軌道エレベーター派

伝統ある「軌道エレベーター」の名の復権を目指すサイト(記事、画像の転載は出典を明記してください)

第7回宇宙エレベーター学会(JpSEC2014)

2015-03-29 10:37:43 | ニュース
 軌道エレベータ-に関する研究発表などを行う、宇宙エレベータ-協会(JSEA)主催の「宇宙エレベーター学会(JpSEC2014)」が28日、東京都千代田区で開かれた。

 今回は、はじめに川崎工科高の尾花建司教諭が高校生向けの簡易クライマー「SPIDER」を使った昇降実験や教室の取り組みを説明。続いて『宇宙エレベータ-の物理学』(オーム社)の著書もある東海大の佐藤実氏が軌道エレベータ-を地球上に造る意義について講演。「地球は建造の適地かも知れない」と述べ、将来の宇宙進出で大量の人口を運ぶためには必須のシステムと訴えた。

 このほか、日本大の高野忠氏が電磁波、レーザーなど、ピラーを昇降するクライマーへの、様々な給電手段と実現可能性について検証。ケーブルを通じたクライマーへの直接の給電は困難であり、途中の高さまでであれば地上からの電磁波などで供給可能性があるとした。
 来年、国際宇宙ステーション(ISS)から実験衛星を放出し、軌道上でのテザー展開の実験を行う静岡大の山極芳樹氏は、想定しているシステムを詳しく説明。「学術の大型研究計画に関するマスタープラン(マスタープラン2014)」に採択され、軌道エレベータ-の研究分野では初めての宇宙空間での実証実験となる取り組みに「宇宙で実証しなければならない」意気込みを見せた。出席した会員らは興味深そうな表情で聞き入り、軌道エレベータ-の可能性について各講演者に質問を寄せるなどしていた。終盤では大野修一会長が、今年度の活動報告や今後の展望などを説明した。

 JpSECは、JSEAが発足した2008年から毎年開催しており(「宇宙エレベーター会議」から改称)、今年で7回目を迎える。
(軌道エレベーター派 2015/3/29)
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