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アフリカ・プロモーター、ンボテ★飯村がお送りする100%アフリカ仏族ぶらぶらトーク!

アフリカサッカー事情(1)~ワールドカップ・アフリカ地区予選はこうなっている!

2013-06-11 07:30:22 | アフリカサッカー・スポーツ
ワールドカップ。世界中が憧れ、熱狂するサッカーの祭典。

日本代表は今夜、アジア最終予選、アウェーのイラク戦を戦う。苦心しながらもブラジル行きの切符を早々と手にしたサムライ・ブルー。本田の渾身のフリーキックが記憶に新しい。

実は私、いわゆる「ドーハの悲劇」記念日となる、10月28日が誕生日。それがトラウマとなってフランスワールドカップへの最終予選は、国立競技場、ソウル・チャムシルと、日本代表をこよなく応援し、最後にはマレーシアのジョホールバルまで駆けつけ、あの岡野の伝説のゴールを見届けた。きょうも我ら日本代表には、アジアのプライドをかけ、威風堂堂、戦っていただきたい。

さて、そんなことで緊急特集、アフリカサッカーについて、である。

◆サッカー大陸、アフリカ
アフリカにおけるサッカー熱は、想像に固くないと思うが、ハンパない。ナショナルチームの試合のある日は、まず仕事にならない。男たちがビールを片手に熱くなる様子は、「アフリカのビール事情(1)」でご紹介の通りだが、老若男女を超えてテレビやラジオにかぶりつきだ。テレビがない人は町の電気屋のおこぼれに預かる。街は閑散としてゴーストタウン。ワンプレイ、ワンプレイに国中が息を詰め、声援を送り、怒声を発する。

試合後は勝っても負けても大騒ぎ。陽気なうちはまだいいが、結果によっては暴動に至ることもしばしば。普段おとなしい国でも豹変するリスクがある。

◆Road to Brasil~アフリカ地区予選のしくみ
さて、そのアフリカでもワールドカップ予選が進行中だ。どういうしくみで、どこまで進んでいるのか、ちょっと紹介してみたい。

ワールドカップ・アフリカ地区予選はアフリカ大陸、正確に言えばアフリカサッカー連盟(CAF)に加盟する53の国の代表チームの間で、5枚のキップを目指した争奪が行われる。現在、アフリカの独立国は54あるとするのが定説だが、予選組みの段階では登録が南スーダンの協会登録が未了だったので53加盟協会との計算。また今回の予選では抽選会にモーリタニアが欠席したため、今回の予選への参加チームは52カ国となった。他方、出場枠は、前回南アフリカ大会では開催国枠として1枠多く割り当てがあったが、今回再び5枠に戻っている。

予選の仕組みはこうだ。まず2011年7月のFIFAランキングを基準に、下から24チームが【第一次予選】から出場する義務を負う。裏を返せば、上位28チームは第二次予選への出場権をここで獲得する。第一次予選はすでに2011年11月に終了し、12チームが第二次予選にコマを進めた。この40チームで第二次予選が戦われる。

(第二次予選シード出場:28)
アルジェリア、アンゴラ、ベナン、ブルキナファソ、ボツワナ、カメルーン、カーボベルデ、コートジボワール、エジプト、エチオピア、ガーナ、ガボン、ガンビア、ギニア、リビア、マラウイ、マリ、モロッコ、ニジェール、ナイジェリア、ウガンダ、南ア、中央アフリカ、セネガル、シエラレオネ、スーダン、チュニジア、ザンビア、ジンバブエ

(第一次予選を通過したチーム:12)
 →コンゴ共和国、コンゴ民主共和国、エチオピア、赤道ギニア、ケニア、レソト、リベリア*、モザンビーク、ナミビア、ルワンダ、タンザニア、トーゴ

(第一次予選敗退組:12)
 →ブルンジ、コモロ、ジブチ、エリトリア、ギニアビサウ、マダガスカル、モーリシャス*、サントメ・プリンシペ、セイシェル、ソマリア、スワジランド、チャド

*リベリアはモーリシャスに対して不戦勝で第二次予選出場権獲得。

【第二次予選】は1グループ=4チーム、A~Jの10組の中で、それぞれホーム・アンド・アウェー方式で行われる。つまり全六節で勝負を決する。勝ち点、得失点、アウェー得点などの順で順位を決めるのはだいたい他地域のルールと同様だ。

多くのアフリカの国の代表チームの主力選手はヨーロッパでプレイしているので、予選はヨーロッパ・リーグが止まっている合間に細切れで行われる。したがって、欧州、アジアとも予選カレンダーは重なっている。

◆弱肉強食
そしてここから先がアフリカリーグの厳しいところ。第二次予選では各組1位しか最終予選には進出できない。敗者復活などというものはない。グループごとの見どころはまた紹介していくが、例えばワールドカップ実績組、コートジボワールとモロッコ、カメルーンとトーゴがそれぞれ同じリーグ。どちらかは予選敗退となる。

現在、この第二次予選が進行中で、現在折り返し地点を過ぎ、第四節(4試合目)を消化したところ。現在の状況は、見どころと合わせて、追ってご紹介していきたい。

そして2013年後半に【最終予選】を迎える。第二次予選を勝ち残った10チームが5組に分かれ、ホーム・アンド・アウェーで戦う。このデスマッチの勝者が晴れて大西洋を渡る、ブラジル行きの切符を手にする。

次回はこれまでの戦いと、第二次予選の見どころに入る前に、アフリカ最大のサッカーの祭典、「アフリカカップサッカー」について触れておきたい。

(つづく)

(写真:コンゴの定番ビール「スコール」につけられた復刻ラベル。82年、アフリカカップサッカー応援キャンペーン。ちなみにコンゴは旧ザイールとして74年にワールドカップに出場したが、1点も挙げることができずに敗退。ユーゴスラビアに0-9(ワールドカップ・ワースト記録タイ)で大敗している。)



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