「誇」-URAWA REDS-
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この30分差がとても大きい。
水曜日、埼玉スタジアム。
職場から美園まで1時間。
19時過ぎ、ゆったりとしたゴール裏に到着。
理由はよく分からないけど、
親善試合と同じくらいの入り。
それでも戦い続ける仲間は、ここにいる。

GK加藤
DF濱田・永田・槙野
MF峻希・暢久・小島・宇賀神・原口・矢島
FWランコ
リザーブ大谷・野田・阿部勇樹・野崎・柏木・セルヒオ・ポポ
達也が肉離れを発症し離脱。
リーグ戦から8人入れ替えて臨む試合。
思い切った選手起用が魅力のカップ戦。
ベストメンバー規定により、
その醍醐味が半減していると思うのは僕だけだろうか。

「ぎこちないな」
連携面に不安を残す浦和。
後から上手く繋げない。
「大丈夫かな?」
しっかりとパスを回すC大阪。
前からのプレスに急いてしまう浦和。
「慌てるな!」
自信がないのか、慎重になりすぎているのか。
8分、小島に警告。
「磐田戦もこんな感じだったな」
ミシャのサッカーとは異なる内容。
「水輝!!!」
11分、C大阪先制。
「オウンゴールかよ…」
後手に回った守備、あっさり先制点を許す。

「キャプテンマーク、原口なのね」
その原口が腐心している。
「タメが作れないな」
「暢久のところだけかな」
原口が右PA付近で倒される。
「誰が蹴るんだろう、槙野?」
ボールをセットする原口。
「え、そうなの」
「あ、矢島みたいだよ」
矢島のFKはDFがクリア。
崩せない、崩されそうになる。
サイドに蹴り上げる、単独突破を図る。
「これじゃ違うペトロのサッカーだよ」

峻希が突っ掛ける、蹲る、起き上がれない。
「マズい…」
全力でぶつかる峻希、怪我が怖い。
「原口が呼んでるぞ」
縦に長いパス、原口が走る、サイドを抉る。
「決まった!」
42分、浦和同点1-1。
「誰?もしかして矢島!?」
「いい時間に追いついたね」
「さあ、これからだ」
「堪えろ、頑張れ」
「クリア、クリア!」
45分、混戦から流れたボールを決められる。

前半終了、浦和1-2C大阪。

HT、槙野・永田out野田・柏木in。
「2枚代えか」
「これって予定通りなのかな」
主力を休ませるためなのか、戦術的なものなのか。
「あっ」
DFが裏を取られる、GKと1対1。
「ノブヒロ…」
後半4分、セットプレーから失点、1-3。
「こんな簡単に取らせちゃ…」
厳しい。
いつか来ると覚悟していた、ミシャサッカーの弱点が暴露してしまうのか。
「落ち着け、しっかり」
ますます縦に急ぐ浦和。
「ウガ、行くな!」
「ウガ、行け!!」
追い付きたい気持ち。
相反する言葉が出てしまう。

15分、ランコout阿部勇樹in。
原口の1トップ、2列目に柏木が上がる。
「阿部勇樹も使わざるを得ないか」
2点差、予選突破には勝ち点が欲しい。
「今度はどっちだ!?」
FK、阿部勇樹か柏木か。
「惜しかったなぁ」
左足から放たれたボールはポストの右へ。

「乗れてないな」
何度も相手に振り切られる水輝。
「ウガ、ウガ!!」
宇賀神も上手く絡めていない。
「良くないな…」
落ち着かせようとする阿部勇樹。
リズムを奏でようとする柏木。
我武者羅に突き進む原口。
上下動を繰り返す峻希。
頑張ってる、頑張ってるけど…。

36分、C大阪4点目。
「バンちゃんかよ…」
阿部勇樹のFKが壁に当たる。
サイドに散らしても前線でパスが繋がらない。
「とうとう来たか…」
ずっとうまく行くはずがない。
心のどこかで思っていたことが、現実になる。
審判に八つ当たりする声。
選手を責める声。
空席ばかりのスタジアムに悲しい声が散乱する。

試合終了、浦和1-4C大阪。
静かなスタジアム。
「良かった、ブーイングするヤツいなくて」
僕らの意思を表すコール。
「だよね、そうだよね」

僕らはまだ、これからだよ。





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