入力マスターへの道

タイピング速度に頼らず、最速の入力マスターを目指そう!

大穴の数字に大きな落とし穴がある。

2014年01月23日 21時51分33秒 | 入力速度について
前回は、「という」地獄に陥ってしまいましたが、
日本人としてはどうしても避けては通れない語句です。

それだけ多くタイプするということですから、
指もその動きを覚えているはずです。

むしろ、その指の動きに心地よささえ感じてしまうほどで、
「という」を入力できることに喜びを得ることもあります。

私にも好きな配列というか、気持ちのいい押し順があります。
「それでは」などはいい例で、左、右、左、右、左と順序よくタイプできます。

手が動かない、もしくは、きょうはなかなか乗れないというときには
何行かの「それでは」をタイプしてから業務につくこともあります。

今では、「それでは、」を「そは」で登録しているため、
実際にそのようなタイプをすることはありませんので、寂しい限りです。



さて、余談はここまでにいたしまして、
きょうは、入力業務などを専門としない皆さんにも役立つ登録方法をご紹介いたします。
もちろん、そうした業務に携わる方にとっても大変有効です。



まずは、数字にまつわる登録についてです。



数字は直接入力し、一見、登録とは関係のないように思えます。
しかし、実のところ、変換キーを押さなければいけないことも多くあるのです。

例えば、「2000円」と入力します。
しかし、コロンをつけて「2,000円」とする場合もありますし、
「2千円」と「000」を「千」にする場合もあります。

また、丸数字などや英数字などを使い出すと、
ワードの変換記憶が悪さをして、うまく変換できないときがあります。

そこで、単語登録の出番となるのです。


「1,000」「2,000」~「9,000」=「1せ」「2せ」~「9せ」
「1千」「2千」~「9千」=「1ぜ」「2ぜ」~「2ぜ」
「①」「②」~=「ま1」「ま2」~
「Ⅰ」「Ⅱ」~=「え1」「え2」~



こんなふうに登録しておけば、変換順番に悩まされることがなくなります。
ちなみに、私は「1,500」と500感覚でコロンつきの登録をしています。

もちろん、1000から9999まで登録すればいいのでしょうが、
後に使う頻度を考えれば必要ないような気もします。



さらに、数字のつくものはほかにもあります。
例えば、元号です。


「平成元年」「平成2年度」~「平成42年度」=「へ1」「へ2」~「へ42」
「昭和元年」「昭和2年」~「昭和63年」=「し1」「し2」~「し63」



ちなみに、「年」と「年度」がどうして使い分けられているかをご存じでしょうか。

年は1月から、年度は4月からという事実は認識していますが、
どうしてそうしなければならないかまではなかなか知らないものです。


脱線しない程度に簡単にお話しします。


何事を行うにも計画が必要です。
しかし、計画をつくる時間も必要です。

1月から3月までに計画をつくり、4月からそれを実行するため、
年度という計画実行期間が必要になるのです。

1月から3月までに計画を策定し、4月から3月までを一つの計画に基づき実行していきます。
次の年の1月から3月にまた新しい1年の計画をつくり、4月からスタートさせます。

そのため、「昭和」は「年」で登録しておくとよいでしょう。
もう過去の話ですので、年度が語られることは多くありません。
逆に、「平成」は未来のことに触れる機会もあるため、「年度」が効果的です。

ちなみに、元号は天皇の即位により変わります。
平成は、長くても現天皇の即位までとなりますので、あと20年ほどの登録でよいでしょう。



また、私は、業務上、以下のような登録もしております。


「第1回」「第2回」~「第99回」=「た1」「た2」~「た99」
「第1号」「第2号」~「第20号」=「た1ご」「た2ご」~「た20ご」
「第1項」「第2項」~「第20項」=「た1こ」「た2こ」~「た20こ」
「第1次」「第2次」~「第20次」=「た1じ」「た2じ」~「た20じ」
「第1章」「第2章」~「第20章」=「た1しよ」「た2しよ」~「た20しよ」
「第1条」「第2条」~「第99条」=「た1じよ」「た2じよ」~「た99じよ」
「第1款」「第2款」~「第20款」=「た1か」「た2か」~「た20か」
「第1期」「第2期」~「第20期」=「た1き」「た2き」~「た20き」
「第1点」「第2点」~「第20点」=「た1て」「た2て」~「た20て」



この「第○●」など、平仮名+数字+平仮名は誤変換が命取りです。
「項(こう)」は「稿」や「校」などがありますし、
「次(じ)」は「時」や「児」などかあるため、
変換記憶が悪さをすれば、第1校と誤変換されてしまうこともあります。

単語登録のよさである一発変換をさせるためには、
こうした登録方法で防ぐこともできるのです。



さらに、以下のような登録も有効です。


「北1条」「北2条」~「北30条」=「き1」「き2」~「き30」
「南1条」「南2条」~「南30条」=「み1」「み2」~「み30」
「東1丁目」「東2丁目」~「東30条」=「ひ1」「ひ2」~「ひ30」
「西1丁目」「西2丁目」~「西30丁目」=「に1」「に2」~「に30」



都市の規模にもよりますが、あれば入れておくことをお勧めします。



入力にはリズムが求められます。
手が一度とまってしまうと、誤変換も多くなりますし、スピードも上がっていきません。
それは変換キーを連打してどれにしようかと悩む時間もそうですが、
これは単語登録されているかなと迷ってしまうことも同様です。

