P5-VPS
マツダの汎用スカイアクティブ1.5Lエンジン。
ロードスターに興味を持ったのは、1.5Lという
小排気量で、スポーツエンジンとしての素養、資質を
高めたエンジンを搭載したこと。
それが、P5ーVP「RS」
いろいろと理由はありそうだが(軽量化)、エンジニアが
その気概で・・・汎用エンジンのチューニングの伸びしろと、
ベースエンジンの資質向上を図ってみたかった。
このことも理由の一つだと思う。
以前、述べたが、(吊るしの)NAエンジンで
エンジン出力のカタログ数値を達成できるものは、
まず、ない。ほとんどない。
一部の高性能エンジン以外は。
その中に1,5LのP5-VP「RS」も含まれている。
実馬力は135ps~140ps弱と言われる。
ロードスターのP5-VP「RS」は、メーカーが
チューニングを施したエンジン。そこに惹かれる。
NAエンジンチューニング。今や死語となりつつある
悲しい状況の中、こういう希少なエンジンを選択
出来る環境に感謝すべきかなと。
仔細に並べると・・・
高回転化 カムプロフィール変更
フルカウンター鍛造スチールクランク
専用吸排気再設計&最適化
4-2-1-2エギゾーストシステム
ECU変更 シリンダーヘッド&ブロック変更
軽量フライホイール
なかなかのメニューと言いたい。
精緻、真摯、そして連綿と続く枯淡の「進境」。
FFをFR転用というが、ただの構造変更では
すまされない。エンジニアにより幾多の追加変更を行う。
7000回転まで軽く廻り、7500回転が許容。
トルクは15.3kgmと・・・絶対的には薄いが、
その車重が1200kgもあるわけでは無く、
僅か1020kgだ。
実際、それなりのトルクは確保している。
111ps/6000rpm 14.7kgm/3500rpm
これを
131ps/7000rpm 15.3kgm/4800rpm
まで、チューニングを加えた。
『Lあたり100ps位』は・・・楽勝だったと思う。
しかし、海外のガソリン事情(粗悪な地域)や「間違えて」
レギュラーを使用したことまでを考えて、あえて性能を
131psに「絞った」のが正解だろう。
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150ps/7000rpm
16.5kgm/4800rpm
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自分の愛機を乗りやすく、かつ、絶対的な能力を
高めるために、本来の走りに近づけるために
いつものようにチューニングを加えて行く。
『上記の数値あたりまで』持っていこうと思う。
自然吸気(ナチュラル・アスピレーション)スポーツ
エンジン1800ccくらいの能力値だ。
ターボと違い、乗りやすさのカギは・・・低速のトルク
確保と、そこから高回転域へのさらなる伸びだ。
吸気系をパーツいくつか変更(完了)
最新のSEVで乗り心地と中低速トルクを上げる(完了)
旧世代のフィーリング重視のSEVアイテムを
アバルト500から少し移植(1月)
ニューテックNC-80超高性能添加剤を純正オイルに
ブレンド・・10psはアップ(1月)
ECUチューニング・・中高回転域を改善(2月)
今の状況だが、慣らしでもトルク感がぐぅっと盛り上がり、
拭きあがりの滑らかさ、そして、奮い立たせるサウンド・・・
『第1段階は』、満足の極みだ。
次元が違うが・・・全然違うが、
自然吸気エンジンのチューニング
そのセオリーの一部はアルピナの気概に通じる。
そう、思っている。