「flash+back」

私の愛車の「過去・現在・未来」

NEW Z

2008-12-21 21:00:21 | Weblog
「20年前はこの車に乗っていたんです」

試乗車の中でセールスに語りかけました。

「Zがいつまでもモデルチェンジしない
ので、BMWに行ってしまったんですね」


・・・・・少しの試乗でしたが、地元に
偶然試乗車が置いてありましたので、楽
しむことが出来ました。

内装の造り込みは頑張ったと思います。
限られた予算の中で素材やデザインなど
制約はあったとは思いますが、良い感じ
です。Zのアイデンティティは、所々で
残されています。

3眼メータ
メータバイザー脇のサテライトスイッチ
T字型のセンタコンソール
脇から見た内装の配置が初代Zイメージ

1500kg近くあるボディですが、重
量感は感じさせません。VQ37VHR。

HRはハイレスポンスの意ですが、それ
ほど鋭いレスポンスではありませんが、
トルク特性が良いせいか、日常運転は楽
に感じます。自然なスタート&加速感。
人工的なスロットル感覚は無しですね。

エンジンは比較的スムーズです。頑張り
ました。アクセルを奥深く開けていくと
パワーが膨らみますので、高回転型でも
あります。

意見が分かれる外装デザインも先代Zの
血脈を濃く残していて、大型マイチェン
とも受け取れますが、ファストバックの
ルーフアクセントと滑らかなフェンダー
からCピラーに立ち上がるクロスする処
理は素敵です。

ライトもギミックのようですが、1つの
重要デザインとなっています。

乗り心地も煮詰められています。ハンド
リングはボディの体躯からかシュアでは
無いのですが(クイックさがもう1つ)、
クルージングスタイル重視のZには良し。

ミッションは例のアジャストしてくれる
機能付きで楽ですが、MTには違和感が
残ります。途中でスイッチはOFF。自分
でやるべき領域かなと・・そこまで親切
にする必要はなし。ミッションは剛性感
が足りなくレースカーのようにノイズが
発生していました(ガガ・・ゴッと)。
しかし、シフトフィールは良好。

ブレーキは曙ブレーキの特製4ポット。
とても、ナチュラルなフィールでした。

内装はハッチを中心に軋み音が酷かった
ですね。もう少し生産ロットが増えてく
れば・・このあたりの立て付けの悪さは
解消されます。

この時代にZを良くモデルチェンジして
くれました。日産に本当に感謝ですね。
その点も含めて88点!先代のオープン
もデザインが良かったですが・・新型の
カブリオレも、スタイリッシュな姿で、
出てきて欲しいものです。

近くにFR2Lスポーツが出るとのこと。
こちらの方が楽しみですね。シルヴィア
の後継的なモデルらしいです。

世界の自動車工業都市・・

2008-12-14 18:57:28 | Weblog
たまたま地理の教科書&資料集を眺める
機会がありました(息子のもの・・笑)。

世界の自動車工業都市・・

教科書では何処まで自動車生産について
触れているのか、興味深いテーマではあ
りますね。

一台あたり約2万点の部品を精密に組み
立てる総合組み立て工業。大量生産シス
テムや巨大資本、成熟した市場を対象と
しますので、先進国に立地は集中します。
鉄。アルミ。石油化学製品・・部品加工
連続の一大総合産業。

労働の安価な新興国の新基幹産業として
期待を担いつつ、成長著しい国も増えて
きましたね。

GM・フォード・クライスラーは、この
厳しい時期を生き抜くことが出来るか?
注目されています。世界経済に対する役
割は本当に大きい産業です。

誰でも知っている前置きはここまで。

教科書に出てくる自動車工業都市名称。
まず

<ドイツ>
「シュツットガルト」
・・来ました!ベンツとポルシェ本社。
「ウォルフスブルク」
・・VWの本社及び工場が位置。ミッ
テルラント運河沿いに配置。
「ハノーバー」
・・ここもVWの第2工場的な工業都市。
「ミュンヘン」
・・ビール工業と自動車工業と紹介。
もち、我らBMWの本拠地(南ドイツ)。
ブッフローエは・・無理(笑)

<フランス>
「パリ」
・・フランスの首都には経済・産業・人の
中心地。あらゆるものが詰まっている。
ルノー・プジョーの拠点。
「ルマン」
・・ここは、紹介されることもあります。

<イギリス>
「コベントリー」
かってBLの本拠地。ジャガーなどイギリス
自動車工業のシンボル・・だった。

<イタリア>
「トリノ」
自動車工業と必ず紹介。EU第二位のメーカー
巨大複合産業フィアットのお膝元。
「ミラノ」
繊維工業都市と紹介。記述によっては、自動車
工業都市との追加あり。嬉しい我がアルファよ。
「タラント」
バノーニ計画で南部誘致自動車工場として紹介。

<スペイン>
「バルセロナ」
VWの子会社セアトの本拠地。シャシ廉価版生産。

<アメリカ>
「デトロイト」
ビッグ3の拠点でもはや自動車工業の聖地ですが。

「サンフランシスコ」
太平洋側の拠点都市。アメリカにおける日本のメー
カー進出先は五大湖南部に集中。トヨタ、ホンダ。
デトロイト周辺の部品工場を利用したり、熟練労働
者の雇用が目的の1つです。

教科書や参考書には・・
本社、工場の位置する都市名は記載されていても
会社の名前・・ネーミングは絶対に出てこないの
ですね。そのへんは何となく歯がゆさを感じさせ
るところではあります(実態に即していない?)。