そのため、「『第12回』まででいいや」と登録を中途半端にしてしまうと、
いざ第13回と入力しなければならないとき、手がとまる要因をつくってしまうのです。

それであれば、使う頻度はぐっと減るかもしれませんが、
第100回くらいまで登録しておけば、迷うことはありません。

単語登録は必要な語句だけを登録するのではなく、
必要のない語句まで入れておき、手がとまることを防ぐ目的もあるのです。



次回は、数字の続きをご紹介します。

輪一つでは意味がなく、複数がつながりあって鎖となる

2014年01月17日 21時43分40秒 | 入力速度について
前回は、「という」シリーズの単語登録についてお話をいたしました。

この「という」は、日本語を使う上ではとても重要な語句です。
それだけに、会話の中では多く用いられます。

最近では、「っていうか(というか)」から話し始めるほど大人気で、
だからこそ、こんな語句を数万回もタイプすることに無駄を感してほしいのです。



さて、今回は、この「という」の兄弟である「いう」を考えてみましょう。
まずは、以下の例文をごらんください。


「この問題はとても重要だというふうに思います。」

この文を2文に切り分けてみましょう。
文章を考える際、注意して見なければいけないのは、主語と述語です。

それでは、この文の主語は一体何でしょうか。
ここで、「この問題(は)」と考えた方、そして、「私(は)」と考えた方がいるはずです。

述語を「思います」とすれば、主語は「私」となります。
しかし、述語が「重要だ」とすれば、主語は「この問題」となります。
つまり、この1文は二つの文がつながった複合文であるということがわかります。


というわけで、もう答えが出てしまいましたが、切り分けた場合は以下のとおりとなります。


「この問題はとても重要だ」「私はそういうふうに思います」



日本語会話の場合、多くの場面で主語の「私は」を発言しません。

「(私は)おなかがすいた」「(私は)遊びに行ってきます」など、
動詞が第一者である当人に関係する語句であれば、相手も理解することができるからです。

もし、上記の1文を正確に記すとすれば、


「私は、この問題はとても重要だというふうに思います。」


となります。



さて、国語の勉強はこの辺にしておき、いよいよ本題です。
先ほどの文中にも出てまいりましたが、
「そういう」「そういうふうに」など、「いう」を用いた語句を登録していきましょう。

「そういう」は、4タイプですので、単語登録などは不必要と思いがちです。
しかし、JISキーボードでは、入力がとても厄介です。

それは、キーボードをながめてみればおわかりですが、
最下段の「そ」、最上段の「う」、上から2段目の「い」、最上段の「う」というように、
指を上下に動かさなければならないからです。

以前にお話をしたとおり、
単語登録の必要性は、何も速くなるばかりではありません。
ミスタッチや誤変換をなくすという意味があります。

ここでは、ミスタッチと手の負担を考え、少しだけ楽にタイプできるようにしておきましょう。


「そういう」=「そいう」
「そういった」=「そいた」
「こういう」=「こいう」
「こういった」=「こいた」
「ああいう」=「あいう」
「ああいった」=「あいた」
「どういう」=「どいう」
「どういった」=「どいた」


このようにしておけば、手は上にスライドするだけで簡単にタイプできます。
「そういった」などは、全く手に負えない配置です。
下、上、下、下、上と、まるで格闘ゲームで必殺技でも出す気でしょうか。


また、「いう」につながる語句も見ていきましょう。


「そういうふうに」=「そういう」+「ふう」+「に」=「そふに」
「そういうふうな」=「そういう」+「ふう」+「な」=「そふな」
「そういうように」=「そういう」+「よう」+「に」=「そよに」
「そういうような」=「そういう」+「よう」+「な」=「そよな」

「こういうふうに」=「こういう」+「ふう」+「に」=「こふに」
「こういうふうな」=「こういう」+「ふう」+「な」=「こふな」
「こういうように」=「こういう」+「よう」+「に」=「こよに」
「こういうような」=「こういう」+「よう」+「な」=「こよな」

「あういうふうに」=「あういう」+「ふう」+「に」=「あふに」
「あういうふうな」=「あういう」+「ふう」+「な」=「あふな」
「あういうように」=「あういう」+「よう」+「に」=「あよに」
「あういうような」=「あういう」+「よう」+「な」=「あよな」

「どういうふうに」=「どういう」+「ふう」+「に」=「どふに」
「どういうふうな」=「どういう」+「ふう」+「な」=「どふな」
「どういうように」=「どういう」+「よう」+「に」=「どよに」
「どういうような」=「どういう」+「よう」+「な」=「どよな」


前回にお示しした「というふうに」との違いには気をつけたいところです。

「というふうに」=「とふに」
「どういうふうに」=「どふに」

濁点は、こうした違いがある場合につけていきますが、
ほとんどの場合は、スピードを重要視するために考えません。

「ございます」=「こま」

このように、「こま」からほかに連想される語句がなければ、不要ということです。
しかし、ある場合では濁点が必要で、ある場合には不必要となり、
混乱を招くようであれば、発音に忠実に濁点を入れてもよいかもしれません。



今回は、おまけで「のように」シリーズも追加しておきます。

「そのように」=「その」+「よう」+「に」=「そのに」
「そのような」=「その」+「よう」+「な」=「そのな」

「このように」=「この」+「よう」+「に」=「このに」
「このように」=「この」+「よう」+「な」=「このな」

「あのように」=「あの」+「よう」+「に」=「あのに」
「あのように」=「あの」+「よう」+「な」=「あのな」

「どのように」=「どの」+「よう」+「に」=「どのに」or「とのに」
「どのように」=「どの」+「よう」+「な」=「どのな」or「とのな」


「どのように」は「とのに」としても構いません。
それは、「とのに」として、他の語句が存在しないからです。


こうして登録語句を紹介してきましたが、
ようやく初めにお話しした法則がはっきり見えてきたのではないでしょうか。

「そのように」を「そのに」と登録するだけでは、きっと忘れてしまい、使いものにはなりません。
しかし、それにまつわる語句を一括して登録しておけば、


「そのに」で「そのように」が入っていれば、
「このに」で「このように」が入っているはずだ。


このような連想が可能になってくるのです。

また、語句を分解し、頭の文字をつなげるという法則があれば、


「そういうことで」は「そういう」+「こと」+「で」だから、
「そこて」で入れているはずだ。


という連想にもつながります。


単語登録は、一つの単語を入れたからといって、便利になるものではありません。
他の語句との関連性が成り立ってこそ、記憶できるようになるものです。

登録した瞬間、もしくは、登録したその日によく用いた語句を
あす、そして、未来に長く用いていくためには、
より多くの語句を一つの法則で結びつけていかなくてはなりません。



