釜石の日々

過去には超巨大津波が列島を襲った

日本時間で昨日の午前6時38分、チリ中部の陸地から39Kmの太平洋の沖合でM6.9の地震が起きた。チリ沖はナスカプレートにあたり、太平洋プレートと接している。プレートとプレートの間で生まれた歪みの解消が地震である。4つのプレートが集まる世界でも稀な地域にあるのが日本列島である。国土技術研究センターによると、世界のM6以上の地震の20%が日本で発生している。火山大国でもあり、20日には小笠原諸島の西之島で噴火している。2015年11月には英国マンチェスター大学のアルバート・ザイルストラAlbert Zijlstra教授(天体物理学)が100年以内に噴火の恐れがあり、かつ破局的噴火となる可能性がある火山として、「世界で最も危険な火山10」を選定しているが、1位が日本の硫黄島(東京都小笠原村)で、4位には熊本県の阿蘇山が選ばれている。琉球大学の木村政昭名誉教授は、独自の手法で近年起こりうる地震や火山噴火を予想している。小笠原諸島のM8.5の地震や富士山の噴火が含まれる。2011年の東北地方太平洋沖地震は日本海溝に沿うプレート境界の陸側で発生したが、10~15年以内にこの境界の海側でアウターライズ型の巨大地震が発生すると考える人がいる。仙台在住の民間の歴史家である飯沼勇儀氏だ。過去の歴史で地震と津波を調べ、1995年に『仙台平野の歴史津波 巨大津波が仙台平野を襲う!』を出版し、宮城県庁と仙台市に津波の危険性を直接訴えられた。プレート境界の海側でアウターライズ型の地震が発生すれば100mもの高さの津波が来る可能性があると言う。東北や東京もその津波に襲われる。氏によれば縄文時代から約200年周期で大津波が押し寄せていると言う。そして、さらにそれをも超える超巨大津波が約1千年周期で発生していた。しかし、宮城県南部沖のアウターライズは2000年近く動いていない。氏の歴史調査には戯書の疑いのある秀真伝なども含まれるために、軽視されているところがある。科学的に地震や火山噴火の予知が不可能な現在、過去の歴史から地震や噴火の発生の可能性を考えるのも一つだと思われる。昨日は佐賀県知事が玄海原発3、4号機の再稼働に同意した。新規制基準で地元の再稼働同意があったのは鹿児島県薩摩川内市の九州電力川内1、2号機、愛媛県伊方町の四国電力伊方3号機、福井県高浜町の関西電力高浜3、4号機に続く4例目である。しかし、一昨日、名古屋高裁金沢支部で行われた関西電力大飯原発3、4号機の運転差し止め訴訟控訴審の口頭弁論では、地震予知連絡会長や日本活断層学会長を歴任し、原子力規制委員長代理まで務めた島崎邦彦東京大学名誉教授が関西電力が基準地震動を過小評価していることを指摘している。誤りを反省しなければ、さらに大きな参事を招くことは日常的には常識である。原発推進にはその常識が通じない。
都忘れ
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