新2.9Lエンジン

2008-12-05 19:37:38 | Weblog
新しいケイマン&ボクスター用にベーシックな
エンジンもリニューアル。しかし何故か非直噴。

ユーロ5までクリアしているので、次の988
で新開発直噴エンジンに換装ですね。3Lでの
排気量で、今、ここで出したくないのですね。

ポルシェとしては。

3Lで直噴とすれば280ps程度は楽に発揮
してしまいますから・・。ありがたみは、常に
常に先送りです。この2.9Lも立派な繋ぎの
エンジンに過ぎないのです。

2700ccで986から引っ張り、拘り続け
てきた、秀逸なポルシェのベーシックエンジン。

220→228→240→245(ps)

排気量を上げないでNAチューニングを施して
245ps版は、初期の252psのSとほぼ
同等の能力を得ることが可能となりました。

このエンジンを再びチューンすれば、ポルシェ
は簡単にパワーアップ出来ますが、乗りにくい
性格(ややピーキー)のエンジン領域に、突入
してしまいます。

ここで排気量増に勝るチューニングは無しとの
法則で200cc排気量を増量しました。トル
クとパワーはアップしますが、Sの性格に近づ
いたことになります。あの軽いヒュンヒュンと
廻るフィールは、若干スポイルされるでしょう。


2.9Lと2.7Lを軽く分析してみましょう。

      圧縮比  ps  kgm  ps/L  kg/ps
2687  11.3 245 27.8  91.2  5.59
2892B 11.5 255 29.5  88.2  5.37
2892C 11.5 265 30.6  91.6  5.17

ボクスターとケイマンは今回意図的に差を付けてきました。
「10ps&1.1kgm」なのですが、パワーウエイト
レシオの差、L当たりのチューニングはそれなりの「性能
意識を」感じさせるもの。

91.2ps/Lの2.7L。新ボクスターでは2.9Lでは
88.2ps/Lへチューンの度合いを低下。ケイマンは高回
転化により、チューン度を維持させています。

もう少し深く分析しましょう。

データがあれば試乗しなくても、ある程度のフィールを掴む事
は可能ですね。

新ケイマン
265ps/7200rpm
30.6kgm/4400~6000rpm

新ボクスター
255ps/6400rpm
29.5kgm/4400~6000rpm

旧ケイマン&ボクスター
245ps/6500rpm
27.8kgm/4600~6000rpm

パワーは回転数×トルクに比例します。
ps=(kgm×rpm)/係数

最高出力発生回転時にそれぞれどれだけのトルクを維持
しているか、計算をしてみました。

       最大トルク 最高出力時のトルク 差(落ち込み)
新ケイマン  30.6   26.4     -4.2
新ボクスター 29.5   28.5     -1.0
旧987    27.8   27.0     -0.8

何度も記載してきましたが、245ps版987のエンジンは
低速から高速域までかなり煮詰めた中身の濃いエンジンでした。

特に最高出力発生域付近の性能に拘ります。僅かに0.8kgm
しか低下してはいない。新ケイマンの高出力の秘密は回転数です。

最高出力発生回転時では、かなりタレ始めたトルクですが、カム
プロフィールを換えて高回転化を計っているためか、ここまで廻
すことは充分に可能。

これで出力=数字を維持しているのです。もしかしたら超高回転
域では「廻っているだけ・・」という感覚に近いかもしれません。

多分リミッターは7300~400回転あたりで、直ぐ迎えます。

それでは6000回転での出力を再検証してみます。

       6000回転  
新ケイマン  256ps・・その先1200回転廻して+9ps達成
新ボクスター 247ps・・その先僅か400回転廻して+8ps達成
旧987    233ps・・その先僅か500回転廻して+12psも達成

前述の内容を裏付けるデータです。新ケイマンはパワーは
充分ですが・・発生の仕方が高回転域では少々いまひとつ
かもしれません。しかし、パワー・ゾーンが「この領域に」
広がっていると解釈すればレースではかなり有効でしょう。

それでは265psは数値先行型なのでしょうか?そんな
ことはありません。4000回転域でのパワーを比較して
みます。

新ケイマン  196.6ps
新ボクスター 189.5ps
旧987    178.6ps

この中速でのパワー差はそのままゆとりの大きさに表れて
しまいます。排気量増の恩恵は新エンジンたちに常用域に
おいては「数値の差を」感じさせることになると思います。
その点において排気量増加によるフィール変化は別として。

新ボクスター用の255ps版はクレバーなエンジンです。
トルクを200cc分増量し、走りやすさ、乗りやすさを
重視。扱いやすさに関しては、245ps版以上に重点を
置いたモデルでしょう(ディフェーザーがカッコ良い)。

しかし、245psエンジン搭載のボクスター&ケイマン
も、かなりのバランス感覚で完成された領域の作品です。
ボディ剛性・対タイヤ&制動能力・サスペンション設定。

積極的に高域ゾーンをキープして走り込めば、遜色のない
新鮮な走りで差を埋めることはたやすいでしょう。基本的
にボクスターにおいては、第一には細かい数値にとらわれ
る車とは思えないと・・『所有してみて』思ったりします。

ps・・

最後に公表されていませんが、2.9Lエンジンの
ボア×ストローク値を推測してみます。

2.7Lと同じストローク値78mmとしますと。
計算上では「88.7mmのボア値」となります。

これで排気量2892cc。

今回は3Lで潔く3L直噴が良かったのでは・・?
と、私見的に思います(環境・将来展望・動力性能)。
911のお兄さん達と比較するとやや違和感が残り、
・・結果的に中途半端でしょうか。