さて、次回からは、おもしろい登録方法をご説明いたします。

曖昧表現は入力にとってはご褒美になる。

2014年01月10日 23時04分49秒 | 入力速度について
「あの人の考え方についてはどう思いますか?」
「私はそういうことでいいのではないかというふうに思います。」

「あの人の考え方についてはどう思いますか?」
「私はよくないと言っているというわけではない。」



日本人の話は長い。
余りに長過ぎて、最初のフレーズを覚え切れないほどです。

どうして外国人のように、



I think so.



で済ませられないのでしょう。(もちろん、外人全員がこう言うわけではありません)

これは、いい意味では奥ゆかしい日本の文化なのでしょうか。
それとも、単純に是非を決められない曖昧な性格を持っているのでしょうか。



何かの不祥事が起きたときの記者会見でも以下のような発言が見受けられます。

「私にも責任がないわけではない」

要するに、責任はあるにはあるが、全ての責任があるわけではない、本当はないと言いたいが、世間的にないと言うとあれだし、あると言いたい、でも、あると言えば、責任を追及されるから言いたくはないし……ということなのでしょう。

「私の責任です」

こう言ってしまえば、自分だけのせいになってしまいます。
そこで、自分だけではないということを暗に意味した発言となるのです。



もちろん、こうした表現は日本語に限ってということではありません。
コミュニケーションをする上では、必要なスキルとなります。

しかし、入力者にとってみれば、限りなく面倒な作業となります。
そのため、こうした語句は、登録しておくことをお勧めします。

というより、話をする上で、この「ぼかし」を使うことにはほかの意味もあります。
それは、次の言葉を探すための貴重な時間となるのです。

誰が正しいと解釈したかは定かではありませんが、
言葉を発する際は、なるべく間をあけないことが大切だそうです。

もちろん、一言一言が途切れてしまっては歯切れが悪いですし、
すらすらとスピーチができたほうが格好がつくというものです。



「私は、あの……、あなたのことが、えーっと、好き……、です」



こんなもどかしい言い方をされては、相手をいらいらさせてしまうだけです。
やはり、自分の思いはストレートに伝えたほうがよいのです。

しかし、誰もがすんなりと言いたいことをすらすらと言えるわけがありません。
そこで、先ほどに登場したもどかしい表現が活躍するのです。



「そこで、結論ということになりますけれども、これにつきましては大丈夫だというふうに考えているところでございます」



あたかも流暢に話をしているように見えますが、簡潔に書くと、



「そこで、結論ですが、大丈夫だと思います」



修正が可能であれば、下段の文章へと変換させても問題はないでしょう。
しかし、スピーチの入力などで発言が重視されるものであれば、一旦は全てを入力しなくてはなりません。

これを単語登録で限りなく楽にしていきましょう。



そこで、けろ とこに なまけ これ につて は だじぶ だ とふに かんえている とろこ。


け ろ=結論
とこに=ということに
なまけ=なりますけれども、   なま=なります けれども、=けも
につて=につきまして
だじぶ=大丈夫
とふに=というふうに
かんえ=考え
とろこ=ところでございます


ここで重要となる単語登録は、「という」シリーズです。
日本語では、この「という」を用いた語句で話を引き延ばすことが多くあります。
そこで、単語登録により、一気に加速できるポイントとなるのです。

「ということ」=「という」+「こと」=「とこ」
「ということは」=「という」+「こと」+「は」=「とこは」
「ということが」=「という」+「こと」+「が」=「とこか」(濁点不要)
「ということの」=「という」+「こと」+「の」=「とこの」
「ということに」=「という」+「こと」+「に」=「とこに」
「ということで」=「という」+「こと」+「で」=「とこて」(濁点不要)
「ということや」=「という」+「こと」+「や」=「とこや」
「ということと」=「という」+「こと」+「と」=「とこと」
「ということも」=「という」+「こと」+「も」=「とこも」
「ということへ」=「という」+「こと」+「へ」=「とこへ」
「ということを」=「という」+「こと」+「を」=「とこわ」(JIS、平仮名入力では「わ」と「を」が同じキーであるため)

「というふうに」=「という」+「ふう」+「に」=「とふに」
「というふうな」=「という」+「ふう」+「な」=「とふな」
「というように」=「という」+「よう」+「に」=「とよに」
「というような」=「という」+「よう」+「な」=「とよな」

次に、登録したいのは、助詞「に」に続くシリーズです。

「について」=「に」+「ついて」=「につ」
「につきまして」=「に」+「つきまして」=「につて」

「に」+「つき」+「まして」と捉えれば、「につま」のほうがはっきりします。

しかし、

「につきます」でも、「に」+「つき」+「ます」=「につま」となってしまうため、
「まして」の「て」の部分を採用することが思い出すときに楽になるのです。

「により」=「により」
「によりまして」=「によて」
「に当たって」=「にあ」
「に当たりまして」=「にあて」
「に基づいて」=「にも」
「に基づきまして」=「にもて」
「において」=「にお」
「におきまして」=「におて」
「に向けて」=「にむ」
「に向けまして」=「にむて」
「に関して」=「にか」
「に関しまして」=「にかて」
「にとって」=「にと」
「にとりまして」=「にとて」


