教えに警戒し、新しくされた価値観を保ち、最終目標(栄光化)を心に期待しつつ。