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7/27虫

2012年07月27日 | 虫写真
誰に望まれなくとも、ときどき帰ってくる虫記事。
浜の真砂が尽きることがあろうとも、世に虫記事の種が絶えることはありません。

早朝の人気のないことをいいことに、ミョウガの葉陰でせっせと事に励むモモスズメ。
ぬぼーっと大きな蛾。


顔もなんとも形容しがたい茫々とした風貌。


完全無修正・結合部のアップ。
エロスとは想像力、モザイクの偉大さが理解できます。


靄にしっとりと包まれつつも暑い1日を予感させる朝まだき、アベリアの葉で朝餉をとるオビガ。


ライオンのたてがみを幾重にも重ねたような美しいケムシ。
クレオパトラも嫉妬に青ざめる造化の奇跡。


こちらは7月上旬、やはりスイカズラ科の木にて。


見よ、オビガを。
お前を造ったわたしはこのケムシをも造った。

これこそ神の傑作。   ――ヨブ記



6/20虫

2012年06月20日 | 虫写真
長いおヒゲがトレードマークのシロスジヒゲナガハナバチ♂。
厄介なことに、ほぼ同時期に活動するニッポンヒゲナガハナバチ♂とは、色や模様での区別がつかないとか。


で、どうやって判別するかというと、前翅の肘室(上写真の赤丸内)が2個ならシロスジ、3個ならニッポンとのこと。
こういう細部への異常な拘りは統合失調症をはじめとする精神疾患や神経症でしばしば見られる症状ですが、もとより虫写真をせっせと撮りためてアップしているようなブロガーや、日頃から虫を弄くり回している学者などが真っ当な人間であろうはずもありません。


こちらは5月下旬写真で、たぶんニッポンヒゲナガハナバチ♀。
♂のような立派なヒゲはない代わり丸っこくて愛らしく、性格もミツバチより暢気。


肘室はちゃんと3つ……、のような。
よく見ると左下隅になにかいます。


パンくずでも期待してか、ちょこちょこと近づいてくるポッポ連中。
近所のおっちゃんおばちゃんが散歩がてら餌やりをしているからこそで、平和なもんです。
都会にはこういう餌付けに目くじらをたてる人種が少なからず生息しているようですが、虫はおろかハトカラスネコすら身近にいることに耐えられないような不潔強迫は、生物として地球上に存在すること自体が間違いでしょう。
火星にでも送りこむしかないかと。






6/19虫

2012年06月19日 | 虫写真
当地もいよいよ梅雨に突入。
花写真もあらかた出尽くしたところで、ごく一部の社会不適合者待望の虫記事復活です。

初夏の日差しの下、愛の営みを繰り広げるコトラガのカップル。
一見、蝶のようですが立派な蛾。


どんなに美しくとも蛾と知れた時点で評価はだだ下がり。
認識とはかくの如し。


初夏になると、路上のいたるところでもこもこと歩き回っているケムシたち。これはマメドクガ。


道路に降り立つニホンカワトンボ?


やはり地面で翅を休めるアリスアブの類。
日差しでこんがりと焼けた地表にわざわざへばりつく、奇特な連中です。


いつの間にか腕に張りついていたテントウムシ。
「おーおーかわいいやつめ」と放置していたのですが、気のせいかなにやらチクチクと痛い。


つついてどけてみると……、
ぎゃー、思いっきり噛まれてる!
しかも退けた先でまたカジカジと。

数日経過した今でも、この2箇所の噛み跡はまだ赤くなっていたりします。
奴らを人畜無害なアブラムシ食いと侮ってはなりません。
我々の知らぬ間に、血の味を覚えたスーパーテントウムシが誕生していたようです。




これがのちに全世界を未曾有の恐慌に陥れることになる、バイオハザードの幕開けであったとは、この時点で誰が想像しえたであろうか……。




5/5虫

2012年05月05日 | 虫写真
去年秋に拾ってきたサナギから半年以上も経て羽化したのは、例によって寄生蜂。
クスサンのサナギということで、おそらくコンボウアメバチでしょう。
ヒメバチ科というわりに3センチ以上ある大型のハチ。


ガラスに張りつくハチというのは、なぜ決まって無実の罪で収監された囚人のようなポーズをとるのでしょう。


「長らく拭き掃除もしてないような、この汚い窓ガラスの向こうに、自由の空が……」
大きなお世話です。


黄金に輝くヤマブキの花に汚点のごときクロウリハムシ。
ちっちゃいハムシですが生意気にも成虫越冬するとか。


毛むくじゃらの春の妖精、ビロウドツリアブ。


同定する気もできる気も起きない、セントウソウの花に群がる2ミリ程度の甲虫。


クマバチのお尻。
あの無駄に威圧的な羽音は春の訪れを実感させてくれます。


「モズのはやにえ」というやつ?