中には、「におきます」「によります」など、終始形もありますし、
「に基づいた」「に向けた」という過去形もあります。
私はまだ登録していませんが、法則に倣い、「におす」「によす」「にもた」「にむた」とするといいでしょう。


これはあくまで一例であり、法則さえ満たせば、幾らでも作成が可能です。
続きは、次ページとなります。

速記を参考にしつつも、単語登録とは根本が違う理由

2013年12月30日 21時22分13秒 | 入力速度について
単語登録のよいところは、
素早く入力できること、そして、誤変換をなくすことです。
しかし、スピードを重視するあまり、登録語句をうまく使えないという現象がしばしばあります。

私の経験でも、以下のようなくだりがあります。


「『影響』はよく出てくる単語であり、入力しづらいから単語登録をしなさい」
「何と登録しているか見てみます。あっ、『え』で入っていました」
「『影響』を『え』だけで登録してたら忘れてしまうでしょう」



登録語句は、登録をしただけで完成ではなく、
登録した語句を実際に生かすことができてこそ完成となります。

同時に何十、何百と登録すれば、一つ一つを忘れてしまうことも多いのです。
そのため、一気にというわけにはいかないデメリットもあります。

また、こんな例もあります。


「『A』や『B』はよく出てくるから登録をしておいたほうがいい」
「『A』は『ち』、『B』は『こ』で登録されています」(キーが一緒だから)
「じゃあ、『100こ』と入力してごらん?」



頭のいいパソコンであれば、「100個」と出てくれます。
しかし、「100B」と変換されてしまう場合がないわけではないのです。


「このこはあたまがいい」は「このBは頭がいい」と誤変換され、
「こがちからをあわせ」は「Bが力を合わせ」と誤変換されます。


あれほどやってはいけないと五つの法則を指し示しても、うまくいかないのが現状です。


つまり、思いつきで入れた登録語句は、逆に混乱を招くおそれがあり、
そうした苦い経験から、ほとんどの人が単語登録から離れていくのが現状です。


速記とは、読んで字のごとく、速く記すということであり、スピードが最重要事項となります。
単語登録は、最速を目指すわけではありません。
あくまで、速さと正確さを追求することが大切なのであり、
そのために、速さを捨てることもあるのです。



きょうは、我が社の期待の新人のお話をします。
私とは違った法則により、おもしろい登録方法をしているので、ご紹介しておきましょう。

日本語には同音異義語が存在します。
この同音異義語とは、同じ音で別の意味の言葉を言います。

例えば、
「セイカイ」は、「正解」、「政界」
「コウセイ」は、「校正」、「構成」、「公正」などがあります。


私の考え方は以下のとおりです。
入力スピードを殺さず、かつ、使い分けができる方法を探すというものです。

そこで、以前にお話をしたように、
「機械」は「キカイ」「機会」は「きかか」と登録されています。

同じキーを2度打つということはとても楽な作業です。
手はできる限り上下左右に動かさずにすることも大切だと考えています。


「以前」は「いぜん」、「依然」は「いせせ」
「以降」は「いこう」、「移行」は「いこ」、「意向」は「いここ」
「期間」は「きかん」、「機関」は「きんん」



このようにしておけば、誤変換はほとんどなくなります。
ただ、残念ながら、この法則では、三つや四つの同音異義語を持つものに対応できないものもあります。
まだまだ発展途上の考え方です。

彼女の場合、このような語句には以下のような法則としているようです。
同音異義語は、頭に「ん」をつけるというものです。


つまり、「以前」と「依然」は、
どちらかは「いぜん」と通常どおりに入力し、どちらかは「んいぜん」と入力するというものです。

この考えには私も驚かされます。

タイプ数は多くはなりますが、「ん」から始まる語句は日本語にはないため、
誤変換が全くなくなるということです。

また、三つ以上の同音異義語でも、「ん」の数をふやすなどで対応できるからです。
そして、これは、少しでも省略しようという姿勢の速記にはない考え方です。



速さを追求し、記憶力で苦戦するか、
速さと記憶力を捨て、簡略化で勝負するか、
私と彼女の議論はこれからがおもしろくなっていくのでしょう。



さて、次回からは、つなぎの稼ぎどころについてご紹介しましょう。

単語の省略は目で見るよりも耳で聞くこと

2013年12月30日 00時59分49秒 | 入力速度について
私が言葉を認識するには、
書物などに書かれたものを目で見るか、人が話した言葉を聞くかがあります。

別の器官を使い、同じ言葉を認識しており、
同じ言葉を認識するために、別の記号で処理します。



例えば、「状況」という言葉があります。
このブログを読んでいる方は、画面上でその形を認識し、意味を読み取ります。
それでは、これを音声として聞いたときはどうなるでしょうか。

「じょうきょう」という単語は、言葉として発せられる際には、
「ジョーキョー」となることが多くあります。

「う」という言葉は、音声として発せられる場合は音引きとなります。
むしろ、「う」とはっきり話すことに違和感を覚えることのほうが多くなります。


このほか、幾つかの例を見てみましょう。


【例1】前提条件が間違っている。
【例2】先ほどの話は、君の言うとおりだ。
【例3】氷が超スピードで解ける。


【例1】では、「ぜんてい」と「じょうけん」に着目してみましょう。
音では、「ゼンテー」「ジョーケン」と発することになります。

【例2】では、「とおり」に着目してみましょう。
音では、「トーリ」と発することになります。

【例3】では、「超」に着目してみましょう。
音では、「チョー」と発することになります。

このように、「あ」「い」「う」「え」「お」などの母音は音引きに置きかえて発せられているのです。



さて、ここで少しだけ話をそらしてみましょう。

私たちが話す言葉は何も日本語だけではありません。
私たちの国の言葉以外、つまり、海外で話される言葉も取り入れられています。

その多くは英語であり、今では和製英語と言われ、
片仮名表記で当たり前に使われている語句も数多くあります。

昭和初期、欧米諸国との対立情勢を理由に、
野球は全ての用語を日本語に言いかえていたそうです。

今でも、ホームランを「本塁打」ヒットは「安打」などという場合もありますが、
アウトは「だめ」セーフは「よし」など、聞きなれない言葉もあります。

戦争終結後、英語が広く日本で普及し、英語という意識もないまま使う言葉もあります。
「オーケー」「オーライ」「ペーパー」
数え上げればきりがありませんが、とにかく日本人はとても柔軟な発想を持っています。



