入力マスターへの道

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輪一つでは意味がなく、複数がつながりあって鎖となる

2014年01月17日 21時43分40秒 | 入力速度について
前回は、「という」シリーズの単語登録についてお話をいたしました。

この「という」は、日本語を使う上ではとても重要な語句です。
それだけに、会話の中では多く用いられます。

最近では、「っていうか(というか)」から話し始めるほど大人気で、
だからこそ、こんな語句を数万回もタイプすることに無駄を感してほしいのです。



さて、今回は、この「という」の兄弟である「いう」を考えてみましょう。
まずは、以下の例文をごらんください。


「この問題はとても重要だというふうに思います。」

この文を2文に切り分けてみましょう。
文章を考える際、注意して見なければいけないのは、主語と述語です。

それでは、この文の主語は一体何でしょうか。
ここで、「この問題(は)」と考えた方、そして、「私(は)」と考えた方がいるはずです。

述語を「思います」とすれば、主語は「私」となります。
しかし、述語が「重要だ」とすれば、主語は「この問題」となります。
つまり、この1文は二つの文がつながった複合文であるということがわかります。


というわけで、もう答えが出てしまいましたが、切り分けた場合は以下のとおりとなります。


「この問題はとても重要だ」「私はそういうふうに思います」



日本語会話の場合、多くの場面で主語の「私は」を発言しません。

「(私は)おなかがすいた」「(私は)遊びに行ってきます」など、
動詞が第一者である当人に関係する語句であれば、相手も理解することができるからです。

もし、上記の1文を正確に記すとすれば、


「私は、この問題はとても重要だというふうに思います。」


となります。



さて、国語の勉強はこの辺にしておき、いよいよ本題です。
先ほどの文中にも出てまいりましたが、
「そういう」「そういうふうに」など、「いう」を用いた語句を登録していきましょう。

「そういう」は、4タイプですので、単語登録などは不必要と思いがちです。
しかし、JISキーボードでは、入力がとても厄介です。

それは、キーボードをながめてみればおわかりですが、
最下段の「そ」、最上段の「う」、上から2段目の「い」、最上段の「う」というように、
指を上下に動かさなければならないからです。

以前にお話をしたとおり、
単語登録の必要性は、何も速くなるばかりではありません。
ミスタッチや誤変換をなくすという意味があります。

ここでは、ミスタッチと手の負担を考え、少しだけ楽にタイプできるようにしておきましょう。


「そういう」=「そいう」
「そういった」=「そいた」
「こういう」=「こいう」
「こういった」=「こいた」
「ああいう」=「あいう」
「ああいった」=「あいた」
「どういう」=「どいう」
「どういった」=「どいた」


このようにしておけば、手は上にスライドするだけで簡単にタイプできます。
「そういった」などは、全く手に負えない配置です。
下、上、下、下、上と、まるで格闘ゲームで必殺技でも出す気でしょうか。


また、「いう」につながる語句も見ていきましょう。


「そういうふうに」=「そういう」+「ふう」+「に」=「そふに」
「そういうふうな」=「そういう」+「ふう」+「な」=「そふな」
「そういうように」=「そういう」+「よう」+「に」=「そよに」
「そういうような」=「そういう」+「よう」+「な」=「そよな」

「こういうふうに」=「こういう」+「ふう」+「に」=「こふに」
「こういうふうな」=「こういう」+「ふう」+「な」=「こふな」
「こういうように」=「こういう」+「よう」+「に」=「こよに」
「こういうような」=「こういう」+「よう」+「な」=「こよな」

「あういうふうに」=「あういう」+「ふう」+「に」=「あふに」
「あういうふうな」=「あういう」+「ふう」+「な」=「あふな」
「あういうように」=「あういう」+「よう」+「に」=「あよに」
「あういうような」=「あういう」+「よう」+「な」=「あよな」

「どういうふうに」=「どういう」+「ふう」+「に」=「どふに」
「どういうふうな」=「どういう」+「ふう」+「な」=「どふな」
「どういうように」=「どういう」+「よう」+「に」=「どよに」
「どういうような」=「どういう」+「よう」+「な」=「どよな」


前回にお示しした「というふうに」との違いには気をつけたいところです。

「というふうに」=「とふに」
「どういうふうに」=「どふに」

濁点は、こうした違いがある場合につけていきますが、
ほとんどの場合は、スピードを重要視するために考えません。

「ございます」=「こま」

このように、「こま」からほかに連想される語句がなければ、不要ということです。
しかし、ある場合では濁点が必要で、ある場合には不必要となり、
混乱を招くようであれば、発音に忠実に濁点を入れてもよいかもしれません。



今回は、おまけで「のように」シリーズも追加しておきます。

「そのように」=「その」+「よう」+「に」=「そのに」
「そのような」=「その」+「よう」+「な」=「そのな」

「このように」=「この」+「よう」+「に」=「このに」
「このように」=「この」+「よう」+「な」=「このな」

「あのように」=「あの」+「よう」+「に」=「あのに」
「あのように」=「あの」+「よう」+「な」=「あのな」

「どのように」=「どの」+「よう」+「に」=「どのに」or「とのに」
「どのように」=「どの」+「よう」+「な」=「どのな」or「とのな」


「どのように」は「とのに」としても構いません。
それは、「とのに」として、他の語句が存在しないからです。


こうして登録語句を紹介してきましたが、
ようやく初めにお話しした法則がはっきり見えてきたのではないでしょうか。

「そのように」を「そのに」と登録するだけでは、きっと忘れてしまい、使いものにはなりません。
しかし、それにまつわる語句を一括して登録しておけば、


「そのに」で「そのように」が入っていれば、
「このに」で「このように」が入っているはずだ。


このような連想が可能になってくるのです。

また、語句を分解し、頭の文字をつなげるという法則があれば、


「そういうことで」は「そういう」+「こと」+「で」だから、
「そこて」で入れているはずだ。


という連想にもつながります。


単語登録は、一つの単語を入れたからといって、便利になるものではありません。
他の語句との関連性が成り立ってこそ、記憶できるようになるものです。

登録した瞬間、もしくは、登録したその日によく用いた語句を
あす、そして、未来に長く用いていくためには、
より多くの語句を一つの法則で結びつけていかなくてはなりません。



さて、次回からは、おもしろい登録方法をご説明いたします。

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