…片付けてます…。
亡父の、ボーダイな書籍のコピーや、サークルの名簿や資料を仕分けているうちに…。
小さなビニール袋に入った、新聞の切り抜きが…。
なんだろうかと、一応、見てみると。
記事というより、妙に、見出しや人名の、大きめの活字。
…。
もしかして、脅迫状を作るための切り抜き?
そりゃ、楽しいことも、くやしいことも、いろいろあっただろうけど…。
…。
ちがう!
わかった、思い出したっ。
甥1号(亡父には、孫1号…)が小学生のとき。
ある晩、
「新聞でもなんでもいいから、活字の中から、自分の名前の漢字を、切り抜いていく」
宿題があると、急に言い出して、さがすのが意外と大変だった。
数年後、同じ学年になるはずの、甥2号のために、切り抜いておいたのかっ。
結局、使われなかったけどっ。
でも、ワタシも人のことは言えないっ。
甥1号が小学生のとき、ある夜突然、太平楽に、
「ラップの芯、ちょうだーい」
運動会のダンスで、太鼓のバチにするんだったかな。亡母とワタシ、びっくり。
「ラップはあるけど、芯はないよっ」
あれ以来、ラップの芯を捨てられない。
甥2号のとき、ついに使わなかったのにっ。
もう、いいだろう。
もう、捨てよう、ラップの芯…。
そういえば、甥ふたりとも、小さいとき、一階にいりびたりに遊んでいて。ある時期、甥1号は、何故か、カレンダーの裏紙とかを細く巻いて、セロテープで止めて、遊んでいた。
(カレンダーの裏紙自体、「お絵かき」のために、ストックしていた…)
ある日、パート先Aで、FAXのインクリボンを交換したら、珍しい細さの厚紙の芯が。
ふと、家に持ち帰ったところ、甥1号は喜んで受け取った。
もっと幼かった甥2号。
「ボクの分は?」
「ごめん。ひとつしかない…」
そんなに、「ボク」も欲しいものとは思わなくてー。
「ヒトツシカナイ…!」
本当に崩れ落ちていた。
気の毒だったけど、オモシロかった。
今は昔の、思い出話。