しかし、今挙げたものは、実際の発音から誤った表記になってしまったのです。
「オーケー」は「okay」、発音記号は「òʊkéɪ」、
「オーライ」は「all rigth」、「ɔːrάɪtl」、
「ペーパー」は「paper」、発音記号は「péɪpɚ」

つまり、正しく片仮名で表記するとすれば、
「オーケイ」「オールライト」「ペイパー」となるのです。



ただ、私たちが日常会話を行う上では、実のところ、正式な表記などはどうでもよいことです。
「オーケー」なのか「オーケイ」なのかは、会話では問題にはなりません。
よって、「言うとおり」でも「言うとうり」でも「言うとーり」でもよいのです。



さて、話を戻すことにしましょう。

単語登録の際に、一番苦労するのは登録したい単語をどのように省略するかということでした。
そして、そのときに注意すべきは、


①本来の語句より短くする
②本来の語句に近い
③既にある語句は用いない
④登録語句ではなく、法則を覚える
⑤複数の語句を関連づける



というものがありました。



この法則と今話した速記の法則を組み合わせてみましょう。

「状況」は母音を音引きに直し、音引き部分を削除し、拗音、促音を五十音に直します。

「状況」→「ジョーキョー」→「じよきよ」

という登録が完成します。

この法則にのっとり、幾つかの語句をあらわしてみましょう。


「修正」→「シューセー」→「しゆせ」 「完成」→「カンセー」 →「かんせ」
「休憩」→「キューケー」→「きゆけ」 「交通」→「コーツー」 →「こつ」
「調整」→「チョーセー」→「ちよせ」 「通行」→「ツーコー」 →「つこ」
「表明」→「ヒョーメー」→「ひよめ」 「病名」→「ビョーメー」→「びよめ」
「中継」→「チューケー」→「ちゆけ」 「明快」→「メーカイ」 →「めかい」
「安定」→「アンテー」 →「あんて」 「発表」→「ハッピョー」→「はぴよ」
「広報」→「コーホー」 →「こほ」  「平成」→「ヘーセー」 →「へせ」
「重要」→「ジューヨー」→「じゆよ」 「合計」→「ゴーケー」 →「ごけ」


これは、あくまで一例ですが、
こうした法則を用いるだけで、タイプ数は今の約2分の1になるでしょう。
そもそも、熟語の多くは子音と母音の組み合わせで音読されるものが多いせいです。

速記のおもしろさを伝える一例に「こと」があります。


「コト(事、琴、古都)」「ゴト」「コド(弧度)」
「コードー(行動、講堂)」「ゴートー(強盗)」「ゴードー(合同)」
「コトー(孤島)」「ゴトー(後藤)」「コドー(鼓動)」



速記の世界では、最終的には、これらは全て同じ表記「コト」であわらし、
意味から何を当てるかという作業が必要になります。

だからといって、これらが単語登録に適しているかというと決してそうではありません。
単語登録とは、入力された語句を一発で変換させることが重要であるため、
ある程度の手間が必要となるのです。

これは、一番初めにお話ししたように、何でも短ければいいのではないということです。

単語登録の原点は速記にある

2013年12月29日 00時12分41秒 | 入力速度について
ご無沙汰をしております。

年末は、本業のほうが忙しく、ブログの更新が滞っておりましたが、
いよいよ、きょうから再開です。

コメントをくださった速記好きさん、ご指摘をどうもありがとうございます。
今後もご愛読をどうぞよろしくお願いいたします。



さて、それでは、これからは接続詞や末尾の動詞以外にも着目してまいりたいと思います。
しかし、それを語る前に、その前提となるお話を一つ挟みたいと思います。


コメントへの返信にも書きましたが、この「単語登録」には原点があります。
その答えは「なぜ速く入力しなければならないか」という最初の疑問に戻ります。

私たちは、キーボードを用いて、入力作業をする際には、
「速く入力できたらよい」という希望を持つことはあります。
しかし、それは「絶対に速くなければいけない」というわけではありません。
この考え方の違いは、手法の選択にも大きく影響を及ぼします。

「速いほうがよい」という考え方には制限がありません。
わかりやすく言うならば、自分が満足する速さでよいのです。

逆に、「速くなければならない」という考え方には制限があり、
何かの目安を持つものです。
例えば、私の業務がそうであるように、人が話す速度で入力しなければならないという
定量的な数値化できる目安が存在します。



昔には、パソコンはおろか、録音機なども存在しない時代がありました。
しかし、そんな時代だからといって、記録がないというわけではありません。
それは書物であったり、絵画であったりとさまざまです。

そんな時代に人と人が議論をしたやりとりはどのようにつくられていたのでしょうか。
それは、原始的ではありますが、人の手によって行われていたのです。
その手法が速記というものです。

