京呉服わき ごふくや日記

着物って楽しい!
呉服屋の女将の独り言?楽しいことや裏話、思うままに・・・

着付教室での会話から・・・

2020-11-25 15:50:59 | 呉服屋の気持ち

昨日の着付教室、生徒さんはもう長く(たぶん3年以上)通ってきてくださっているお二人。

もうお稽古に来なくても十分に着られるのですが、定期的にお稽古していたいと

月に一回のペースでお稽古を続けてくださっています。

 

そんなお二人なので、いろいろな雑談もしながらのお稽古です。

そのお稽古中、ぽろっと・・お二人から出た言葉。

「伊達〆、これを使いかけたら他のはダメ・・

「そうそう

「そう思います?でしょう~~」と私。

って、この伊達〆、特別なものでもなんでもなくて

昔からある正絹の博多献上の伊逹〆のこと。

 

化繊のものやほかのものと比べると少々値段は張りますが

やっぱり使いやすいのです。

お二人は、「安い化繊の物を買って、買いなおすより

少々値は張っても、最初からこの博多を揃えるのがいいわね。

使ってみるとよくわかる」と。

それがわかってもらえたら嬉しいのです、私

おもわず「その言葉みんなに聞かせた~い」と。

無駄に値段の高いものをお勧めしているのではない事、

皆さんに分かって頂けたら、とてもありがたい・・・。

 

先日も、成人式で着付けに必要な小物を揃えたいとお越しくださったお客様が

いらっしゃいました。

お話を伺うと、「これを機会に娘が着る時用に揃えておきたい」とのこと。

それならば・・と、成人式だけでなく後々使えるようにと

アドバイスしながらお揃えしました。

もちろん伊逹〆も博多献上をお勧め

そのお客様が、どのようなお考えで、今後着物とどうお付き合いされるか・・

そんなことも考えて、様々なご相談ごとに対応しているつもりです。

 

着物は、洋服と違って長くお付き合いしていくものです。

その場しのぎでいい場合と、今後のことを考えておいた方がいい場合があります。

今日は伊逹〆から始まったお話ですが

たとえば、お着物のお直し。

言われたとおりに、ただ、裄を何センチ出す・・・のではなく

他のお持ちの着物や襦袢、コートとの兼ね合いにも思いを巡らせて考えます。

 

また先日、お仕立て直しをさせて頂いたお客様の例ですが・・。

お母様の附下を着たいとのこと、体型がずいぶん違うので部分的な寸法直しでは

無理という判断をし、洗い張りをしてお仕立て直しをさせて頂きました。

その際、どうせ仕立替えるのならいいチャンス、八掛を取り換える事をお勧めしました。

附下にもともとついていた目立った色の八掛は、少し古臭い印象でもありました。

着物の同系色にすれば帯合わせも幅が広がり

年齢的にも長く着ることができ、垢抜けた感がするという呉服屋の目線です。

もちろん、八掛の代金が加算されますので、最初はお客様も躊躇なさってましたが

結局、八掛も取り換えて新しい一枚になり、お客様も喜んでくださいました。

ですが、分かっていただくのには、随分苦労しました・・

ただただ、新しいものをプラスして料金をアップしようなどとは

思っておりません。

言葉は悪いですが、今少しケチって安くお直しするより

少しお高くなっても先のことを考えたら、その方がお客様にとってプラスになるなら

私は、一生懸命そのお勧めをしたいと考えます。

 

何でもお金をかければいいという事でもないと思います。

今、お客様が何を望んでいらっしゃるのかの判断も大切で

着物とどんなふうにお付き合いをしていってくださるかによって

アドバイスの仕方も変えていかなければなりません。

私達は、毎日のお仕事の中で、先を見て、最もいい方法や品をお勧めしているつもりです。

新しいお品をお求めいただく場合も、着物や帯など高額なものでも

着付け小物一つでも・・・お直し物でも。

 

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お着物でご来店、ありがとうございました

2020-11-13 14:28:55 | お客様の着物紹介

先週の「京友禅の会」にぜひお着物で・・・とお声をかけたら

着物でお出かけくださったお客様です。

 

真綿の隼人紬に、紬地の染帯で・・・。

小物も、季節にぴったりの色使い、さすがです

 

 

ブルーがかった無地の紬に、羽織を合わせてくださって。

帯は実は半巾帯

羽織は以前に、小紋の柄の上からグレーを一色かけて(目引きといいます)

単衣にお仕立て替えたお品。

染め直したとは感じない素敵な羽織でした。

 

こちらのお客様も、羽織

黒地に赤の絞りの飛柄です。

こんな黒地の羽織は合わせやすくて、わきのお勧め。

紅花紬に紬地の染帯で。

 

お二人とも、羽織紐もステキでした。

お三人とも、”オールわき”というコーディネートで・・・

ありがたや、ありがたや

 

最後にカワイイおまけ。

着付けをさせて頂いた母娘様。

アンティークのお着物に、ママの手作りの髪飾り。

ステキな7歳のお祝いでした。

 

