単語登録のよいところは、
素早く入力できること、そして、誤変換をなくすことです。
しかし、スピードを重視するあまり、登録語句をうまく使えないという現象がしばしばあります。
私の経験でも、以下のようなくだりがあります。
「『影響』はよく出てくる単語であり、入力しづらいから単語登録をしなさい」
「何と登録しているか見てみます。あっ、『え』で入っていました」
「『影響』を『え』だけで登録してたら忘れてしまうでしょう」
登録語句は、登録をしただけで完成ではなく、
登録した語句を実際に生かすことができてこそ完成となります。
同時に何十、何百と登録すれば、一つ一つを忘れてしまうことも多いのです。
そのため、一気にというわけにはいかないデメリットもあります。
また、こんな例もあります。
「『A』や『B』はよく出てくるから登録をしておいたほうがいい」
「『A』は『ち』、『B』は『こ』で登録されています」(キーが一緒だから)
「じゃあ、『100こ』と入力してごらん?」
頭のいいパソコンであれば、「100個」と出てくれます。
しかし、「100B」と変換されてしまう場合がないわけではないのです。
「このこはあたまがいい」は「このBは頭がいい」と誤変換され、
「こがちからをあわせ」は「Bが力を合わせ」と誤変換されます。
あれほどやってはいけないと五つの法則を指し示しても、うまくいかないのが現状です。
つまり、思いつきで入れた登録語句は、逆に混乱を招くおそれがあり、
そうした苦い経験から、ほとんどの人が単語登録から離れていくのが現状です。
速記とは、読んで字のごとく、速く記すということであり、スピードが最重要事項となります。
単語登録は、最速を目指すわけではありません。
あくまで、速さと正確さを追求することが大切なのであり、
そのために、速さを捨てることもあるのです。
きょうは、我が社の期待の新人のお話をします。
私とは違った法則により、おもしろい登録方法をしているので、ご紹介しておきましょう。
日本語には同音異義語が存在します。
この同音異義語とは、同じ音で別の意味の言葉を言います。
例えば、
「セイカイ」は、「正解」、「政界」
「コウセイ」は、「校正」、「構成」、「公正」などがあります。
私の考え方は以下のとおりです。
入力スピードを殺さず、かつ、使い分けができる方法を探すというものです。
そこで、以前にお話をしたように、
「機械」は「キカイ」、「機会」は「きかか」と登録されています。
同じキーを2度打つということはとても楽な作業です。
手はできる限り上下左右に動かさずにすることも大切だと考えています。
「以前」は「いぜん」、「依然」は「いせせ」
「以降」は「いこう」、「移行」は「いこ」、「意向」は「いここ」
「期間」は「きかん」、「機関」は「きんん」
このようにしておけば、誤変換はほとんどなくなります。
ただ、残念ながら、この法則では、三つや四つの同音異義語を持つものに対応できないものもあります。
まだまだ発展途上の考え方です。
彼女の場合、このような語句には以下のような法則としているようです。
同音異義語は、頭に「ん」をつけるというものです。
つまり、「以前」と「依然」は、
どちらかは「いぜん」と通常どおりに入力し、どちらかは「んいぜん」と入力するというものです。
この考えには私も驚かされます。
タイプ数は多くはなりますが、「ん」から始まる語句は日本語にはないため、
誤変換が全くなくなるということです。
また、三つ以上の同音異義語でも、「ん」の数をふやすなどで対応できるからです。
そして、これは、少しでも省略しようという姿勢の速記にはない考え方です。
速さを追求し、記憶力で苦戦するか、
速さと記憶力を捨て、簡略化で勝負するか、
私と彼女の議論はこれからがおもしろくなっていくのでしょう。
さて、次回からは、つなぎの稼ぎどころについてご紹介しましょう。
素早く入力できること、そして、誤変換をなくすことです。
しかし、スピードを重視するあまり、登録語句をうまく使えないという現象がしばしばあります。
私の経験でも、以下のようなくだりがあります。
「『影響』はよく出てくる単語であり、入力しづらいから単語登録をしなさい」
「何と登録しているか見てみます。あっ、『え』で入っていました」
「『影響』を『え』だけで登録してたら忘れてしまうでしょう」
登録語句は、登録をしただけで完成ではなく、
登録した語句を実際に生かすことができてこそ完成となります。
同時に何十、何百と登録すれば、一つ一つを忘れてしまうことも多いのです。
そのため、一気にというわけにはいかないデメリットもあります。
また、こんな例もあります。
「『A』や『B』はよく出てくるから登録をしておいたほうがいい」
「『A』は『ち』、『B』は『こ』で登録されています」(キーが一緒だから)
「じゃあ、『100こ』と入力してごらん?」
頭のいいパソコンであれば、「100個」と出てくれます。
しかし、「100B」と変換されてしまう場合がないわけではないのです。
「このこはあたまがいい」は「このBは頭がいい」と誤変換され、
「こがちからをあわせ」は「Bが力を合わせ」と誤変換されます。
あれほどやってはいけないと五つの法則を指し示しても、うまくいかないのが現状です。
つまり、思いつきで入れた登録語句は、逆に混乱を招くおそれがあり、
そうした苦い経験から、ほとんどの人が単語登録から離れていくのが現状です。
速記とは、読んで字のごとく、速く記すということであり、スピードが最重要事項となります。
単語登録は、最速を目指すわけではありません。
あくまで、速さと正確さを追求することが大切なのであり、
そのために、速さを捨てることもあるのです。
きょうは、我が社の期待の新人のお話をします。
私とは違った法則により、おもしろい登録方法をしているので、ご紹介しておきましょう。
日本語には同音異義語が存在します。
この同音異義語とは、同じ音で別の意味の言葉を言います。
例えば、
「セイカイ」は、「正解」、「政界」
「コウセイ」は、「校正」、「構成」、「公正」などがあります。
私の考え方は以下のとおりです。
入力スピードを殺さず、かつ、使い分けができる方法を探すというものです。
そこで、以前にお話をしたように、
「機械」は「キカイ」、「機会」は「きかか」と登録されています。
同じキーを2度打つということはとても楽な作業です。
手はできる限り上下左右に動かさずにすることも大切だと考えています。
「以前」は「いぜん」、「依然」は「いせせ」
「以降」は「いこう」、「移行」は「いこ」、「意向」は「いここ」
「期間」は「きかん」、「機関」は「きんん」
このようにしておけば、誤変換はほとんどなくなります。
ただ、残念ながら、この法則では、三つや四つの同音異義語を持つものに対応できないものもあります。
まだまだ発展途上の考え方です。
彼女の場合、このような語句には以下のような法則としているようです。
同音異義語は、頭に「ん」をつけるというものです。
つまり、「以前」と「依然」は、
どちらかは「いぜん」と通常どおりに入力し、どちらかは「んいぜん」と入力するというものです。
この考えには私も驚かされます。
タイプ数は多くはなりますが、「ん」から始まる語句は日本語にはないため、
誤変換が全くなくなるということです。
また、三つ以上の同音異義語でも、「ん」の数をふやすなどで対応できるからです。
そして、これは、少しでも省略しようという姿勢の速記にはない考え方です。
速さを追求し、記憶力で苦戦するか、
速さと記憶力を捨て、簡略化で勝負するか、
私と彼女の議論はこれからがおもしろくなっていくのでしょう。
さて、次回からは、つなぎの稼ぎどころについてご紹介しましょう。