私たちが日常的に書き物をする際に用いるのは、
平仮名、片仮名、漢字、数字を含む記号です。

これらは、他の文字との違いがわかるように複雑な形をとります。
そのため、スピードを追求するにはいささか不利なものです。

速記とは、画数を減らし、複雑な書き順などをできるだけ簡略化してつくられたものであり、
話す速度に追いつくようにつくられています。



こうして説明をしても、速記に親しみのない方にとってはよく理解が進まないでしょう。
しかし、私たちは、日常生活においても速記の考え方を常に取り入れているのです。

例えば、以下の例を見てみましょう。


【例1】「あの2人は超ラブ×2だよね」
【例2】「あいつはKYだよね」
【例3】「きゃりーのPVは最高」



【例1】では「ラブ×2」に注目してみましょう。
この表記から「ラブ・カケル・ニ」ではなく、「ラブラブ」と読みます。
【例2】では「KY」に注目してみましょう。
これは「ケー・ワイ」と読みますが、本来の意味は「空気読めない(奴)」です。
【例3】では「きゃりー」「PV」に注目してみまょう。
「きゃりー」とは「きゃろらいんちゃろんぷろっぷきゃりーぱみゅぱみゅ」を指し、
「PV」とは「プロモーションビデオ」を指します。


私たちは、それを口にする際も文字にする際も省略化することがあります。
その考えには、全てを書くことや口にすることが面倒であるからです。

もし全ての単語を正式名称で表現しようとすれば、
私は、今より数倍は口と手を動かさなければなりません。



Q、しかし、正式名称を用いることが本当に必要でしょうか?

A、いいのです。結局、伝われば。


これが私たち一般市民の感覚です。
別段、正式名称にこだわることはありません。
相手にその意図を明確に伝えられれば、どんなに省略しようが構いません。

そして、その究極系である速記を用いる者の解答は以下のとおりです。


A、いいのです。結局、自分がわかれば。

相手に伝えるためには、後に私たちにわかる表記で示せばいいだけであり、
とにかく書きとめるということに絞った手法であるというわけです。

速記について詳しく知りたい方は、日本速記協会のホームページをご参考ください。
こちらは、この程度の説明にとどめておきたいと思います。



さて、それでは、この速記の考え方が単語登録にいかに結びついてくるかですが、
そのお話は次回にいたしましょう。


始まりがあり、終わりがある。

2013年11月27日 23時40分00秒 | 入力速度について
文章には、始まりがあり、終わりがあります。

話し始め、文頭は、主語や時節、そして、前回に話した接続詞が多く用いられます。


「まず初めに、……。そして、……。次に、……。最後に、……。」


マザーキーという概念があるように、文章にもマザー語句なるものがあります。
そこでのつまずきを防ぐ意味でも、接続詞の単語登録はとても重要です。


今回考えたいのは、文末です。
私たちが会話を行うとき、その種類は幾つかに分けられます。


まずは、「ある」「なる」「いる(おる)」を用いて、事実を伝えます
そして、「思う」「考える」「気がつく」「感じる」などを用いて、感情を伝えます


例えば、事実を伝える文章には以下のような例文が挙げられます。


①彼の家には2匹の犬がいます
②この学校は5クラス編成になります
③家には台所があります


こうした文末は、過去、現在、未来などの時節で活用しますし、
話す相手との関係も関係してきます。


①彼の家には2匹の犬がおりました。(過去形)
②この学校は5クラス編成になりますか。(疑問形)
③家には台所がございました。(謙譲語)


「ある」+「ます(丁寧語)」を組み合わせ「あります」ができます。
同様に、「なる」+「ます」+「か(疑問形)」なりますか」ができます。
さらに、「あります」の謙譲語「ございます」を過去形にして「ございました」ができます。


事実を伝える文末は、こうした語句で締めくくられるため、
こうした語句を登録しておくこともとても重要です。


・「あります」
あります  → 「あり」+「ます」  → あま
ありまして → 「あり」+「まして」 → あまて or あて
ありました → 「あり」+「ました」 → あまた or あた
ありません → 「あり」+「ません」 → あせん or あまん


このように、[語句の初めの文字]+[語句の初めの文字]+[活用する部分]という法則をつくります。

スピードを重視すれば、「ありました」は「あまた」でも構いません。
しかし、「あまた」には「数多」という語句が既に存在しているため、
誤変換を避けるため、「あた」のほうが望ましいでしょう。

また、「ありまして」は「あて」にすると、「当て」「宛て」という語句が既に存在するため、
「ありまして」は「あまて」のほうが都合がよいのです。

私の場合、既に数千回、数万回と入力をしているため、法則を思い出すよりも先に指が動いてしまいます。
そうなる前は、まずは法則を重視して覚えることが必要かもしれません。

それでは、この法則を用いて、「なります」「います」「おります」「ございます」も登録してみましょう。

・「なります」
なります  → 「なる」+「ます」  → なま  or なす
なりまして → 「なる」+「まして」 → なまて
なりました → 「なる」+「ました」 → なまた or なた
なりません → 「なる」+「ません」 → なせん or なまん

・「います」
います  → 「いる」+「ます」  → 短いため、単語登録の必要なし
いまして → 「いる」+「まして」 → いまて
いました → 「いる」+「ました」 → いまた
いません → 「いる」+「ません」 → いせん

・「おります」
おります  → 「おる」+「ます」  → おま
おりまして → 「おる」+「まして」 → おまて or おて
おりました → 「おる」+「ました」 → おまた or おた
おりません → 「おる」+「ません」 → おせん or おまん

・「ございます」
ございます  → 「ござる」+「ます」  → こま  or こま 
ございまして → 「ござる」+「まして」 → こまて or こて
ございました → 「ござる」+「ました」 → こまた or こた  
ございません → 「ござる」+「ません」 → こせん or こまん


「なります」は「なま」にすると、「生」があります。
ただ、「なす」しても、「ナス」「成す」などがあるため、どちらつかずです。

「ございます」の場合、「ご」の濁点をどう考えるかはとても微妙です。
しかし、濁点というのは、日本語キーではとても遠くにあるため、面倒なのが実情です。
私は、このような文末語句など、常に使うものについては省いておりますが、
初めのうちは法則の暗記のためと思って、用いても構いません。


