10/27(日)
C3 JAM KATO
バイブスからの余韻も冷めやらぬまま、大会ラプソディーは続きます。
その場の勢いで合流したライダーと、そのままのテンションで行動を共にする、これもまた大会、遠征の醍醐味です。
旅は道連れ 世は情け
・・と言いますが、まさしくそれを実感できるのがライダーのロードトリップであり、スケールの大きい送り迎えに待ち合わせも、高速のSAやPAでよく見かける行き先を掲げたヒッチハイクとはまた違うんです。
「BMXライダー」それは僕ら共通のパスポート、そこに絆があるから2つ返事で意気投合できるのです。
大会、特に遠征を伴う場合は、本当にそれだけで途轍もないドラマだと思うんです。
それを僕はずーっと長いこと、本番数分間のライディングにおける出来不出来だけで雁字搦めになっていました。
予選を落ちようが、決勝に上がりバトルで負けようが、優勝しない限りは五十歩百歩で大差はありません。
逆に優勝したとしても、ただただそれだけ、今後の成功が保証された訳でもありません。
捉え方としては、究極のハードトリックと在り方は見事にシンクロしていると思うんです。
様々なもの、数えきれないものを失い犠牲にして、苦節十余年という長い年月を費やして渾身の一撃をキメたとします。
僕の経験則から言えるのは、きつければきついほど、クリエイティブさがあればあるほど「メークした」本当にただただそれだけなんです。
その時目の前にあるのは、何もないだだっ広い平らな路面だけ。
満身創痍その場に倒れ込み、果てしなく広がる群青の空を見上げ考えました。
好きだからやっているんだ。
それに見返りなんてものは無くて当然だ。
それならば!
大会にしろトリックにしろ、楽しまないと損だ、と改めて思うようになったのです。
気持ちの持ちようでいくらでも楽しめる場にいながら、長いこともったいないことをしてきてしまいましたが、その分これからは自分のランはもちろん、それプラス有志達の応援を全力でしようと思っています。
楽しくもあり、どこか帰り際にはいつも切なくなる、これが旅です。
・・時間よ、止まれ・・
さっきまで、みんな目の前にいたのに・・
道すがら見る見るうちに過ぎ去ってしまう見慣れた大阪の夜景。
ありがとう、また来るね。
心の中でそう告げ、思い出、記憶はまたひとつ更新されました。