 

インスタグラムでも着付けのお客様などアップさせて頂いてますので

ぜひフォローしてご覧ください

 

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京友禅の会・初日。

2020-11-12 16:24:19 | わきごのみ

今日から、京友禅の会、始まりました。

今日は、スッキリと都会的な染帯2点をご紹介します。

こちらは染帯。

七宝の柄をアレンジして格調と華やかさもあり・・

色数を抑えていますので、すっきりとした洗練された感覚です。

このくらいの薄色は、合わせやすい地色、持っていると重宝かも・・・

 

 

こちらも同じく染帯。

シンプルですが、個性もあって、何でもなさそうな柄ですが、お・しゃ・れ

 

今日はお客様が、さっそく着物でご来店くださいました。

しばらく着てなかったから、感覚が・・・って。

そう皆さん、ちょっと遠のいていらっしゃいませんか?

着る感覚、着た感覚、取り戻してくださいネ

 

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明日から「京友禅の会」お着物でぜひ!

2020-11-11 15:48:12 | 催し

急に寒くなってきましたが、秋晴れが続いて、気持ちいいですね。

京友禅の会、明日からです。

花びらの中に疋田のはいった、上品な小紋。

写真ではよくわかりませんが、生地にも細かな地紋が入って程よい光沢感。

他にもいろいろ・・・どうぞ、ご覧くださいませ。

 

お着物でご来店の方にはプレゼントあります

ぜひ~~

 

 

 

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仕立屋さん、ありがとう!

2020-11-06 14:31:00 | 女将の日常

このところ、お直し物をたくさん承ります。

呉服店が少なくなったせいか、板橋区内のちょっと距離のあるところからや

北区、豊島区、練馬区などからお持ちくださることも増えました。

 

最近も、お仕立て直しのお着物や寸法直しのお品をお預かりして

できあがってきたのですが、仕立屋さんに、ホント感謝だなって思います。

 

寸法のお直しは、たいていはお母様のお着物など寸法の小さいものを大きくすることが

ほとんどです。

現在の反物は幅も広くなっていますが、昔の着物は巾がなく裄もぎりぎり出しても

ご希望に添えない場合や、

洗い張りで表地や裏地が考えていた以上に詰まってしまい、思ってた寸法ができなくなる時もあります。

解いてみないとわからない事、やってみなければわからないことも

けっこうあって、お直し物は実はとても神経を使い

出来上がってお客様にお納めするまで、私、胃が痛くなる時もあります

 

 

できないものはできないのですが、お客様のご希望になるべく近づけたい一心で

仕立屋さんや職人さんには、かなり無理なお願いをすることも・・・。

 

今回出来上がったお直し物も、反物の耳をギリギリ縫うようなお仕事。

新しいものを縫うほうが明らかに楽なのは、重々わかってます・・

本当にありがたいです。

私たちは、お客様にいかに内容をご理解頂いて、ご希望に添えるようにすことと

それを職人さんたちに伝え、お願いする事。

 

お客様がお困りのこと、解消できた時

ありがとうって言われたとき、ホッとします。

助けてくださる職人さんたち、ありがとうございます。

 

 

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ぜひお着物でお越しください「京友禅の会」

2020-11-03 14:52:14 | 催し

11月今年もあと2か月になってしまいました。

昨年までとは違う秋かもしれませんが、

七五三やお茶会、着物姿を見かけるようになるとほっとします。

 

今月は、いい物を少しですがご覧いただきたいと

「京友禅の会」を12日(木)から15日(日)までさせて頂きます。

美しいもの、手のかかったものは、見ていると心が癒される気がします。

コロナ禍で、京都の着物にかかわっている所や人達の

苦しい状況が伝わってきます。もちろん当店も他人事ではありませんが・・

高齢化の進む職人さんたち、この状況で辞めてしまう‥という事も

考えられて、いいものが、いい腕がなくなってしまったら・・とドキドキします。

 

この先、着物に限らず手のかかった仕事、手をかけて作った物は少なくなって

しまうのかもしれません。そんな危機感も持ちながら・・・

今回は、職人さんが丹精込めて染めた着物や染帯を

ぜひご覧いただきたいと思います、職人さんにエールを送りながら

 

写真は、こげ茶の地色に波線と染疋田の柄の小紋

薄いクリーム地にシンプルな櫛柄の染帯を合わせました。

葡萄色に部分絞りの入った帯揚

臙脂と黒の観世組の帯〆

で、秋らしくコーディネートしました。

こちらの小紋はコートや羽織にしてもいい感じだと思います。

 

それから、耳寄りな情報

「コロナで着物、着ていくところがな~い」と嘆いていらっしゃるのでは?

今回の催しにお着物でぜひ当店に・・・お出かけくださいませ。

ささやかな、そして便利な?プレゼントを用意しています

着物にぴったりのこの季節、ぜひ楽しみましょう

 

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