それでは、前回と今回の単語登録でどれだけ文書作成が楽になるかを実際に見てみましょう。


(本文)
まず初めに、おじいさんがおりました
(入力キー)
まずは おじいさんが おた

(本文)
それでは、次の話となります
(入力キー)
そは つぎのはなしと なす

(本文)
要するに、駅でございます
(入力キー)
よすに えきで こま


上記のように、文頭と文末の単語登録のおかけで随分と楽になりました。
特に、文末は、文書全体の約半分ほどが今回示した単語で終わります。

わざわざ数万回と同じキーをたたくのは無駄ですし、疲れる作業です。
こうしたところは、手を抜く絶好のポイントとなることがおわかりいただけたのではないでしょうか。

物事はスタートダッシュが大切

2013年11月23日 12時34分15秒 | 入力速度について
それでは、ここからは、いよいよ実践に入ります。
なるべく説明を省き、要点を絞っていきますので、わかりづらいこともあるかと思います。
その際は、これまでのページを参照していただくか、
コメント等で質問をお寄せいただければ幸いです。



まず、接続詞のように定型句を見てみましょう。
接続詞とは、文と文をつなぐ役割を持つ品詞です。


それでは、けれども、しかし、ですから、したがって、そのため、また、そして、


接続詞を使って例文を示します。

私は、家に帰ります。そうすると、愛犬が出迎えてくれました。
僕は、あすにキャンプに行く予定です。しかし、天気は余りよくないようです。
彼は、学校で一番速いです。ですから、リレーの選手になるのは当然です。


このように、2文の間に挟み、意味が続くようにする品詞を接続詞と言います。
また、2文に分けずに、接続詞を文末に置くこともできます。


この問題は難しいけれども、頑張って挑戦しようと思います。
僕には妹がいるため、彼女を守らなければなりません。


接続詞は、思います、思いません、思いましてのように活用がありません
つまり、語尾が変化しないため、単語登録には最適と言えます。

特に、接続詞の直後には読点(、)が必要なため、読点ごと登録しておくのがよいでしょう。


けれども、    → けも
したがって、   → しがて
したがいまして、 → しがまて
それでは、    → そは
そのため、    → そめ


最近の会話では、こうした接続詞が置き去りにされる傾向が強いため、
文章をいざ書こうとすると、どういうふうに文章をつなげていけばいいのかがわからないこともしばしばあります。
例えば、小学校低学年の子どもの作文や日記などがそのいい例でしょう。

きょうは、朝6時に早起きした。気分がよかった。着がえて、公園に行った。大きな犬が前からやってきた。怖かったです。


どのような流れかということはわかりますが、関連性が余り見えてきません。
そこで、適当な接続詞を挿入していきます。


きょうは、朝6時に早起きしたため、気分がよかった。そこで、着がえて、公園に行った。そうすると、前から大きな犬がやってきた。だから、怖かったです。


接続詞は、起承転結をはっきりさせるためにもとても重要な品詞の一つです。
会話の中ではこの接続詞やそれ以降が省略されることがしばしばあり、
「だから?」「それで?」などと聞き返すこともよくあります。


おなかが減った。(だから、)ご飯ちょうだい。


日本語会話の場合は、こうしたところは話者よりも聞き手に委ねていることが多くあります。
しかし、文章にする場合には、こうした語句は必要です。
そして、文章を書くときには、この接続詞から始まることが多くあるため、
入力リズムをつかむためにもこうしたところでつまずきたくはないのです。
そういう意味からも、接続詞の登録はとても重要な意味があるとも言えます。

(本文)
それでは、まず最初に、あすの予定を伺いましょう。
(入力キー)
そは まずさ あすのよていをうかがいましょう。


どんなことでもそうですが、始まりは非常に大切です。
そこでつまずくと、何事もうまくいかないものです。
いいスタートを切るため、また、気持ちのいい入力を始められるために
接続詞の登録はぜひお勧めします。

知らない日本語の危険

2013年11月19日 16時18分20秒 | 入力速度について
少し日にちがあいてしまいましたが、
いよいよ、本日からは、単語登録を実際に機能的に使いこなしていくことになります。
しかし、その前に、インターバルを挟み、日本語文の特徴を見詰め直してみましょう。

私たちは日本人でありながら、実のところ、日本語をほとんど使いこなせていないのが実情です。
また、そんな状態で用いる日本語をさらに変則的に使うため、
現在の日本語は、皆さんが考えている以上に不規則になっています。



まずは、英語文を見ていきましょう。

英語文の最もよい法則とは、主語、述語の関係がしっかりとしていることです。
また、その他の品詞もきれいに並べられています。


I know.(知っています)
I do not know.(知りません)



英語の一番のポイントは、この順序が絶対に入れかわらないということです。
それは、どんなに修飾語を補っても同様です。


I know what you say.(私は、あなたが何を言うか知っています)
I know what you say in meeting tomorrow.(あしたに会うとき、私は、あなたが何を言うか知っています)


英語の場合は、修飾語が主語+動詞の後ろにひたすら続きますので、
語句の順序が入れかわることはありません。
(ちなみに、別の言い方はありますが、この際は説明を省きます)



しかし、日本語はどうでしょうか。


「私はわかります」「わかりますよ、私は」


これは単なる倒置法ですが、英語とは異なり、意味が変わることはありません。
また、以下の文章をごらんください。


「すばらしいAさんの発表を聞きました」


ぱっと見ただけでは、何がよくないのかがわかりません。
しかし、「すばらしいAさん」なのか、「すばらしい発表」なのか、これではよくわかりません。

こんなことを言うと、それは屁理屈だと怒られそうですので、
代表的な誤読例文として用いられる文章をごらんください。


「警官は血を流して走る泥棒を追った」


さて、血を流しているのはどちらでしょうか。


「警官は血を流して、走る泥棒を追った」とすれば、血を流しているのは警官です。
「警官は、血を流して走る泥棒を追った」とすれば、血を流しているのは泥棒です。

要するに、日本語文では、品詞の順序がぐちゃぐちゃでも成立してしまうのです。
しかし、成立してしまうからといって、意図が正しくなるかは別です。
そのため、英語とは違い、日本語文を作成する際には十分な注意が必要です。



