釜石の日々

水郷や東京湾の汚染

東京新聞は2014年5月から継続して、東京電力福島第一原発事故による首都圏への放射能汚染状況の調査を行っている。12回目にあたる調査結果を本日発表している。それによると千葉県や茨城県に広がる水郷地帯や東京湾での放射性物質の蓄積が年々増えていることが明らかとなっている。文部科学省は、米国エネルギー省と協力し、航空機を使って、地表1~2Km四方で放射性物質の蓄積量を測って、福島第一原発から80Km圏内の地表の汚染マップを作成し、2011年5月6日に公表した。8日にはそのマップを含めて東京電力福島原子力発電所、事故対策統合本部の共同会見が開かれた。そこで以前にはロシア支局長も務めていたNHKの石川洋一解説委員が質もしている。文部科学省が公表した汚染マップの放射性物質の測定値がチェルノブイリをはるかに超えた量になっていることを指摘している。チェルノブイリの場合は半径30Km圏で、148万~370万ベクレルであるのに対して、福島では300万~3,000万ベクレルにもなっていた。こうした異常な放射性物質の拡散が現在の福島での子供達のやはり異常な甲状腺癌の発症数につながっている。福島県や福島医科大学は放射性物質の影響ではないとすることで、東京電力を擁護し、被害者たちの東京電力への賠償請求を絶たせることへ導いている。しかし、放射性物質の影響ではないとすれば、何故福島では一般の10倍以上の小児の甲状腺癌が発生しているのか、その説明が全くなされていない。福島ではこれまでにも動植物、昆虫での異常が報告されて来ている。琉球大学の大瀧丈二准教授たちは福島ではチョウの一種「ヤマトシジミ」の目や羽に奇形が続出していることを報告しており、北海道大学の秋元信一教授らも福島のワタムシでは通常の10倍以上の比率で奇形が発生していることを明らかにしている。福島の原発事故は広島の原爆の168倍ものセシウムを放出している。異常が発生しない方がおかしいくらいだろう。何れにしても放射性物質による汚染は終わりのない人体や環境への影響をもたらすだろう。
ボケの花
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