古新聞に並々ならぬ関心をよせる、オオトビサシガメ。
カメムシといえど時代の趨勢には無関心でいられないようです。




4/24虫

2012年04月24日 | 虫写真
待望の今季初ケムシ。
この青玉をちりばめた胴体に赤褐色のメットは、カクモンヒトリでしょう。


樹皮片のようなものを食べているようです。
ここまでして春から我々の目を楽しませてくれる彼らは、まさしくケムシの鑑。


地面をなにやらかぎまわっている、キボシアシナガバチっぽいの。
地中に巣を造るアシナガバチなんてのは聞いたこともないので、巣材集めでしょう。


まるまるでもふもふのミツバチ。
撫でくり回したい欲求にかられますが、そんなことをすればもちろん刺されます。






ミツバチのお尻3連発。
こんな円やかなお尻に針が隠されているとは信じがたくあります。
「きれいな尻にはトゲがある」とは古人もうまいことをいったものです。


ニッポンクロハナアブ?
地味に早春から晩秋まで活動しているハナアブ。


クルッポな連中。
人間の頭にフンを落とすことを生業とする危険なムシ。




4/17虫

2012年04月17日 | 虫写真
何枚かたまったので新着虫写真。
当ブログでは花なら数日、虫写真にいたってはひと月以内くらいなら特に断りもなく新着扱いしていたりするので、注意が必要です。

で、いよいよセイヨウミツバチの登場。
出ばなのミツバチはひとまわり小さい上に寸詰まりで丸っこく、愛らしさ倍増。


春早くからじっと手を見る暇もなく働き続けるアリンコ。
なんというか、やはり刹那主義のキリギリスのほうが幸せだなあと思わずにはいられません。


ヒメアマナの小さな花に集まる、ごくごく小さなハナバチ。
肢に白毛が目立つのでひょっとしたら同定できるかなーなんてのは、もちろん儚い幻想にすぎません。


そして春といえばフユシャク。
シロフフユエダシャク?
揚げる前のエビフライに肢を生やしたような世にもおぞましい姿の♀とは相違して、♂はじつに平々凡々とした蛾。


なにも考えてなさそうな顔も普通にシャクガ。



4/11虫

2012年04月11日 | 虫写真
今年もフユシャクの季節が巡ってきてしまいました。
翅すら捨て去った♀は文字通りの「産む機械」でしかないという、呪われた種族です。


「羽があり、4本の足で動き、群れを成す昆虫はすべて汚らわしいものである」(レビ記11.20)
聖書のこの記述から、フユシャクの今の姿と生態は神の赦しを請うためのものである、とする研究者もいるようですが、それは好意的に過ぎるというものです。


なにを考えているものやら、これも早春から出現するシャクトリムシの類。
よーく見るとシャクトリお尻の左にトビムシっぽいのも。


今の時季にはレアなカメ子。


シーズンはじめには目を合わせてくれないハエトリの類。


おそらく貯金箱目の類。
この仲間は人間とは半共生関係にあり、人家のタンスの上などに鎮座していることが多く、このように野外で確認されることは非常に稀。
謎に満ちた生態の一端を目にする幸運に恵まれたのかもしれません。



4/7虫

2012年04月07日 | 虫写真
2009年10月上旬写真。

死んだ魚のような目で、じっと見返してくるツノアオカメムシ。


美しいカメムシなのですが、くすんだ赤い目というのはどうも不穏な印象を与えるようです。


ブチヒゲクロカスミカメ?
ヒゲがぶちで黒いカスミカメであることに異論を唱える気はさらさらないのですが、尻の白っぽい斑紋にも少しは注目してあげてください。


へたれて這いつくばるキバラガガンボ?
やはりこの細足で胴体を支えるのはしんどいようです。


秋に物思うネコハエトリ。



4/5虫

2012年04月05日 | 虫写真
2009年8月中旬写真。

リアルは相変わらず悪天候。
いくら寒冷地とはいえ4月に入ってからの積雪はさすがに異常事態。
道すがら気を配っていても、クロッカスの黄色すら視界に入ってこないありさまです。
上写真のようなミツバチの愛らしいお尻を観賞できるのは、いつのことになるのやら。


ニセオレクギエダシャク???
どのへんが「折れ釘」なのやら、ひたすらぼやっとした模様。
偽というからには本物のオレクギエダシャクはしっかり折れ釘しているのだろうと思いきや、見た目ではほとんど区別がつかないとか。
プロの「蛾屋」と呼ばれる人々は、交尾器を切開して同定するのだそうですが、そんな猟奇趣味の人種を野放しにしておいてこの国は大丈夫なのでしょうか。


セセリチョウのブタ顔。
こんな写真では種類も分かりませんが、もちろんどうでもいいことです。


モンキクロカスミカメ。


ハバチの類?



4/3虫

2012年04月03日 | 虫写真
2009年6月写真。

アブラムシと思しき獲物をくわえる、ハサミムシの類の幼体。
せっかくの立派なハサミですが、狩りの役には立っていない模様。


地味なりに翅裏は印象的なクロヒカゲ。
ヒカゲチョウにそっくりですが、微妙に模様が違うようです。

4/1記事の、ネコケムシの背中にくっついていた翅と同じに見えるのは気のせいです。


シロテンキノメイガ?
同じような模様ばかりのノメイガ連中において、命名者の苦衷がうかがえる和名。
とりあえず同定的には前翅縁の半円が唯一の個性。


双翅その1。


双翅その2。
アブハエは蛾以上に勘弁願いたい連中。