次に、以下をごらんください。


「思う」
「思うのです」
「思うのであります」
「思うのでございます」
「思います」
「思っています」
「思っております」
「思ってございます」
「思っているのです」
「思っているのであります」
「思っているのでございます」
「思っているところであります」
「思っているところでございます」
「思っているわけであります」
「思っているわけでございます」
「思った」
「思いました」
「思っておりました」
「思ってございました」
「思っていたところであります」
「思っていたところでございます」


「思う」という語句だけで、言い回しがこれだけあります。
もちろん、これだけはありませんし、この後の接続を考えれば、まだふえていきます。

このような中で、単語登録をしようとするのですから、
登録前には、細心の注意が必要です。


例えば、

「日ごろより弊社をお引き立ていただき、まことにありがとうございます。」

単語登録と言いつつも、このような長文の登録は可能です。
文書においての形式的な挨拶などは、そのまま登録することも手法としてはいいでしょう。

しかし、先ほどお話ししたように、
日本語文では、送る相手や内容によって、言い回しが変わってくる可能性があります。
そうした場合、長文を登録しておき、不必要な部分を削除するやり方ができますが、
不要文字の削除忘れや丁寧語などの誤った使い方を放置することがあります。

ですから、機能名称も単語登録となっていることですし、
やはり、単語に限った登録をしていくことが効率的と言えるでしょう。

無数にある星も星座とすることで見失わずにいられる不思議

2013年11月08日 22時33分42秒 | 入力速度について
人間の脳には限界があります。
もちろん、それは人それぞれではありますが、誰もが大差のない誤差程度の範囲です。

前回までに人の記憶の仕方について少し触れましたが、
今回はもう少し深く見てみましょう。



その前に補足をしておかなければなりません。


「自分は入力スピードを速めたいだけで、脳の仕組みを知りたいのではない」


こんな声が聞こえてきそうだからです。



しかし、何をするためにも準備が必要なのは誰にも共通して思うことでしょう。
また、そうした基礎知識があれば、後に確かな力となるということも覚えておきたいことです。



さて、以前にお話ししたように、脳の記憶容量の限界としてご紹介したマジカルナンバーがあります。
この説明でいけば、私たちは大体10個程度しか記憶にとどめておけないことになります。

しかし、実際はどうでしょうか。
恐らく、10個以上のことを覚えておけるはずです。

これは、最初に説明したように、全くの無意味な語句での話であり、
意味のある語句や何かと関連づけられるものでは当てはまりません。



例えば、以下の数字の配列があります。


141421356


数字は一つ一つが独立しているため、これを覚えるのはなかなか難しいはずです。
しかし、「ひとよひとよにひとみごろ」と語呂にすれば、難なく覚えられます。
ちなみに、これは√2の覚え方ですね。

こういう手法をうまく利用しているのは、電話番号です。
フリーダイヤルなどは、語呂を利用し、さらに音程をつけています。
ただの数字の羅列ではなく、口ずさみながら日本語で意識づけることに見事に成功している例とも言えます。



さて、それでは、単語登録の場合はどうでしょうか。
既に日本語であり、これまでの手法から、もとの語句に近い音で登録しています。
しかし、いざ実践となれば、なかなか思い出せずにいることも多々あるでしょう。

それは、文章を書くとき、何度もその語句を用いることが余りないせいです。
日本語は汎用性が高いため、ある語句に固執しなくても、
別の言葉に置きかえて、同じ意味の文章をつくり出せることに起因します。
さらにいえば、そうすることが日本語を上手に使いこなせている特徴であるとも言われているからです。

それでは、以下の文章をごらんください。


①既婚者率は年々増加している。
②結婚をしている方の割合は、年を追うごとにふえている。
③パートナーがいる人のパーセンテージは、経年的に上がっている。



実のところ、どの文章もほぼ同じ意味となります。
しかし、同じ意味であるにもかかわらず、用いられている語句は異なっているのです。

これでは、単語登録を行おうにも、どんな語句を登録すればいいかがわからなくなってしまいます。
結果、登録はしたけれども、使う頻度が少なく、記憶の底に埋もれていってしまうのです。



そこで大切なのが⑤の登録する際は、複数の語句を関連づけることです。

私たちは、物事を記憶させる場合、それ単体ではなく、複数の事柄を関連づけて覚えています。
例えば、「たばこ」であれば、色、材質、形状、味、においなどであり、
「東日本大震災」であれば、日付、震度、被害地域、複合災害などです。

この例でいけば、「東日本大震災」という単語を忘れかけたとしても、
「3.11」を覚えていれば、思い出せる確率は上がります。
また、「津波」「福島」「放射能」から「原子力発電所事故」を喚起させることができるはずです。

要するに、何か一つを覚えるのではなく、複数の関連する語句により、
その一つと数珠つなぎにしておくことで、より思い出しやすくしているのです。



単語登録も同様です。

何か一つだけを登録するのではなく、複数の語句を同時に登録し、
その登録したという記憶を頼りにするのが効果的です。

「あります」を登録する場合、
「ありまして」「ありました」「ありません」を同時に登録すればよいのです。

もちろん、「あります」を登録するのでしたら、
「なります」「ございます」「まいります」「いたします」などの関連語句もセットにするとよいでしょう。

このように、1セットの登録をしておけば、忘れてしまうことはぐっと少なくなるはずです。



さて、これまで五つの基本原則についてご説明してきましたので、
いよいよ、次回からは実践をもとにお話を進めてみましょう。